2023.10.13の日記
音楽っていいな、バンドっていいな。
今日は久しぶりに映画館に行ってきた。目的は『くるりのえいが』。ついこの間リリースされたアルバム『感覚は道標』のレコーデイング風景を記録した音楽映画だ。
くるりオリジナル・メンバー3人が伊豆のスタジオでセッションからアイデアを生み出し、曲に作り上げていく。淡々と、少年でありおじさんである3人の音楽制作の様子(これはレコーデイングに限らず、合間の会話なども含む)を見ていると、なんだかこちらまでバンドで音楽をやりたくなってくる。バンドなんて学生時代を最後に組んですらいないけれど。
レコーデイング期間中に行われたという拾得でのライブシーンは印象的だった。昔に作った曲を楽しそうに演奏するおじさんたち。ついこの間作った曲も同じように演奏するおじさんたち。「California coconuts」の演奏シーンでは途中で視界が滲んできてしまった。
この映画の主題歌「In Your Life」の完成の瞬間もよかった。曲が産声をあげて、手間ひまかけて成長して、社会に出ていくまでを知る機会はなかなかない。そういう意味では、音楽"記録"映画としても非常に価値のある作品なのかもしれない。
学生時代にバンドを組んでいた彼らとこの映画を一緒に見たら何か起こるかな。そんなことが頭によぎってしまった。とはいえ彼らにも人生があって、もう家族だっているんだから、声をかけるならもう少し歳を重ねて自由な時間が増えるであろう時期まで待ったほうがいいだろうな。でも、この映画のことは教えておきたいな。
映画を観ながら、トラヴェリング・ウィルベリーズの『The Traveling Wilburys Collection』に付いていたDVDを思い出した。ウィルベリーズについての説明は少し長くなるのでここでは省くとして、このDVDにはアルバム作品のレコーディング風景を記録した映像作品が収録されている。いい歳をしたおじさんたちが楽しそうに音楽を奏でるのは、今も昔も変わらないのである。
幸せに満ちたこの映像を私は定期的に見返してしまうのだが、『くるりのえいが』も私の中では同じような立ち位置の作品になりそうだ。
映画に心が動いた今日は、もう一度『感覚は道標』に浸ることにする。仕事をしながら聴くんじゃなくて、夜だからスピーカーではなくヘッドホンで。
ところで「happy turn」の冒頭のくしゃみは誰のくしゃみなんだろう?
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