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おかあさんゆび番外編「おかあさんのかーちゃん」後編

前回のお話しはこちら。


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病院の待合室・・・。


かーちゃん「遅い!!!!! 遅遅遅!!!!!」



ユミ「かーちゃんうるさいよ。 病院ってこんなもんなんだからさ~。」


かーちゃん「真美ちゃん何言ってるが!!! かーちゃんもう予約の時間から1時間も待ってるが!!! こんなに時間が掛かるなら先に言ってくれれば韓国ドラマ1本見れたのに!!!」


ユミ「はいはい。あたし一服してくるから。」


かーちゃん「ちょっと待って真美ちゃん!!! かーちゃん1人じゃ心配だが!!! 手握ってて!!!」


ユミ「(なんであたしが初老のばーちゃんの手を握らなきゃいけないんだか・・・)」



看護師「はい、由利さん診察室にお入り下さ~い」



かーちゃん「はい!!! 頑張ります!!!」



ユミ「(早く行ってくれ・・・)」



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女医「はい、由利さん、え~っと、このしこりですね。ちなみに乳がん検診を受けたのは最近だといつですか?」


かーちゃん「え~っと、40年ぐらい前ですかね?」


女医「だいぶ最近ですね・・・。では一通り検査しましょう。では今日出来るものはこの後検査して、あと予約が必要なものは〇〇日にやりましょう」



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別日に検査を受け、検査結果を聞く日の病院の待合室・・・。


かーちゃん「遅い!!!!! 遅遅遅!!!!!」



ユミ「かーちゃんうるさいよ。 病院ってこんなもんなんだからさ~。」


かーちゃん「真美ちゃん何言ってるが!!! かーちゃんもう予約の時間から1時間も待ってるが!!! こんなに時間が掛かるなら先に言ってくれれば韓国ドラマ1本見れたのに!!!」



ユミ「(デジャブだな。過去にも同じ記憶がある・・・。)」




看護師「はい、お待たせしました~。由利さん、診察室にどうぞ~。」



かーちゃん「はい!!! 頑張ります!!!」



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女医「う~ん、由利さん、あんまり良くない状況ですね~。」


かーちゃん「そうですか。じゃあ切って下さい!!!」


女医「いや、そういうレベルじゃないですね。この大きさはともかく、骨にグワッと噛みついているような状況なので。あと皮膚にも届いているので、この状況だと大きさに関係なくステージ4の進行型と言えると思います。」


かーちゃん「はぁ。」



女医「ですので、これを取り切ることは骨までごそっと取ることになるので、日本の医学の教科書的にはアウトなので、教科書通りにいくと抗がん剤で小さくしてから取れるレベルになって初めて手術なんですけど、それでも取り切れるか分からないので順番を逆にして取り切れるまで取ってから抗がん剤で小さくして、最後に放射線で焼き殺すってのがベターかと思うんですが・・・(っていう話を10回ぐらい繰り返す)」



かーちゃん「で、どうしたらいいですか?」



女医「ただ、ここまで進んだ時間を考えると、あと1~2年で命がどうこうなるっていうガンでは無いので、先に手術がベターかなと思います。あと10年生きることを目指して頑張りましょう。」



かーちゃん「わかりました。頑張ります!!!!!」




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お気づきの方もいるかもしれませんが、こんな感じの出来事が最近すず太郎家で起きております。


あの鉄人、半分妖怪もしくは魔法使いの可能性を秘めたばーちゃんが乳がんだったんですね。


チチコは完全にうろたえて、もう使い物にならないレベルで1週間ぐらいを過ごしました。


ただ、結果的に手術は成功して、あと1ヶ月ぐらい後から抗がん剤治療が始まるのかな?って感じです。


術後のばーちゃんは「超」が付くぐらい元気ですし、チチコも安心したという意味では元気です(今は絶賛じーちゃんに振り回されていますが)。


さてさて、この後どうなる事やら・・・。




一旦終わり






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