お宮さん
私の町内には「お宮さん」があります。
幼い時から「お宮さん、お宮さん」と呼び正式名の「天王社」と呼んだことは年相応になるまでありませんでした。
夏・秋には「町内のお祭り」があり朝からこのお宮さんで打ち鳴らされる太鼓の音に心が弾んだものでした。そして、お神輿やお獅子が町内を練り歩きお菓子やラムネを頂くことが楽しみでした。
いつしかこんな楽しいお祭りもなくなり静かな時が流れていきました。
この「お宮さん(天王社)」は、三重の伊勢神宮、愛知の津島神社を由来とし、当時地元の方から敷地を永久貸与(無償)され昭和9年(1934年)10月に竣工しまし。
・伊勢神宮 (isejingu.or.jp)
・ 津島神社 – 全国天王総本社 (tsushimajinja.or.jp)
あの大戦の焼夷弾や近隣火災からも守られ立派な石積の上の社殿にお札が奉納され(私はお札を見たことがありませんが・・・。)現在に至っています。
終戦後の昭和28年(1953年)3月28日には「社務所」の上棟が行われ4月に竣工しました。今回、この社務所が老朽化し併せて老朽化した神輿、獅子頭、鳥居と共に解体撤去することになりました。
お神輿が最後に担ぎ出されたのが34年前の1989年の夏祭りでした。
もちろん私も担ぎ手として参加しました。今でもあの暑くて楽しかった光景は忘れられません。
社務所の天井裏に保管されているものを引っ張り出し大整理です。出るわ・出るわ・・・、数十年誰も触れることのなかった物が・・・。
中でも、創建時の奉斎文(大日本帝國ハ神國ナリ・・・)と発起人が祀られた木板、社務所の奉上棟のお札「屋船豊受姫大神(やふねとようけひめのおほかみ・家屋の守護神)」と寄付芳名板。
これらは町内の歴史を語る資料とし保管することになりました。(私のご先祖様のお名前を両者に見つけることが出来ました。)
また、たくさんの表彰状から次の3点も保管することになりました
☆一点目は、「伊勢湾台風(1959年9月26日襲来)の災害救援」に対する感謝状。
☆二点目は、「蚊とはえのいない生活(1964年東京オリンピックの年)」貢献での表彰状。
☆三点目は、今はなくなってしまった「立派な子ども会(2008年11月)」の表彰状。
大整理の日は快晴で「お宮さんから日が昇ってきた!」様相でした
来年の春には、真新しい鳥居をくぐり社殿に拝礼し、社務所があった跡地には、災害に備え「防災用品」を収納する「防災倉庫」へ・・・。
「お宮さん=町内防災倉庫!」、時代の変化と捉えています。