第70回 環境計量士(濃度関係)試験 過去問解説【環化 問6~10】

【環化】の問6~問10の解説です。
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試験概要

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問6

原子の電子配列は次のように表される。
例:ほう素原子(原子番号5)の電子配置1s²2s²2p¹
クロム原子(原子番号24)の基底状態の電子配置として、正しいものを15の中から一つ選べ。

1 1s²2s²2p⁶3s²3p⁶3d⁶
2 1s²2s²2p⁶3s²3p⁶3d⁵4s¹
3 1s²2s²2p⁶3s²3p⁶3d⁴4s²
4 1s²2s²2p⁶3s²3p⁶3d¹4p⁵
5 1s²2s²2p⁶3s²3p⁶3d²4p⁴

(解説)※長文注意
高校化学では電子殻に、K殻であれば2個、L殻では8個、M殻では最大18個の電子が入ると学習するはずです。しかしながら、1つの電子殻の中には実は様々な軌道が存在しており、その軌道は、s軌道、p軌道、d軌道、f軌道(計量士試験では出ないと思います)と呼ばれています。これらの軌道はそれぞれ、1つ、3つ、5つ、7つに分裂しており、1つの軌道の中には2つまで電子が入れることになっています。
また、これらの軌道は各電子殻にすべて含まれているわけではなく、表のようにK殻にはs軌道だけ、L殻にはs軌道とp軌道・・・という風に、外殻になるほど多くの軌道を持つようになります。そしてK殻から順に、1、2・・・(主量子数と呼びます)という数値を付け、1s軌道、2s軌道と呼ぶことになっています。

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文字数制限のある市販の問題集よりも詳しい解説を心掛けています。

令和元年12月に行われた第70回環境計量士試験の【環化】全25問を解説していきます。 ほかの科目については別マガジンにて、準備ができ次第公…

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