周りを巻き込む

一緒に働いてもらえることになった方を玲子さんと呼ぼう。
玲子さんは想像以上にその分野の知識に明るかった。
なので早速本題に入った。
「玲子さんの知識と私の知識を合わせると
これからこの業界で起こることの準備が出来ます。
私が本当にやりたいのはこういうことなんです」と言うと絶句し、「ものすごく大変なことをやろうとしていること分っていますか?」と聞いてきた。
「分っているからこそ力を貸して欲しいんです。
一緒にやってくれませんか?」と頭を下げた。

まずはお互いの知識を共有した。
そして帳票類のテコ入れをした。
仮説を立てて1つ1つ検証していく地道な作業を繰り返し体系化していった。

周りを巻き込まなければこのプロジェクトは成功しないので、
まずはこのマニュアルと帳票を使い業務として行って欲しい人達に提案を兼ね勉強会を行うことにした。

最初の勉強会は即戦力になりそうな女性18名に声を掛けた。
・業界の展望を理解し、スムーズな業務を遂行できることを目的とすること
・プロフェッショナルとなって、それぞれの持ち場で活躍して欲しいこと
そのためにはいくらでもフォローするので、些細なことでもいいので連絡して欲しいと、説明しスタートした。

実際、日々の業務を通して、どんどん質問してきてくれる人は変化しやすく、コンタクトを全くとってこない人にはこちらから取るようにし、「困っていることはないか」話を聞くようにした。
提供しながらアンケートをとったり、ヒアリングをしながら改善を重ねていった。

その後、もう少し大きな規模でやろうということになり、100名が集まる勉強会を開催した。
講師が私達で、司会は部長達というなんともありがたい勉強会だった。
ただこの勉強会を境に、玲子さんは国家資格で得た職に就くことになり、お別れすることとなった。

勉強会は大盛況でその後、他部署や関連会社、他支店からも講師依頼が入るようになり、周りを巻き込むことは成功した。

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