時薬

あれからもうすぐで5ヶ月。
生活はまだまだ不便なことはあるものの不便にも慣れ落ち着いてきました。
24時間体制で働きっぱなしの状態からも抜け出して色んなことを考える余裕もできてきました。

肉体的なしんどさがなくなったら精神的に追い詰められていたんだと気づくこともあって大変な目に遭ったんだと改めて思ったりもしました。

でもきっと時間とともにそれも癒やされて行くんだろうなと思います。
いわゆる時薬。
時とともに心に負った傷も少しずつ癒えて復旧、復興も進んでいく。今のところまだ瓦礫だらけでそんな未来がいつ来るのかも想像すらできませんがそれもそのうち。

時薬、という言葉で思い浮かんだのは今までのいろんな人との関係性についてでした。
お別れした直後はやはり傷ついて苦しくて悲しかったけど時が経つと傷よりも優しくしてもらったことや大切に扱ってもらえたことお互いに求めあったことなど幸せだったことばかりを思い出します。
そうして、私はその人たちを失ったのではなくて今でも私の心の中にいてくださって私を強く美しくしてくれています。

私とご主人様の時間は永遠で、あの距離を超えて狂おしいほど求めあった爛れた美しい時間は今も確かに存在しています。

時薬。
憎しみや恨みも消えてしまえばいいのに。