ゴールデン街で経験した非日常
10年以上通っているゴールデン街で僕が経験した面白い(インパクトの大きい)出来事についてつらつらと書いてみます。
ゴールデン街が気になっている方、非日常を味わい方、同じ毎日に飽き飽きしている方など、ゴールデン街に行くきっかけになれれば嬉しいです。
顔中血だらけの常連
これを書いているつい一昨日に起こった出来事です。
いつものお店でお酒を飲んでいたところ、よく見る常連さん(50代後半の男性)が顔中血だらけで来店してきました。
鼻血も出ているし顔中傷だらけになっていて、それを見たお客さん全員ぎょっとしていました。
お店の人が「大丈夫ですか!?どうしたんですか!?」と聞いても「え……なにが?」と要領を得ません。
どうやら自分が血だらけになっていることが分からない様子です。
僕はと言うと、その方がすぐ横に立たれていたので(僕の服に血が付かないかな…)とか心配してました(薄情ですね)
「ちょっと…休ませて…」と疲弊している様子でカウンターの奥へと案内されます。
その後お店の人に介抱され、事なきを得ました。
結局何が起こったのかの真相は今も分かっていません。
※顔の傷から転んだレベルではないことは明白なので、喧嘩とかなのかなと思いますが…(かなり温厚な方なので、厄介事に巻き込まれたのかもしれません…)
冤罪で新聞に載った自衛官
いつものお店でお酒を飲んでいたところ、自分と歳が同じくらい(その当時30前半)の初見の男性と会話が弾み話し込んでいたところ「俺元自衛隊でさ…冤罪で捕まって新聞に載ったことあるんだよね」と驚きの内容を口にしました。
びっくりして経緯を聞くと、どうやら脱衣所でカメラのシャッター音を口で真似て同僚の裸を「カシャッカシャッ!」とふざけて撮るフリをしていたところ、尾ひれが付いて同僚の裸を盗撮したと問題になり、そのまま逮捕され新聞に載ったとの話でした。
その話をしてくれたのが最後で、以降は彼に会ったことはありません。
真偽のほどは分からないですが、こういったビックリするような話はゴールデン街ではよく耳にします。
生活保護不正受給の若者
いつものお店でお酒を飲んでいたところ、20代前半の初見の男性とノリ良く話していました。
そんな彼が話してくれたのは「自分は働けるけど生活保護を受けて生活している」ことでした。
「仕事するのめんどいし、案外チョロいよ」「父親が駄目なやつで、それのおかげで息子の俺はその恩恵が得られている」
確かそんなようなことを話していました。
※5年以上前のことなのでうろ覚えです。
アパート暮らしで毎月15〜18万?くらい貰っているようでした。
でも普通にお酒を飲みに来たりタバコ吸ったりしているので、わりかし普通の暮らしをしている印象でした。
あとは10歳以上年上の僕に対して敬語使わないあたりアウトローなニオイを感じていました。
どうやら彼に気に入られたようで、2件目に行こうとする僕と同行したり連絡先を交換したりしました。
今どき珍しくガラケーだったのでLINE交換ではなくお互いの電話番号を交換しました。
彼から電話が来ることはなく、それ以降彼を見たことはありません。
耳の不自由な外国人とのコミュニケーション
たまに行くお店で僕しかお客さんがおらず、カウンター席でお店の人と話ながらお酒を飲んでいたところ、体格の良い外国人のお客さん(推定30代前半の男性)が来店しました。
言葉を発さず、指差ししてビールを注文します。
なんとなく違和感を覚えつつも、構わず僕はビールを口に含むと隣に座ったその外国人は僕の肩を叩いてきました。
外国人はスマホを操作し、何やら言葉を入力しています。
見せてもらった翻訳ページに、英語で何やら書かれています。
英語が出来ない僕はそれをさらに自分のスマホで翻訳したところ、どうやら耳が不自由で話せないことを伝えたいようでした。
それでも会話がしたいのだと僕と店員さんは気づき、3人でスマホを使い、英語で翻訳してコミュニケーションを取りました。
ブラジルから日本へ来たこと。
ヘビメタが好きなこと。
トランプ大統領が嫌いなこと。
そんなようなことを話してくれました。
さらに話を聞くと、どうやら友人が近くでお店を開いているようで、そこに行きたいという話でした。
場所は地図アプリで分かるけど、話すことが出来ないから付いてきて欲しいとお願いされました。
僕はというと「体格良いしちょっと怖いな…店付いて何かされるかもしれないし…」と警戒心があったので、やんわり断りました。
最初こそ「付いてきて欲しいんだ、頼むよブラザー」みたいな感じでお願いしてきましたが、断ると「なんでだよ、いいじゃねえか!来いよ!」みたいな感じになったのでいよいよ怖いなと思い、断固として拒否しました。
ただ何も力になれないのも申し訳ないので、タクシーを拾い、彼が言葉を話せないことと行き先を運転手さんに伝えてお別れしました。
あの時もし彼に付いていったら、体格の良い外国人相手に僕は慰み者になっていたかもしれません。
無いと思いますが。
おっさんがおっさんをセクハラする
女装するお客さんがたくさん来るお店で、いつも通りお酒を飲んでいたところ、推定20代後半〜30代前半くらいの男性と女装しているおじさん(推定30代後半〜40代後半)が仲良くお酒を飲んでいました。
なんかいいムードだなあと思っていたのですが、暖まってきたのかその男性がその女装のおじさんの身体を触り始めました。
その女装のおじさんが「いやっ……んっ……」と声を上げる度に男性の手付きはエスカレートし、胸やおそらく下半身までも触り始めました。
僕はというと、内心「うわぁ……マジ?おっさんがおっさんセクハラしてるよ……」と思いながら(失礼ながら見た目完全おっさんで化粧しているオカマの人みたいな感じ)ちびちびビールを飲んでました。
ふとその男性と目が合ってしまいました。
「なに見てんだよテメエ」
いきなりのことにビックリした僕は「いや、別に……」と返し、気まずくなったしお店出ようかなあとしていたところ、女装の方のおじさんが「いやぁあああああ!」と叫びお店を出ていきました。
唖然としていると、その男性も追いかけるようにお店を出ます。
お店の人も。
僕は取り残されてなにもすることないので、ちびちびビールを飲み直します。
お店の人が戻ると2人に帰ってもらったと言い、平和が戻りました。
話を聞くと、女装のおじさんは本気で嫌がっていたそうです。
僕が見てた時はちょっと嬉しそうにしていたのは気のせいだったのかな……とかそんなことを思ってました。
顔面を原付きで轢かれる
朝方4:00前後、はしご酒をしていた僕は次に入るお店を探しゴールデン街をうろうろしていたところ、男性の怒声が耳に入ります。
気になったので声のするところまで見に行くと、今にも取っ組み合いになりそうな男性2人と、それを仲裁するような形で警察官が居ました。
聞き耳を立てているとこんな会話が聞こえました。
「こいつが俺の顔を原付きで轢きやがったんだ!!」
「それはあんたが路上で寝ているからだろうが!!」
飲み屋街で潰れて路上で寝ているのは想像に難くないと思いますが、どうやらそれが原因で顔を新聞配達の原付きで轢かれて口論になっていたようです。
ゴールデン街らしいなあ……と思いながら次のお店探しに戻りました。
ゴールデン街は非日常が溢れている
これ以外にもいっぱいあります。
偽装結婚しているオカマの人の話とか、仲良い常連さんにコンドーム100個くらい貰ったり、よく行くお店のマスターの突然の訃報とか、ゴールデン街入り口のボッタクリの黒人の客引きに追いかけられたりとか、酔いつぶれてゲロした女の子を介抱して好きになり付き合うも音信不通になったりとか、よく見る常連さんが逮捕されてパトカーに乗る瞬間を見たり。
他にも飲み屋街を歩いたりしますが、こんな非日常を味わえる街はゴールデン街を置いて無いと思います。
この記事を見て少しでも「ゴールデン街面白そうだな」とか興味を持ってもらえたら嬉しいです。
一人で行くのが怖いとかなら是非僕に声を掛けてください。
ゴールデン街を案内します。
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