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雲を五十分見ていた

和らぎ温泉の露天風呂
丸石を枕し天空を望み凡そ47度方向の観天望気。五十分ほどで、湯当たりしそうになるまで流れる雲と青い空をひたすら眺めた。

キュムラス、アルト、シーラス、なんてね専門家のような気分で、現れる雲を観ているのは愉快だ。西風が強く、舞台が次々展開してゆく、歌舞伎のだしものでゆうなら世話物か^_^

先ず積雲だね、そこにまるいタコの眼のように空気穴のように、青い丸がたくさん突き抜けたかとおもうと、その穴めがけてさっきまで木々を揺らした風は集まり吸い込まれ、一気に雲をけちらし上昇気流となって天に向かう。まるで昇り竜のように縦の雲になって螺旋を描き、いくつも昇ってゆく。そうか!地表をなめた風たちの行方がわかったような、うれしい清々しい想い。壮観なシーンだ。何か心のなかに、正の力が湧く感じ。
やがて雲は徐々に形を無くし大気に昇華する。
高いところの高積雲に吸収されるのか、いや、青かった空がやや白っぽくなりさらに高い薄雲の巻層雲の成分となったのであろうか、暫し目を凝らす。再び青さが増すとゆっくりとした速さで、さらに高い筋雲たちが一定のリズムで波形を描く。そこまで到達すると、あれは、地球そのものの発している重力波が姿を現したものであろう、と言う話を聞いたことがあるな。

僕は、まるで3Dアートを見ているような浮遊感で心地よい。はやさ、方向、の違う多種の雲、そして風渡る地上の木々を含め、眼を遠くするならば一視同仁の境地。ちと大袈裟であるか

この惑星の自転活動をはっきりと知覚したよ。僕らは孤立無縁の宇宙を旅しているのだよ。みんな「たびびと」なんだよ。
#和らぎの湯
#雲を五十分見ていた
#大場章三
#むらざと自然農園

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