🇹🇿タンザニア　楽園ザンジバル滞在

Ryota

2024年3月6日 17:28

ナイロビからダルエスサラームを経由してザンジバルへ

ケニアの首都ナイロビからタンザニアの最大都市ダルエスサラームへ空路で移動した。
実は現在のタンザニアの首都はドドマという別の街であり、ダルエスサラームは旧首都である。

本来はケニア国内を内陸のナイロビから海沿いのモンバサへ鉄道で移動し、そこから南のダルエスサラームへバスで移動する予定だったが、この後に乗るタンザン鉄道の旅程上、ショートカットした。

ザンジバルはダルエスサラームからフェリーで約2時間。
料金は外国人料金が適用され、最安のエコノミークラスで35USドル（約5,300円）だった。
現地の人の料金は3分の1程度。

ちなみに飛行機だと所用時間30分で4,000〜5,000円くらいで買えたりする。
飛行機より高いフェリー...
ただフェリーだと出発も到着も街中なので便利だ。

ダルエスサラーム側のフェリーターミナルはカオスだった。
出待ちのタクシードライバーたちと、2社あるフェリー会社のスタッフたちが獲物を取り合う。
Uberで向かった僕は人の壁で進めなくなり、現地の人が俺の獲物だと言わんばかりにUberドライバーを止め、窓から僕を覗き込んで叫んでいる。
けれどもNoと言うと潔く引き下がり、全くしつこくないタンザニアの方々。

フェリー自体は至って快適で、あっという間にザンジバルへ到着。

ザンジバルとは

ザンジバルとはダルエスサラームの向かいにあるリゾート島のこと。
正確にはザンジバルは諸島全体のことだが、一般的には観光客が訪れるウングジャ島のことを指す。
僕もそう呼ぶことにする。

元々はタンザニアとは別の国だったが、以下のような歴史を辿った後にタンザニアの一部となった。

10世紀頃にアラブの商人たちが住み着く。
↓
16世紀、大航海時代の覇権を握ったポルトガルに占領される。
↓
17世紀、オマーン帝国に占領される。
この頃ストーンタウンが建設され、象牙・香辛料・奴隷貿易で栄える。
↓
19世紀末、イギリスの保護領となる。
↓
1963年、ザンジバル王国として独立。
この時の政権はアラブ系。
↓
1964年、ザンジバル革命が起こる。
アフリカ系によってアラブ系を中心とする虐殺が起こり、タンザニア本土（タンガニーカ）と合併してタンザニア連合共和国が誕生。

上記の経緯を辿ったため、ザンジバルはヨーロッパ、アラブ、アフリカに加えインドの文化も混ざり合う特異な存在になっている。

また独自の自治権も持っている。
タンザニアとザンジバルの関係は、例えるならアメリカとグアムだろうか。
現地の方に聞く限り、特に軋轢は無いようだ。

見どころは玄関口となるストーンタウン、北部のリゾート地ヌングウィ、東部のリゾート地パジェ。
僕はストーンタウンとパジェに行った。

僕が訪れた2〜3月は気温は30度を超え、湿度は70%を超えていた。
外にいる間は常に汗が吹き出し、部屋に戻ってもよく停電してエアコンが止まるため、水を切らさないことが死活問題だった。

ストーンタウン

街並み

ストーンタウンの建物はサンゴの石で作られており、またアラブ・ヨーロッパ・インドの文化が混ざり合うその街並みは世界遺産に登録されている。

路地裏は狭く分岐がたくさんあり、両脇には土産屋や飲食店を中心とした店が並んでいる。
同じような景観が続くのでGoogle Mapを使っていても迷子になる。目的地のことは忘れて街歩きを楽しむのがお勧めだ。

ストーンタウンにある海辺のカフェ
「Archipelago Waterfront」

リゾート島らしく、海沿いにはカフェやレストランがある。
上記写真の奥には海上に建築物があるのが見えるが、フローティングバーになっておりボートで行き来可能。

ストーンタウンを内陸に向かって抜けると、大きなマーケットが姿を現す。
肉、魚、香辛料がエリアごとに分かれて売られ、他にも食料品がたくさん売られており、道を渡った反対側では衣料品が売られている。

ナイトマーケット

海辺のForodhani Parkでは17時頃から屋台が出始める。
なんと深夜1時頃までやっているそうだ。

売られているものはクレープやザンジバルピザ、フルーツ、串焼きなど様々だ。
小規模だが観光客で賑わい、とても良い雰囲気。
ただ串焼きはどの店も似たり寄ったりなので、同じ仕入れ元から買ってるだけ？な気もする。

その他の観光地

またストーンタウンは観光地化し過ぎておらず、地元の人たちも同じ空間で暮らしていたりする。
そのため大衆向けの店もあり現地の生活感も垣間見え、ローカルと観光地の程よい混合が心地よい。

パジェ

ビーチリゾートのパジェへ

ストーンタウンを満喫し、ビーチリゾートのパジェに向かう。

現地の人たちが「ダラダラ」と呼ぶ路線バスを乗り継いで2時間強で到着。
料金はなんと合計2,500シリング（約150円）。安い。

ただし超満員で立ち乗りの時はかなりキツい。
ただでさえスペースが無い上に、警察がいる場所では「かがめ」と合図されるが、そんなスペースは無いので中腰になり、やはり中腰になっている後ろの人の曲げた膝に座るような感じになる。
もちろん僕の膝には前の人のお尻が乗ってくる。

ちなみにこのダラダラ、日本で使われていたマイクロバスを使用していることが多く、何かと幼稚園名やホテル名が書いてあるのが面白い。

パジェビーチ周辺

パジェも観光客で賑わっており、浜辺・少し歩いた先の主要道路・その間の道いずれも観光客向けの店で賑わっている。

ハワイのようなゴテゴテのリゾートでは無いが、物価も安くコンパクトにまとまっており、ゆっくりするには最高の場所だ。

Kindleを読んでボーッと過ごす
読んでいるのはバックパッカーのバイブル「深夜特急」だ

パジェビーチは遠浅で、昼前後は潮が引いてどこまでも歩けた。
そして海水温が高く、ぬるい温泉状態できもちよい。
サンゴや魚はほぼ見なかった。

何故かたくさんいるマサイ族

浜辺ではチェック柄の伝統衣装を着たマサイ族たちが歩き回り、観光客たちにお土産を売っている。

サファリ中に沢山出会ったため暑く無い場所にいるイメージだったが、灼熱の浜辺にいる違和感は興味深かった。
ちなみに今は都市部で働いているマサイ族も相当に多く、タクシードライバーもマサイの人だったりする。

Kuza Cave

海に疲れたら、バイクタクシーで10分ほどの距離にある洞窟に来るのも良い。

ここは真水なのでしょっぱく無く、水も透き通っており、水温も低めで冷たくて気持ち良い。

ただ洞窟は水中深くまで続いているようで、潜ると見える穴が地味に怖い。
メキシコのセノーテのような感じ。

治安、物価、土産について

治安

注意が必要だったほかのアフリカ諸国と異なり、ここでは夜もある程度安心して歩けた。
ストーンタウンの狭い路地は夜は怖いかもしれないが、至る所に監視カメラがあった。
ただ大麻の売人はそこら中で声をかけてくる。

物価

リゾート地である事を考えると、かなり安い。
食事は1食1,000円前後で食べられ、ビールやコーヒーは1杯300〜400円程だった。

土産

土産が充実していない他のアフリカ諸都市と異なり、ここでは観光客ウケする土産が沢山ある。

「ハクナマタタ」等のスワヒリ語が書かれたプレート、香辛料やコーヒー豆、ヤシの実をくり抜いて作った食器など、中々センスが良いと感心させられてしまった。

島民がよく着ているこの服、元はサッカーのザンジバル代表のユニフォームだそうで、様々なカラーバリエーションがあり鉄板の土産となっている。
わずか10USドル（約1,500円）ということもあり、僕も思わず買ってしまった。

ザンジバル諸島、非常にお勧めだ。

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