実況解説(ぷよぷよ)で意識していることのお話とこれまでの振り返り
はじめに
本記事はアドカレ並走部の記事です。
#ぷよらーアドカレ2024並走部
たのしい記事がいっぱい! みようね
この記事は?
これまで色々な場所でぷよぷよの実況解説を担当させて頂きました。解説で自分のことを知った方も多いと思います。
改めて自分の現在地というか、実況解説をするうえでいま意識していることを整理してみたいなと思い筆を取りました。
筆て
あと、これまで担当した実況解説について振り返ってみました。あのときこんなこと考えてたなあ、みたいなことを懐古するだけの内容ですが、興味があればお付き合いください。
実況解説において大事だと思っていること/意識していること
実況解説でどんなことが大事だと思っているか、どんなことを意識しているかをつらつら書きました。
あくまで個人の好みの部分もありますが、そこまでズレた内容では無いと思います。これから実況解説をやってみたい! という方にはもしかしたら参考になるかもしれません。
求められていることは何か
大会コンセプトは何か、実況解説/実況解説をする自分 に求められていることは何か、という点は非常に意識しています。緩めにワイワイという雰囲気の中でアチアチな感じで実況しても寒い感じがしちゃいますし、一方で試合そのものにフォーカスを当てたいのにアットホームな雰囲気が出すぎてしまうとちょっとノイズに感じちゃいます。
実況解説はあくまで1つのピースとして、どの形でハマるのが最適か・試合のジャマにならないかは大事だと思っています。
あと細かいところですが、シーンに応じて言葉のチョイスも気を付けるようにしています。たとえば公式大会をはじめ、割とカッチリした場では他社IPの名前は出さない、だとか。当たり前のことではあるのですが、比喩表現をするときにたまに出てきそうになっちゃいます。
主役は選手・試合・大会
実況解説は、その試合を盛り上げたり、選手の凄さがより分かりやすくなったりするための非常に重要なポジションです。一方で、実況解説は主役ではないというのが自分の考えです。
バラエティー番組のアナウンサーの人、というようなイメージでいます。あくまでメインはプレイヤーであり、プレイ画面であり、大会そのものだと思って取り組んでいます。
最初の最初(2014年頃)はちょっと「ぷよぷよを分かってる人だと思われたい」というような褒められたい欲も正直ありました。
今は自分が良い評価を受けることには全く興味がなくなりました(もちろん褒められたら嬉しいです、ありがとね チュッ)。自分が褒められたい欲ってぶっちゃけちょっと透けて見えるし、実況解説においてはノイズになっちゃうところです。
何度か実況解説をする中で、なんかそういうんじゃないなと、気付きました。
今は選手の凄さや大会の盛り上がりにもっと注目が集まって欲しい、そのためにはどうしたら良いか、どうやったら聴き心地が良くなるか、という部分に全意識を集中できるようになりました。
特に「こいつらすげえことやってるんだぜ!!」を伝えたい、という一心でやっています。16連鎖ボカーンみたいな分かりやすい大花火はどのレベル帯の人が見ても凄いと分かりますが、Aさんが1連鎖を撃ってくることを読んでBさんは2ダブを撃とうとしていて、でも実はそれはAさんからしたらトラップで、・・・みたいな一瞬の読みあいみたいなところを、ニッチになりすぎないようにしつつ極力拾えることが自分の理想です。
また、後で選手が聞いたときに「あっ、そこ拾ってくれるのうれしい」と思ってもらえるような意識でやっています。
「拾ってほしいけど細かいところ」こそ選手のこだわりであり凄さであると思っているので、いかに細かスゴポイントを見逃さず、かつ「こいつすごいんだぜ」に説得力を持たせられるかが勝負だと思ってやっています。特にトップレベルの試合になればなるほど細かスゴポイントが増えていくので、いかに拾って、短い時間で伝えるかを考えています(時間の都合でなくなく捨てることもあります)。
なので実況解説に臨むときは、台本等の準備はもちろん、選手で大事な試合に臨む時と同様の前準備もこなしています。主に1.5h前にカフェイン・ロディオラ・テアニンを200mg入れて、湿度が52%前後になるようにして、……みたいなよくある感じです。あっ、リップロールとかは選手の時はやりませんね。
とにかく、ちゃんと頭が回っていないと選手の攻防を拾うことができなくなっちゃうので、万全の状態で向かうようにしています。
聞き取りやすく、ハキハキと
結局いちばん大事なのは「聞き取りやすい」ことです。
どれだけ面白ワードを発しても、カンペキな状況説明ができていたとしても、聞き取りにくい/ぼそぼそしている とノイズになってしまいます。
特にぷよぷよの盤面を観て理解することに集中してしまい、独り言のようになってしまう事象が起きがちです。
ぷよぷよムズすぎ問題ともいえます(ぷよスポはやすぎ問題でもあります)。
個人的に一番気をつけているのは語尾が落ちないようにすることです。
「2ダブが刺さりました↓」みたいなしゃべり方をしてしまうとボソボソしゃべっているように聞こえます。もっと言えば、喋りが観ている人の方を向いていないような印象があり、最悪の場合なんか知らん観客が勝手にスピーカーに入り込んできているような感じになります。
「2ダブが刺さりましたぁ~↑」のように最後まで聞き取れる発声にすると、聞き取りやすさがだいぶ変わります。
フィラー(つなぎ言葉、「えー」とかのことです)についても最低限減らすように意識しています。ゼロにしてしまうと聞き手側に聞く準備を与えない喋りになってしまい寧ろ訳わかんなくなることがあるので、早口でしゃべることが多い自分はちょっと減らすくらいのイメージでやっています。
ゆっくりめに喋る方はゼロに近づけると良いかもしれないですね。TomさんやALFさん、クサノアニマルさんの実況なんかはこのあたり理想的な感じで、すげ~~~~~っつってます。
あとは音響・音量バランスの問題ですね。音声設定はかなり前もって準備しておくことが大事です(トラブルおきがち+本番始まっちゃうと修正しにくいので)。
ノイズが多かったり、音が割れすぎちゃったりするのは大概設定でなんとかできます。
また、マイクの位置や向きも凄く大切ですし、ゲーム音とのバランスなんかも視聴体験に大きく関わってきます。
自分の耳に自信がない場合は誰かに聞いてみると良いと思います。
自分はYoutubeの限定公開で配信して確認するようにしています。
ぷよぷよを知ること、考えること
凄く当たり前ですが、ぷよぷよが上手くなればなるほど盤面理解に割くリソースが減って、喋りに余裕を持たせることができるようになります。
単純に対人能力をまっすぐ磨く以外にも、強い人のバックボーンにどういう思考の過程があるか、なんでこういう形が強いのか、何をすると上達するのか、みたいなところをじっくり考えるようにすると、対人の実力向上にも実況解説の上達にも活きてくると思います。
先ほど独自性がどうこう、みたいな話をしましたが、これまでどれだけぷよぷよのことを考えてきたか・どう考えてきたか、みたいなところが味となって、染み出してくると思っています。
ぶっちゃけこれって実況解説としての味だけではなく、プレイヤーとしての魅力にもつながりますよね。
そもそも自分はぷよぷよを始めたタイミングが回りと比べると遅く(20歳になる年にはじめました)、もっと前に始めた人に追いつくために「ぷよぷよをよく理解することで差別化する」ことを意識して練習するようにしていました。プレイ時間に大きな差があったので、その時間差を埋めるためにいかに効率良く、あるいは遠回りでも最終的にプラスになるような方法はないか、ということを考えるようになりました。
結果として、いっぱい一生懸命考えて、間違った結論もたくさん出しながらやってきたことが実況解説に活きています。こういうこと言うと恥ずかしいことではありますが、この部分の取り組んだことの厚みは胸を張れるところだと思っています。
とにかく、いっぱいぷよぷよをやって、いっぱい考えると選手としても実況解説としても良いことがいっぱいあるよ、ということです。
[いちばん大事!!]独自性は勝手に出てくる、感情はそのまま言う
実況解説におけるオリジナリティをどうやって担保するか、みたいなところって結構難しいですよね。
プレイヤーが実況解説する場合は、個人的には無理やりキャラクターを身にまとわなくても、思ったことやその時の感情をしっかりと発信することでオリジナリティは勝手に染み出してくると思っています。
特に、解説するポイントとその説明の仕方、試合に対するリアクションがその人の個性・オリジナリティになっていると思います。
たとえばもともと攻め攻めの動きが得意なALFさんは2ダブの雰囲気を察知するのがやたら早くてなるほど~~となりますし、DIOなんかは早い中盤のラリーになるとテンションやたら高くてウケるなとなります。momokenさんまで見えてるともうズルかよって感じですよね。
またヨダソウマのワードチョイスや、fronくんのぴぽにあのミスに興奮する様、すごい試合すぎてreoruくんがウケちゃってるやつなど、あくまで我を出そうとしなくても(ウケようとしなくても)自然に出てくる部分で十分オリジナリティが出てきています。
Tomさんが「興奮してぶっ壊れる様子」なんかも、ベースでは丁寧に説明しているからこそ、感情があまりに昂ってぶっ壊れるからこそ面白い(=ぶっ壊れた様を届けようとはしていない、あくまで勝手に壊れただけ)と思っています。
(ここに挙げてない方も魅力的な実況解説をするなあと思う方はたくさんいます!! 全員挙げていったらキリないので有名どころだけに絞りました! ごめんね!!)
無理やりキャラクターを付けて独自性を出そうとするのではなく、あくまでベースは自然体で、その上で感情を視聴者へのサービスでちょっとだけ盛りながら素直に言うのが理想だと自分は考えて実況解説をやっています。
激ウマプレイに対して、歓声をあげる人もいれば、言葉を失う人もいますし、もしかしたら泣いちゃう人もいるかもしれません。生まれる感情と、それを表現するだけでそもそもあなたはとっても個性的です。無理やり装備を付けなくても良いんです。
自分はそう思って実況解説をしています。
逆に「間違いがないように/たたかれないように」しすぎちゃう実況解説をするのも個人的にはイマイチだと思っています。思い切って、感じたこと・試合を観て考えた/思ったことを言いきっちゃう方が良いです。
間違えないようにしすぎると簡単な状況説明しかしなくなってしまい、実況者の感情が見えてきません。また簡単な状況説明をするだけなら、プレイヤーがやる必要ないじゃん(というかもはや観戦の時に出てくる左右のログで良いじゃん)、とも思ってしまいます。
感情が見えてこそ良いと思っているので、積極的に思ったことをそのまま言うことをお勧めします。でももちろんリスペクトは持ってね!
なお、基本的に情報をいっぱい拾った上で、素直にリアクションをしていくようにすると、時間が足りないことが多くなります。まだ話したいこといっぱいあるのに……! と思いながら泣く泣く次に移行するようにしています。我慢も必要。
まとめ
こんな感じでやってます。参考になるかは分かりませんし、ある種当たり前のことしか書いていない節もありますが、もし思うところがあれば是非色々取り入れたりアレンジしたりしてみてください。
シーンに合わせて喋る
選手・大会にリスペクトを持って、凄さを立てるための脇役として頑張る
発声を意識する
ぷよぷよについてたくさん考える
ベースは自然体で、感情をまっすぐ言う(ちょっとだけ盛るくらいならok)
これまでの振り返り
おまけとして、これまで担当した実況解説の一部を簡単に振り返ります。懐古はいいぞ
ぷよぷよ段位戦〜(2014年頃)
当時ぷよぷよクラシックが流行っていたころ、有志により「ぷよぷよ段位戦」という企画が運営されていました。同じ段位の人が集まって短期戦をして、勝敗によって昇格・降格をしながら上の段位を目指す、というような企画です。自分も含めそこそこの数のプレイヤーが参加していたと思います(ちなみに自分の最高段位は2段でした)。
段位戦の参加者であり視聴者でもありましたが、どうやら配信環境さえあれば段位戦の配信者に応募できると聞いて、応募・実際に数回配信を担当しました。
さっきまで偉そうに「こんなことを意識するとよい」みたいなことを書いていましたが、正直なところこの時の実況解説は特に何かを意識しているわけでもなく、ちょっとぷよぷよ分かってるって言われたいみたいな部分もありつつ、ただ闇雲に喋っているだけでした。
なにはともあれ、身内向けだけではない実況解説としては、ここがデビュー戦だったと記憶しています。
第1回列強争覇戦(2016年12月)
はじめて実況解説の担当を依頼された大会が第1回列強争覇戦です。
列強争覇戦は、各地のACぷよ対戦会で予選を実施して、勝ち抜けた人が全国大会として当時神奈川にあった鹿嶋田マットマウスというゲーセンで対戦をする、というような大会でした。
この大会のいわゆる全国決勝の部分の実況解説をくだらくんと2人で担当しました。
以前よりも割と見る人がいる、ということもあってちょっと外向きの(人に聞かせるための)しゃべり方をしていますが、今見返すともうぜんぜんヘタクソです。
自分がリード気味にしゃべって、くだらくんに残りを拾ってもらう、というような形でやったのを覚えています。逆に言えばそのくらいのことしか意識しておらず、先に書いた「語尾が喋って聞かせているように感じない」ような発声の仕方もところどころしてしまっています。
終わったあとの評判はそこそこ良かったと記憶していますが、正直もう少しうまくやれたなあ~~と当時もちょっと反省していました。
(旧)おいうリーグ(2018年あたり)
ぷよぷよクロニクル時代もちょっとだけ実況解説を担当しています。
このあたりから実況解説においてどういう風にやるとイイ感じになるか、選手の凄さを伝えられるか、聞き心地が良くなるか、ということを考え始めたと思います。
自分の配信をいちばん観られた試合は、第2回S級リーグの「あいり vs. makkyu(今のマッキーくん)」の試合をliveさんと2人で実況解説をした回です。
当時のプレイヤーとしての立ち位置・著名度やしゃべり方なんかも踏まえて、「自分が実況寄りでしゃべって、liveさんに解説をしてもらう」というような構図が良いだろうとまず決めました。
自分が喋りをリードするにあたって、敢えて分かっていることをすべて自分で喋らないようにして、ポイントになりそうな部分をliveさんに振って解説を任せる、というような役回りに徹しました。
あくまで自分の解説よりも、プレイヤーとして実績を残しているliveさんに喋って貰った方が説得力もあり、また進め方としてもスムーズに回ると思い、パス回しに極力徹する意識をしたと記憶しています。
当時基準でわりと手応えがあった回でした。
なお、途中PCが熱でぶっ飛んで、途中配信が切れてしまうトラブルも発生しました。かなしいね
最強リーグ(2021-2022年)
自分のことを認知して頂く機会が増えたのは、やはり最強リーグでの実況解説だと思います。
初年度のシーズン2から実況解説を担当することになりました。
最初告知が出た時に、シーズン1で担当したDIO・Tomさんのおふたりに加えて、くまちょむさん・ALFさん・fronくんという錚々たるメンツが並び、そこに横にちょこんと自分がいる、という何とも恐れ多い構図になりました。
自分のことを知らない人からすると誰こいつ? となっちゃってる空気をうっすら感じていました。「ここでコケると二度と呼んでもらえないかも」と思い、1発目でカマすぞと覚悟でキマった状態で臨みました。
覚悟が決まっているのではなく、覚悟でキマっていました。
1発目は自分の持っている知識と盤面の状況から「先読みして選手の意図を極力拾う」「パッと見ただけで分かる情報以外のことを詰め込めるだけ詰め込む」「その情報量を噛まずにしゃべりきる」ことを重視していました。
とにかく情報の濁流を起こして、拾いきれないくらいの情報が1つの盤面に詰め込まれていることをアピールする形で選手の凄さを伝えることにしました。
相当気合いも入れつつ、準備もかなりしていたおかげで、「おっこいつなかなかやるやん」の空気になってくれたように感じます。また、もともと自分の実況解説を好みだと言ってくれていた方々に、後方腕組みをさせることが出来て非常に安心しました。
ちなみにこの時裏方で配信を担当していたくじらさんから休憩時間中に、「めっちゃよかったけど、コメントで『1P/2Pのどっちの話をしているか分からない時があった』っていう意見があったよ」と伝えてもらい、喋るときにより強く意識するようにしました。
どっちの話をいましているか、1P/2Pのどの部分を観てほしいのか、自分がどの部分に視線を誘導しようとしているのか、という情報は今でも意識して伝えるようにしています。
1年目ラストに実施されたクライマックスシーズンでは、実況ALF、解説symの体制で実況解説をする機会も頂きました。
ALFさんのリードのしゃべりが上手すぎてめちゃくちゃやりやすかったです。試合展開も相まって、凄く楽しかったです。
オフラインの会場お越しくださった方から、「symさんの実況解説を聞いてぷよぷよを観戦するようになった」といううれしいコメントも頂いて、とても糧になりました。
同時に、思っていた以上にプレイヤーでない方もたくさん観てくれていることにも気付かされました。このあたりから、実況解説に限らず、ぷよ界をもっと盛り上げるために色々協力したい気持ちが強くなりました。
また、最強リーグでの実況解説は報酬のある依頼であったため、実況解説のプロとして責任をもって担当する、ということを強く意識していました(ちなみに報酬なくても責任持ってやってます!!!!)。
正直調子が悪かったなあ、という日もあります。それでも「ちょっとうまくいかなかったです、ヘヘ」みたいな態度は取らず、自分の喋りがヘタクソだったら叩かれることを覚悟したうえで、堂々とするようにしていました。
自分が提供したものを堂々と見せる、堂々としておくことこそ、プロだと思っています。そのために、少しでも選手のことを理解して、少しでもぷよぷよの理解度を挙げて、少しでも体調が良い状態で、取り組むようにしました。
かなりの数担当させていただいたおかげで、このあたりのやり方は自然に身につくようになりました。かなり良い経験だったと思います。
V速杯(2021年)
VTuberのうさぎ先生(いまは活動休止しちゃいました)MC、解説symという体制での大会がありました。
V速杯は「1先、全試合配信」というレギュレーションの特殊な1dayの大会でした。うさぎ先生のファンの方も何人か出場してくださり、非常にありがたかったです。
特にうさぎ先生のチャンネルでの実施ということもあり、優しい温度感に合うような声のトーンで喋るようにしていました。またうさぎ先生が大会進行に慣れていない(そもそもぷよのプレイヤーではない)という事前の打ち合わせもあり、あくまでうさぎ先生がメインMCにしたうえで大会進行を回す、ということを意識しました。
全2回開催されました。普段とちょっと違う意識での実況解説で楽しかったです。
SEGA公式大会(2022年)
SEGAの公式大会(プロ選抜大会、チャンピオンシップ)にも呼んで頂く機会がありました。
最強リーグの実況解説を聞いて、当時のSEGAのぷよぷよeスポーツの担当の方が声をかけてくださったとのことでした。
当時はMC進行(椿さん、橘さん、前島さん)+解説、という体制でした。
基本自分がぷよぷよの盤面で発生した状況を喋って、間をうまく繋いでもらう+リアクターになってもらう、という構図で進行しました。
複数人体制での実況解説は喋りがぶつかっちゃったりしてなかなか難しいのですが、そのあたりさすが芸能人の方々、という感じでした。うまく隙間を縫いつつ、ちょうど良い感じで肩を入れてもらう形ですごくやりやすかったです。
SEGA公式大会はしくじらないように(大企業なので配信でやらかすとだいぶイメージ的に痛い、というのがあると思います)、非常にたくさんの方が運営として奔走してくれています。こういう光景を選手としてだけでなく、出演者という立場で見かけると、頑張ってくれ~~~~~となります。今後もSEGA公式大会が盛り上がると良いですね。
RTAinJapan(2022年、2023年)
これは以前のエントリでいろいろ書いたので大部分は割愛します。
同接約7万人の前でぷよぷよについて喋ったり、ぷよぷよをしたり、またほかのRTA界隈の方々(すごいひと!)とコミュニケーションを取ったり、とても楽しい機会でした。
実況解説、という点について以前のエントリで書いてないようなところでいうと、台本の準備として直前ギリギリまで「文字数を1文字でも減らす」ことをしていました。
RTAという時間のない中で説明する必要があるため、「xxというステージとなっています」→「xxというステージです」、というように極力文字を詰めて、喋りの時間を節約するようにしました。
また、ステージごとの暗転で間をうまく取る(ダラダラ喋らない)ための練習をすごくしました。この内容だと○秒、これも足すとプラス○秒かかるから、今の状況ならここまで言う、みたいな形で、状況に合わせた喋りの時間感覚を徹底的に身体に染み込ませました。
結構地道な作業ではありますが、とてもやりがいがありました。最高の思い出です。
ニューヒーローフェスティバル(2023年)
「伝説にならないか?」
ニューヒーローフェスティバルは、ぴぽにあ、deltaと深夜に「ここ最近注目の集まるデカいお祭りみたいな大会がないからやりたい」「過去にないくらいバカデカいダブイリのトナメが見たい」と話していたところから始まりました。
ホンキで1dayの大会を開いたらどこまでぷよ界の方々が応えてくれるか、いまのぷよ界のパワーが見てみたい、というところをコンセプトに実施したぴぽにあ主催の大会です。
ぴぽにあ自身の人望や、宣伝など彼の相当な熱意と努力、最強リーグでもデザイン周りを担当してくれたmakoのサムネなどなどもあり、結果として355人もの方に参加して頂きました。前日~当日の参加者の伸び方は感動ものでした。改めて参加してくれた皆さん、観戦などで大会を盛り立ててくれた皆さん、ありがとうございました。
当日はMC進行兼実況解説を担当しました。
進行するうえで「運営作業をしている感じを出さない」ことを意識していました。
デカい大会を進めていくうえで、Tonamelをカチカチやったりトラブル対応をやったりする作業を、大会の観戦者の方は見に来ていません。裏の状況をあくまで見せないように、大会の表舞台のところだけを映す、ということを心がけていました。
裏でしませいさんに運営に入って貰っていて、当日の進行のトラブル対応や、進行状況の共有をしてもらっていました。
配信中自分のイヤホンにはたびたび進行状況であったり、トラブル対応の状況などの運営のボイスチャットが流れていました。
しませいさんの運営パワーマジですごかった
ちょっとした反省点として、試合以外の時間(トーナメントを観ている時間など)の喋りがちょっとボソボソしちゃっていたことが挙げられます(語尾が落ち気味になっていました)。完全に油断です。
ともかく、たくさんの方が参加してくれて、やまだくん優勝という、マジでニューヒーローが誕生した、マジで出来過ぎな大会でした。ここに携われて、そしてこの大会を生で見届けることができで、とってもハッピーです。
新おいうリーグ(2024年~)
そして現在に至ります。
実況解説するうえで、練習段階で喋るペースや抑揚の付け方を変えてみたり、台本の準備の仕方を色々試してみたりと、自分の実況解説が改善できないか試行錯誤しています。
まだ直したい・良くしたいポイントはたくさんあるので、実況解説としての技術を向上できるようにこれからも頑張ります。
いろいろ書いたけどぷよぷよの実況解説は楽しいです
実況解説も準備したり練習したり、試行錯誤して改善方法を試したりすることで、少しずつ上達していきます。この上達する感じが何事もたまらんって感じです。
また、大前提として自分はほかの人のぷよぷよを観るのが好きなので、実況解説ももちろんやっていて楽しいです。
実況解説で意識することとして、「感情はそのまま言う」ことが大事だと書きました。実況解説は、自分の「スキ!」「すごいからこれ観てほしい!」を、説得力を持って発信する作業に他ならないと思っています。
実況解説はスキなものを特等席で観ながら、自分がスキなものを大声で共有できる、素晴らしい場だと思います。だからこそ、選手の凄さや大会の盛り上がりを伝えて、自分がスキなものを皆にもスキだと思ってもらうために、自分のできる最大限を実況解説に投影していますし、これからも全力を尽くしていきます。