書評『ヴィクトリア朝時代のインターネット』トム・スタンデージ
本書は1998年に出版された本で、2011年に翻訳、単行本化した書籍の文庫バージョン。
SF者ならタイトルを見ただけで、ある小説が思い浮かぶと思います。
タイトルの『ヴィクトリア朝時代のインターネット』とはずばり電信のこと。
本書は19世紀に誕生した発明である「電信」をめぐる小史であり、21世紀のインターネットに先駆けて、情報化とグローバリズムを体験した時代として19世紀を捉える。
テレグラフというのは、電報といえば僕はギリギリわかるのですが、モールス信号を使って打電して、短