書評 『論語』 孔子
本当は『荘子』が読みたくて、その伏線として『論語』を手に取りました。
『荘子』のなかで、『論語』を批判的に捉えるくだりがあるそうで、読み比べてみたかったのです。
『論語』は儒教の四書に数えられる、中国思想の古典で、2000年も前に成立し、時の試練を経てもなお、読み継がれる本の一つです。
日本においては渋沢栄一はおろか、「和をもって貴しとなす」の聖徳太子や(元は『論語』、あるいは『詩経』の言葉)吉田松陰、夏目漱石、幸田露伴とかとか、平安時代にはもう伝来しており、江戸時代には儒