全くのど素人がエレキベースを始めてみた(13)
レッスン8回目~10回目の記録です。日が経っているので記憶があやふやです。
しかしレッスン8回目の冒頭は忘れようがありません。
痛恨事でした。
「何それ? 競馬ですか?」
教室に入ると、先生が私のカバンを指差して言いました。
私がベースのテキストを入れているカバンは手提げ型のプラスチックケース。半透明です。
半透明のカバンに透けて見えるのは…。
『NHK杯の序盤がわかる!』
うぎゃー!!
おのれーー! うえのーーーー!! ←著者
「競馬じゃないですっ、将棋です、将棋」
「将棋? 将棋するんですか?」
「えーっと、するわけじゃないんですけど、仕事がそっちの業界で、えーっと、プロの将棋のカメラマンをしていまして。ハブさん知り合いです」
(※「ハブさん知り合いです」は信用度をアップさせる魔法の言葉)
「へー! それはすごいですね! 将棋のカメラマンって初めて会いました」
「そりゃ全然いないですからねー」
「でもやらないのに本を読むんですか?」
「そうですねー、取材する人がどんな本を書いているかくらいは知っておかないといけないんで。全くできないわけでもないので読んでいます」
ツッコミどころ満載ですが、嘘はついてないし。あ、上野さんを取材する予定はないですが。
うん、そういう「設定」です。
ああめんどくさい事態に。
『NHK杯の序盤がわかる!』は雑誌に付録でついてる小冊子なのですが、たまたまこの日調べていたことが書いてあったので電車の中で読んでいたんですね。それをぽんっとカバンに入れたらこういうことになってしまいました。
これから毎回将棋関係の質問が飛んできます。
もう普及活動と開き直るしかない。
本名でこういうのを書いている時点でいつか見つかるし、既に見つかっている可能性もあるし、まぁ読まれて困ることは何も書いていないけれども。
しかし習い事の先生に習い事以外の部分を知られるのってあまりいいものではないじゃないですか。そうでもないのかな。
先生も平日の昼間に休まず習いに来る私のことは謎だったのでしょう。言い聞かせる。
ベースのお話。
さて、8回目のレッスンは「新しいCメジャースケールをやります!」とのこと。
Cメジャースケールとはドレミファソラシドのことです。いつもやってきたことなのですが、違うページの違う楽譜です。
今までのドレミファソラシドは開放弦、つまり左手でどの弦も押さえずに右手だけでポロンと弾くところがあったのですが、今回はそこでも弦を押さえて弾きます。
ベースの弦ごとの音の高さは隣の弦と5フレット分ずれています。
というわけで、今まで開放弦で弾いてきたところは隣の弦の5フレットを押さえればいいわけです。
どーれーみーふぁーそーらーしーどーー
おお、同じ音が。
さらに上記の5フレットの法則を用いると、全体を1弦と5フレットずらすとまたもやドレミファソラシドになるのです。当たり前なんだろうけど、不思議~。
そしてこれもよくよく考えると当たり前なのですが、どこの音からスタートさせてもドレミファソラシドのときと同じ指の動きをするとレミファソラシドレになり、ファソラシドレミファになり、ラシドレミファソラになるのです!
すごーい!
だからこのドレミファソラシドのときの指の動きは大切になるのだそうです。
以降、毎回まずこのCメジャースケールの練習をしています。
この日はあと左手人差し指から小指まで順番にしっかり弦を押さえながら音を出していく楽譜をやったときに指の力に頼り過ぎないことを注意されました。
左手親指はネックの裏側に添えるのですが、親指はそのままにひじを引いて、指そのものに力を入れるんじゃなくて、ひじの引っ張りで指を動かして弦を押さえるイメージなんだとか。書いていてもよくわかりません。
9回目は休符を習いました。
「今まで音がぶつ切りになっていたんだから、もっとぶつ切りにすればいいだけだから簡単じゃないの?」と思っていたけれどもとんでもない間違い。
切らなくていいところで音が切れてしまうのと、切るべきところできちんと決められた長さだけ切るのは全く意味が異なりました。
休符の基本技は「押さえていた左手の指を軽く浮かせる」です。でも開放弦だと最初から何も押さえていないので指の腹で弦を軽く押さえて音を消します。
休む、じゃなくて、消す、という感じなのですね。
あまり消すことを意識しすぎると次に入る音が遅れてしまうし、休む意識が強すぎて早めに音を切ってしまうし。
かなり難しい。あと当然ながら八分音符と八分休符は長さが同じじゃないとおかしいし。同じにならないんだよなー。不思議だよなー。ぶつぶつ。
練習では二分音符・二分休符から始まり、八分音符・八分休符が連続で続くようなところまで弾きました。
10回目のレッスンメモが一切ないんだけど、たぶん同じことをやったんだと思う…。
この間、楽曲の練習は「涙そうそう」です。
まどべ10にもあるように指の移動がこれまで以上に多くて、そのたびに音がぶつぶつ切れてしまうのが毎度の課題でした。素早く動かす以外の対策はないものでしょうか。フレット間の距離感がつかめれば手の移動のときにいちいちどこに置くか考えなくてもいいので、その分しっかり押さえられる気はします。つまり練習ですねぇ。
しかし元の曲がゆっくりしているということもあり、割と余裕を持って弾けた気がします。うまいへたは別にして。
そう、また3回であっさり「じゃあ『涙そうそう』はこれで完成」と言われてしまうのです。いや、完成はしていないでしょうに。
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