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2023/01/30~02/05 中原中也/一汁一菜/家の鍵をなくす

週報の難しいところは、タイトルをどうするかだと思う。日記だと年月日でいいし、月報なら年月でいいんだけど、週報の場合月はまたぐ可能性があるし年もまたぐ可能性があるしで書くのが難しい。これがファイル管理している場合なら年をディレクトリに分けてしまえばいい(そもそも週報を書く必要がある場所で年をまたいで週報を書いている時点でおしまいに近い)が、こういうnoteみたいな場合は…。noteはタイトルの表示がダサいので文字数を稼ぎたくないみたい話もある。長文書くとポエムっぽくなるし。noteのホーム画面に行くたびにうわっって言ってる。

先週の話をするときに一番最初に思い浮かぶのは家から締め出されたことなんだけど、もう記憶が若干ないんだよな。寒かったのに散歩に出て、そのときにやけに足早になっていた記憶はあるので、きっとそれが原因だっただろう。味のないコーヒーはもう飲みたくない。先週一週間そのせいか全体的にダメダメだった。今日仕事に行って先週ほとんど進まなかった仕事に手をつけたら四つぐらい終わったし。朝の川はよかった。ヘッダーの写真はそれ。それ以外は何もいいことがないです。変なことで金使っちゃったし……。

週末は山口の方に一泊二日で旅行に行っていた。すごいことに宿の予約を一ヶ月間違えるというミスをしており、すわ野宿かと思ってめっちゃ焦ったが、フロントのお兄さんは顔色変えずに今日にしておきますね~って修正してくれてありがたかった。ああいうときに笑ってくれてもいいんだけど、笑わずにいてくれるのも嬉しいね。なんの話?書けば書くほどもう先週はダメダメすぎることがわかるな。悲しいぜ。

山口では湯田見て秋吉台見て防府見てすごした。中原中也は全然触れておらず、ほとんど読んだこともなかったが、リズムに優れた作家なのだということがわかって良かった。ある程度の年代の邦楽には確実に影響していそう。個人的にはボアズのMARK 3020で石原正晴がtokimekinishisuの間奏で「汚れちまった悲しみに」を引用したのがやたら印象に残っており、その関係で触れてみたかったのもあったので、ルーツのルーツの探索ができたのもよかったし、一個一個の詩を丁寧に見るみたいな企画も良かった。「曇天」とかのリズム、本当に凄まじいものがある。

あとは秋吉台は良かった。単純にデカくてウケるみたいな気持ちもあるが、みんながデカい草原を見てでけえって言ってるみたいな素朴な感じも良かった。足は筋肉痛になった。

読書。フラニーとズーイを読みおえた。 村上春樹の自我がポップアップしてくること以外は良かった。
あとは「一汁一菜」のやつを読んだ。評価が難しい本だなぁと思って読んでいた。愛国的な側面が強くて多分受け付けない人もいるとは思うんだけど、個人的にはその愛国的な部分に代表される、現在の肯定という部分で終わっていることが評価の分かれ目になるなという感触を受けた。多くの日本人に馴染むような食事の「型」として一汁一菜を提案するためには、その型を支えるための骨組みが必要で、そこに風土や歴史を混ぜ込むということは決して間違ったアプローチではないと思う。現代の行き過ぎたサービス精神や加速をもとに戻すときに素朴な形に戻そうというのはわかる。一方で、その素朴さでやっていられなかったから/傷つく人たちがいたから現代の形に複雑化していったという側面を忘れてはならないとも思っていて、そこに無批判に戻ることが果たして本当に可能なのか?というのはちゃんと検討しなくてはならないと思う。
急にここでサニーデイサービスの話をするけど、サニーデイ・サービスのDOKIDOKIについて曽我部恵一が「素朴」にやったとインタビューでも答えているが、本当にそれが「素朴」かどうかはまた別のことだよな、と思ったりする。確かに聞いたときには若者のロックバンドみたいだと思うけど、若者のロックバンドはああはならない。原点回帰は本当に原点から出発するわけではなくて、それぞれの積み重ねを持って帰郷するような話で、一汁一菜の話も土井善晴という料理研究家が積み重ねたものを持って帰郷しているからそこに戻れるのではないかという気がしている。実際に本を読むと、細かい部分で彼のこだわりや知識が出ていて、ただただ原始的になっているわけではないというのがなんとなく浮かんでくる。一方で、読者は基本そういう積み重ねを持たないので、原点のようなものがない。その時に原点に戻った気になることは危ういのではないかなと思う。結局生きていけるだけの哲学をまだ重ねられていない私たちは、プリミティブな世界の美しさと刺々しさと、複雑化した世界の賢さとしょうもなさの間に挟まれながら行ったり来たりするしかないのだ。
一読する価値は大いにあると思う。悪い本ではないからこそ、自分が最近考えていることと重なって評価が難しかった。
一汁一菜自体はかなりベースになるから試してみると良いと思う。変に考えることが減る。諸外国の文化とかもちゃんと調べておきたい本ではある。

執筆。五百字ぐらい。進まないのは仕方ないかな。今思うと大学生の頃にもっと同人誌を出しておくべきだった。まだ本を出してレベルがあがる段階にいるのに、本を出すのが色々あり難しい状況にいるので、縛りプレイをせざるを得ないぜ。文体の舵でも取ろうかな。この週報を回答置き場にすればいいのではないかと思っている。来週から乞うご期待。

音楽。全然聞けてないが、来週いっぱい書くことになりそう。カネコアヤノのCDを買ったらレシートにデカいこと書いてあって嬉しかった。

いつかまた新宿にくることがあったらドブ臭い川べりでビールを飲もう