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顎が痛いと言われて僕が考えること

こんにちは、三田アニキです(@sync_body

ご覧いただき本当にありがとうございます。

“顎痛”

顎関節症とは書かなかったのにはワケがあります。

顎関節症について正しい知識を得たいという方は専門書よりご参照ください。

「顎関節症は顎関節付近で、靭帯や筋肉のバランスに異常をきたし、筋肉の炎症や軟骨、関節組織の変形などを指すことが多い。」として進めていきます。

今回は、正しい情報うんぬんではなく個人的な独断、偏見、知見込みの癖強め、変態感強めの投稿です。

まずは下顎骨について

下顎の重さは約1Kgです。下顎骨は進化の過程で拡大したヒトの脳の容積と釣り合うような、ヤジロベーようなの制振装置の役割をしています。これにより小脳を介さずに瞬時にバランスを取る事が出来ます。また、感覚受容器としても機能しており、下顎骨と全身の姿勢との関係は明白です。

ヤジロベー機構としての下顎骨のスイングと歯列の噛み合せは分けて考えるべきと思います。
何故なら、本来下顎骨は頭蓋部よりぶら下がっており、直立姿勢の重力がかかっている状態で、上の歯と下の歯が触れ合う事自体異常だからです。(これは甘党歯医者さんに聞いた!)

となると、顎関節の適合面のニュートラルポジションへ導き出す事が大切なのかもしれません。(これはLA帰りの歯医者さんに聞きました!)そのニュートラルポジションに導く動作は、筋肉によって完了されるということになるので、変形がない限り能動的にニュートラルを得る必要性を感じます。

受動的にニュートラルを求め、到達したとしても、原因となっている筋肉の連鎖のズレそのものを正さないことには元に戻ってしまうであろうと容易に想像できるからです。

下顎骨の位置を決定する筋肉の動きを見極めて、異常がある部分に狙い打ちするためには、全身の筋肉のバランス調整が有効かもしれないし、最終的に対処する方法が歯を削ることかもしれません。

そもそも、その人にとってどの状態が自然なのか?これに目を向けないことには問題の改善、解決は始まらないような気がします。

頭部のブラックボックス「顎関節」について

知人が口腔外科の教授に「顎や頭部ばかりやっても少しも変わらない。顎関節の動きから正常化させるべき筋肉を全身的に探して、バランスを適正化しないとまたすぐにおかしくなる。分かっているが、何をどうしたら良いのか分からない。」と言われたそうです。

そう、口腔の専門家も顎を治療するためには、全身へ介入しないといけないことを認識している。でも、手段がない。何をどうしたらいいのか分からないのだそう。

それなら、各専門家がタッグを組めば最強なんじゃね?という話。
ということで、僕が普段考えていることを垂れ流します。

軽度の顎関節痛について

顎が痛い=顎関節症と一括りにされている人が多いような印象を受けるので、
本当にそのような状態なのかを見極める必要もあります。

痛みはあるけど、関節運動による大きなクリック音やズレがない症例のほとんどは顎関節症ではないのではと僕は考えます。

もし仮に「顎関節周囲で痛みがあるものは全て顎関節症」と定義されるなら、それは顎関節症なのでしょうが。

軽い症状では、多くは筋肉のバランスを整え、メンタルの緊張を緩和することで改善しています。ここでいう筋肉のバランス調整というのは、 文字通り「全身」の筋肉のバランス調整です。

頭部や顎関節周囲、肩周りの筋肉の部分的な調整のみの施術をするということは選択肢として入ることは少ないです。

そこに直接的な外力を受けたとき以外は、顎関節周囲の筋肉のバランスが勝手に崩れるとは考えにくいからです。

また、多くの“顎関節症“は、肩こり、腰痛を含めて、全身のバランスやメンタル面の緊張が深く関わっていると考えています。

長くなるので、ここでは割愛しますが、キーワードを挙げると、

・固有受容感覚
・足部のセントレーション
・(口)呼吸
・頭部前方偏位
・後縦隔の拡張
・肩甲骨の前傾・後傾
・交感神経優位
・腰椎伸展位
・肋骨外旋位
・横隔膜の下制

どれかに運動連鎖が狂っているところがあり、全身に影響しているはず。

「痛み」そのものは「一つの結果」だと考えています。
(ご本人が軽度の顎痛を放置して、放置して、悪化させて、顎関節がしっかりがっつり変形してる場合は、それは顎関節に原因と言って問題ないレベルでしょう。)

「顎に痛みが発生する」

顎の痛みに関して、様々な要因が重なって、脳に信号を送って異常事態を伝え、脳が痛みを持ってカラダの異常を自身(今風にいうと中の人)に認識させているのではと捉えているからです。
他にもまだまだ原因・要因・起因があると感じ、力不足を痛感していますが、いずれにしても首から上の顎関節付近だけで片付けて良いものではないと感じています。このあたりが言語化できるくらい経験を積んでいきたいものです。

多くは生活、社会環境が起因していると考えています。その見極めが必要でかつ重要です。

見極めなくしては、最終的な「顎関節の痛みとしての結果」の除去にはたどり着かないと考えます。

そもそも、見極めも見立ても出来ずにおこなう施術や運動療法には意義がありません。

僕のセッション(オンライン、オフライン問わず)を初めて受けたとき、
「この人、すごい話聞いてくるじゃん。まだ始まらないの?」と思った人もいるかもしれません。(あとでこっそり個別で教えてください)

それは、本来の原因を見つける、またはそうであろうと見立てるために必要な評価です。

介入すべきターゲットが見つけられない状況では、施術内容、運動処方はおろか生活指導の内容が明確にならないので、全身の筋肉のバランスや生活、思考を適正化することはできません。

つまり、より多くの原因、要因を見つけ、たどり着ける事が出来たなら、本来の自己治癒力を発揮させて、少ない手数で治癒に導く事が出来ます。

チェックすべきカラダの部位

軽い顎関節症の場合直接的部位に原因があることは稀と考えているなら、では身体のどの部位が間接的に関与しやすいのか、以下に2つ挙げます。

・頚部の筋群
・腰周りの筋群

では、これらの筋群は何故異常を起こしやすいのか?
自律神経が乱れ交感神経優位になると、脊柱周辺の筋緊張。突発的な副交感神経優位による筋肉の脱力感などが引き起こされやすい部分だからです。

また、精神的な負担がある人の多くも顎関節周囲の痛みを経験している人が多いと思います。精神疲労は全身の筋肉バランスに異常が出る事が多いです。実際、身体的異常を取り除くと精神的な解放(エモーショナルリリースの類)が起きて、感極まるという方もいらっしゃいます。

個人的な施術の考え方として、その人に対して最適解が見つけ出す、または見出して、余計なことをしないこと。一人一人の歩んできた背景や特徴は違って当たり前なのだから、術者の考えだけを押し付けると、大きな間違いにつながる。

顎だけに限らず、痛みがあるというのは、多くの原因がある。それに対して、術者は治るきっかけを与えられるか、本人が歩むべき道筋を提示できるかというのが大事だと思います。

やはり各専門家がタッグを組んで最適解を導くお膳立てが出来たら最強なんじゃね?という話でした。

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