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2021年7月13日のこと:一部ルーだったのに思い切りへばる (スウィング・木ノ戸)

諸事情が重なり、しばらく東九条に行けずにいた。優先すべき仕事が他にあったり自分自身の体調を優先したり。でも去年はこうはいかなかったかもしれない。少々の無理はしてでも、いつも、どんな場合も東九条を最優先していたように思う。

でも今はちょっと違う。

毎月第2火曜日の路上清掃に加え、第4日曜日実施の高瀬川清掃にも参加している。つまり出動機会がシンプルに倍になった。そしてまだまだまだその途上ではあるけれど、東九条で暮らす方々との関係性が随分と滑らかになってきた。何も特別なことはしていない。僕たちはいつもゴミ拾いばかりしている。時間だ。時間の持つ力は本当に大きい。

そして沼田君にリードして欲しいけれども、う~ん、やっぱり事あるごとにパニくるし色色つまずくなあ……やはり1年目は僕が引っ張らねば! ……という使命感や責任感のようなものが良い意味で薄れてきて、沼田君に多くを任せられるようになったのだ。彼は僕なんかよりもずっと素直で誠実で、人当たりもいい人だ。そして他のみんなも同じだと思うが、東九条での活動をとても楽しんでいる。

そして一昨日、7月13日(第2火曜日)。久しぶりに多文化交流ネットワークセンターに集合し、これまでで最多人数となる20名が路上清掃へと出発した。ネットワークサロンの宇山さん、この活動の発案者である京都ダルクの面々、「コミュニティカフェほっこり」の小林さんらに加え、初参加の学生も数名。相変わらず顔ぶれが多様だ。京都ダルクさん発案によるこの活動のネーミングが1年間安定しなかったのだが、このたび「東九条ゴミコロリ」と名付けられることとなった。ああ。。。嬉しい。。。

去年、僕たちは初年度ということもあり、7月、8月もゴミブルーFULL(つまり全身ゴミブルー)を強行した。しかし今年度は肉体への負荷を緩め、夏場は顔だけマスクで皮膚呼吸可の「顔ブルー」、体だけスーツで口呼吸可の「体ブルー」、顔ブルーを更に進化させ、マスクを半分めくって口呼吸も可にした「一部ルー」で登場することにした。
でも僕が休んだ前回の高瀬川清掃で、沼田君たちは思い切り「普通の人間」として、普通に清掃してしまったそうだ。ヒーローだよ? これまで真っ青でやってきたのにいきなり人間FULLって飛躍がひどいよ? 物事には段階というものがある。ガバナンス、ガバナンス。ガバナンスを建て直さなければ。

そんなわけでこの日僕は「一部ルー」として登場したのだが、フレンドリーに話しかけてるのに学生さんの反応がちょっと妙なのだ。目を合わせてくれないし、距離を置こうとしているのか話が全く弾まない。そのとき僕は気づいていなかったのだ。自分のビジュアルのあまりの異様さに。終わって帰って、スマホで自撮りしてはじめてびっくりした。鼻より上は青いマスク、そして下半分の人間部分は切るタイミングが分からず、異様に長く伸びた髭がもじゃもじゃ。怖すぎる。このルックスで初対面は(相手に)厳しすぎる。会話が弾んでしまったならむしろそっちの方が異常じゃないか(おまけに清掃前半はコロナマナーで人間部分に普通のマスクもしていた)。

しかしながら慣れた人たちはまるで何事もないかのようにとっても普通に接してくれて、中でも最近レギュラー参加のシスター、二宮さんは特別だった。そんな風体の僕を見つけるとキラキラした目でこう言ってくれたのだ。「本、読みました! 感動したわ。またゆっくり話したい。うちにお茶でもしに来て」と。

『まともがゆれる』を「ほっこり」(販売ありがとうございます!!)で購入して、読んでくださったらしい。本当に嬉しい。家まで教えてくれて、、、お招きまでしてくださって。二宮さんはご友人と3人で暮らしているのだという。面白そうだ。今度図々しくお邪魔させていただこう。

さて、およそ1時間のゴミコロリは想像以上にキツく、終わってスウィングに帰ってきたら即、昼寝。すると間髪を入れずに沼田君が「Swing鼻クソRADIO」収録のために現れたので寝たまま収録した。ふざけていたわけではなく、それくらい消耗していたのである。

厳しい気候ではあったが間違いなく体力不足。
だってダルクさんなんて終わってからソフトボールに行かはったというのに。
長くゴミコロリを、ゴミブルーを続けてゆくために何か手を打たなければマズい。


2021年7月15日
木ノ戸昌幸

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