高専キャリアBusines Design Lab #2「マーケティングについて」
高専キャリアのBusines Design Labに参加した備忘録です。
今回はマーケティングについて、高専キャリアCTOの兼城さんが講義してくれました。
1, マーケティングって何??
まずはそもそもマーケティングってどういうことなのか。ということについて少人数のグループに別れて話し合いました。
自分たちのチームで考えたことは以下。
落とし穴にはめること
→自分たちの作ったものに対して、市場やお客さんが使ってもらえるように考え、実行すること?
その他にも「売れる仕組みづくりを考えること」だったりが他のチームから出ました。
兼城さん曰く、どのチームの言ってることも間違いではなくて、マーケティングって広範囲な言葉であるとのことでした。
ただ、日本マーケティング協会の言葉でいうと「公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動」である。難しいので、これを著名人の言葉を借りると
マーケティングを最も短い言葉で定義すれば「ニーズにこたえて利益をあげること」となろう。 〜フィリップ・コトラー〜
マーケティングの目的は、販売を不必要にすることだ。
マーケティングの目的は、顧客について十分に理解し、顧客にあった製品やサービスが自然に売れるようにすることなのだ。〜ピーター・ドラッカー〜
このように人によってマーケティングから考えることは多様。なのでマーケティングを任せられた時に、一体何を任せられているのかという定義付けから考えることが重要だとのことでした。
今回の講座でいうマーケティングとは
顧客を理解してなるべく低コストに高収益をあげること
だとして、今回の講座がスタートしました。
2, マーケティングのフローについて
つぎにマーケティングの一連の流れについてでした。
①リサーチ
まずは顧客やその集合体の市場について調査すること。
ここをミスるとそもそもうまくいかなくなるよねってことでした。
大事なのは誰が、何に、どのくらい困っているのか。について調べること。
次にその人はどこに、どのくらいいるのか調べること。
そして他のプレイヤー状況はどうか調べること。
②戦略立案
リサーチを踏まえて大枠の戦略を考えること。
例として、誰に売るのか。どのくらいのリターンを狙うか。どう売るのか。などを考えていきます。
③施作立案
具体的な施作を立案すること。
どの媒体にいくら使うのか。その際のターゲティング設定はどうするのか。予算などのリソース配分はどうするのか。などを考えていきます。
④施作実行
実際に施作を実行すること。多くの場合、複数の施作を実行します。
⑤検証
行った施作や、そもそもの戦略が正しかったのか。
以上の流れもしくは一部を繰り返していくことがマーケティングとのことでした。
マーケターは泥臭い作業が多いとのことでした。ただそうした作業をすることが大事だとのこと。
3, 実際にやってみる
実際にやってみようとのことで、以下の課題について考えました。
2リットルのミネラルウォーター(中身は特別ではなく、コンビニでもうっているもの)をマーケティングする。
自分たちのチームの案はこちら↓
キャンプ場で記念ラベルをつけて販売する。
出た案としては水がいっぱい欲しくなる場所、ただ2リットルなのがネックだよね…と言う話や他にあまり水が売られて無い場所がいいよね…みたいな話になりました。
他のチームでは旅行パッケージに水をいれることで間接的に販売する案や、学生寮に2リットルの水販売自販機を設置する案だったり、夜の新宿歌舞伎町で酔っ払った人に美人が売る案だったりが出ました。
パッケージに入れこんだり、付加価値をつけたり、体験をつけたりと様々な案が出ました。
ここから兼城さんの説明
スタンダード:ニーズの高い市場に持ち込む
サハラ砂漠の観光客が通るルートで観光客に対して、クーラーボックスから出したばかりの冷えたミネラルウォーターを提供する
付加価値:加工して価値を高める
サハラ砂漠の観光客が通るルートで、観光客に対して、炭酸水加工をした水をグラスに注いで、レモンをさしておしゃれに提供する
さらに付加価値:特別感の演出
砂漠で、水着の美男美女の異性が、目の前でグラスに注いでくれる。注文したら一緒に写真も撮れる。
このようにプロダクト単体を捉えるのではなく、顧客とその深層心理および体験・環境・感情変化などの全てを捉えることが大事だとのことでした。
他のチームの意見と、兼城さんの説明を受けて、さらにもう一度自分たちで考え直しました。
付け加えたのは、重たい水を自分たちのスペースまで運んでくれるというサービスと、キャンプ場の限定情報などがラベルに載っている。というものでした。
他のチームでは抱き合わせ販売だったり、限定品の追加だったりが出ていました。
4, AIDMAの理論
ここで顧客の動きをちゃんと理解しようと言うことでAIDMAについての説明がありました。AIDMAとは
1, Attention(注目)
2, Interest(興味)
3, Desire
4, Memory(記憶)
5, Action
という5つのフェーズがあるということで、それぞれのフェーズにあわせて戦略・施作を打つという発想がマーケターには必要とのことでした。
5, AISASの理論
90年代から使われてるマーケターの基礎であるAIDMAを電通がカスタマイズしたものがAISASです。AISASとは
1, Attention(注目)
2, Interest(興味)
3, Search(検索)
4, Action(購入)
5, Share(共有)
の5つのフェーズのことで、AIDMAと違うのはインターネットの一般化による検索と共有の追加です。
6, AARRRの理論
さらに発展して、ウェブサービスに寄せたものです。
1, Acquisition(獲得)
2, Activation(活性化)
3, Retention(継続)
4, Revenu(収益)
5, Referral(紹介)
この理論で大事なのは継続が効いてないと収益も紹介にもつながらないよね。ということで、継続がうまくいってないことを「穴の開いたバケツ」と比喩するとのことでした。
7, 最後のワーク
ここまで座学をして最後のワーク、ミネラルウォーター販売をAARRRで考えようというものに。
継続するような仕組みが大事だよな…ということで季節ごとに変わるラベルを考えました。さらに集めたくなるような仕組み作りということで、アイドルなどのラベルをコレクションできるような施作はどうだろう…という話になりました。
他のチームの案でも継続や紹介を考えたプランがでていました。
AARRRで考えるミネラルウオーター販売
最後に兼城さんが考えたプランです。
不動産業者と成果報酬で提携。オフィス入居企業に紹介してもらう。契約が取れたらオフィスへ定期配送。自宅へ届けるプランも割引提供。
8, まとめ
マーケティングはフレームワークが多い、けどやってみないとわからないばかり。
だからこそ、まずは身近な物事をマーケティング視点で考えてみることが大事だよということでした。
マーケティングってとっつきにくい分野だけど、実際のビジネスから考えてみたり、身近な物事を通して考えてみると実感湧いてくるよねということでした。
このあとも魅力的な質疑応答があったりと充実した2時間でした…来週の講座も楽しみです。。。!!