全くのど素人がエレキベースを始めてみた(25)
日が空いてしまったけれども、初…セッション?のお話、続き。
早1ヶ月経ち、あの当時の感動は薄れてしまっています。
音が鳴ったところで、とりあえず座ります。
どっこらしょー
椅子に座ると「座りか!」とHさん1号にツッコまれた。ベース、ストラップがついていないし、そもそも教室では座りでしか弾いたことがないもので。
どっこらしょー
何が始まるんだろうと思ってきょろきょろしていたけど、なんかふたりは勝手に演奏しています。それぞれが勝手に弾いている。ああ練習するのか、なるほどと思い、ぽろろんぽろろんと弾いてみる。
弾き終わる。
まだ勝手に弾いている。
ぽろぽろぽろろん。
…まだ弾いてはる。
うーむ。
やることがない。
あっ。めっちゃあった。
この日合わせてみることになった、ベース教室で習ったStand By Meとルージュの伝言を思い出さないといけない。
弾くって言ってたのに、テキスト忘れちゃったんですよ。
Stand By Meはもともと見ずに弾けていたので(同じフレーズの繰り返しなので)、問題はルージュの伝言。
耳の記憶を頼りに、ここだっけ?と鳴らしながら確かめていく。
途中からが思い出せない。練習のときから楽譜4ページのうち前半はだいたい覚えていて後半のページをめくるあたりから(めくる作業に気を取られて)ぐだぐだになるので、急に記憶があいまい。
まぁ勢いに任せよう。
それにしてもHさん2号(ギター)の手が尋常じゃなく動いていて、所見ではどん引きするレベルでした。
音量の調整はHさん2号にお任せして、とりあえず弾いてみました。
おおおおおおおおお。
鳴った。
しかも他の楽器も鳴った。なんてこった。
Stand By Meもルージュの伝言も、弾けました。
感動と同時に、ずどーんと罪悪感のようなものが。鳴らすのがやっとのレベルに付き合ってくれているという漬物石レベルの重いものがずどーんと胸の奥底に、なんなら頭のてっぺんからつま先まで、乗っかってきました。
重すぎて沈みそう。
というか、沈んだ。
沈んでいる間、おふたりはいろいろ弾いていました。Hさん2号がずどどどずどどどとギターを鳴らし始めると、それに合わせてHさん1号がばこばこばこばことドラムをたたき始める。
それをただぽかーんと見ていました。いや、すごく楽しかった。泥沼の底にも響いてくる衝動。もがけばもがくほど沈むけど、ぽかーんとしていたのが幸いしてぷくぷく浮かんできました。
あとはベースの練習というより、聴いたり、歌ったり。
…歌ったり?
そう。歌ったり。
おふたりが、ちゃげあすの「NとLの野球帽」(←ちゃげあすの中でダントツに一番好き)と「恋人はワイン色」を練習してきてくださっていて、ボーカルしました!
すごく緊張した。
強がって大丈夫大丈夫と言っていたけど、間違えてはいけないという緊張のあまり…。
歌! 詞! が! 飛! ん! だ!!!
そんなことがあるとは。
あんなにあんなに好きなのに!
NLはすごく情景のある歌なので、情景は浮かぶんです。でもフレーズが出てこなかった。カラオケで見ていないつもりの歌詞、実は視界のどこかから脳に情報として伝わっていたのだなぁと。
「恋人はワイン色」でも1番と2番のサビを間違えて歌うというミス。
終わったあと、ドラムのHさん1号が「2号さんすげ~!」と。
「サックスソロもギターで弾いちゃって!」
言われるまで全く気づかないほどの違和感のなさ。ていうかどうやったらそんなことが理論的に可能なのか、さっぱり意味がわかりませんでした。
あとはNLもう1回歌ったり、ルージュの伝言を弾いたり、B'zのCallingが成り行きで始まったのでなんとなーくの歌詞で歌ったり。
突然ふたりが入れ替わって1号さんがギターを弾いて、2号さんがドラムをたたいて。なんでそんなことが理論的に可能なのか以下略。
あと知らない曲のときにぽけーっと見てたら、ドラム方面から何か、ぴゅーんと飛んでいきました。
「えっ」と思ったまま見ていたら、ドラムをたたくスティックの先が折れてた。
そっか、折れるのか。なんでもかんでも新しい発見。
「現実味がない」という意味で、夢のような2時間でした。
将棋cafeの会場に移動して、結局将棋cafeの運営はいつも通り適当…じゃなくって、「将棋cafeはお客様が作り上げていくイベントです!」と趣旨を貫徹し、私たちは次回までに練習する課題曲を相談していました。
私がベース教室で習った「Every Breath You Take」「Tomorrow Never Knows」の他に、当然私が弾くわけがない「flower」(ラルク)「Real Things Shakes」(B'z)が決定。
弾かないということは、歌うということでして…Real Things Shakes…!? 稲葉さんシャウトしてますけど。
さて、どうなるやら。
何はともあれ、新しい一歩を踏み出したのであります。
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