ユニットコントライブ『シカゴ・ブルーズ』が終わって思うこと

一昨日、ユニットコントライブ『シカゴ・ブルーズ』が開催された。このライブは同期のピン芸人・まるごとゆーとを発起人として、2年目のロモペ・さきぽんさん、同期の凛凛パーカー・レオ、そして私の計4人が出演したユニットコントライブであった。ご来場の皆さまありがとうございました。

終演後の打ち上げで深い話をするのかと思いきや、見学と称して来ていた相方の丸山くんが「おれもコラボしたい!」とゲスト・the Clock Handsの曲を大熱唱。合いの手を入れている間にお開きになってしまった。
忘れる前に、備忘録としてここに書き残しておきたい。ご来場いただいた皆さまにはライブ当日のことを思い出しながら舞台裏を想像しながらお読みいただけたら幸いである。残念ながら今回はご都合つかなかった皆さまにもお読みいただけたら幸いである。
後に映像化されるのか?まだ定かではないが可能性はあるのでネタバレを避けながら。

ユニットコントライブ『シカゴ・ブルーズ#02 〜三・二の一で〜』
2019年3月21日(木祝) 19:05開演。5分押し。

オープニングコント『引っ越し』

4人で協力して家具を運ぶコント。先日、奇しくもまるごとゆーとの引っ越しが実際に行われたことは記憶に新しい。私にも手伝い召集令が下ったため馳せ参じたのだが、実際の引っ越し作業においては協力プレイは皆無だった。なぜならかつて運送会社で働いていたという同期の相原帝王・日原が「これはこう持つと楽だよ」とほとんどの家具を1人で運んでしまったからだ。よってこのコントは「出演者に日原がいない」という偶発事象が発生したために成立したと言える。もし日原がいたとしたら、ドデカい家具を1人でヒョイヒョイ運ぶ様が引田天功ばりにイリュっていたので『日原の引っ越し』というピンネタで良かったかもしれない。

オープニング映像×the Clock Hands生演奏

本ライブのオープニング映像にゲスト・the Clock Handsの生演奏を添えてお届け。本当にかっこよかった。映像撮影時は「サラリーマンの設定なのでスーツで」と指示を受けていたがレオだけが執拗に嫌がっていた。理由を聞くと「イケてない服は着たくない。スーツはイケてない」とのことだった。結局レオは渋々スーツを着たが撮影中は極端に口数が少なかった。撮影が終盤になると「スーツのせいで体調悪くなってきた。寒気がする。寒い寒い」とまで言い出し、撮影終了と同時に猛スピードで着替えていた。私服に着替えると「撮影楽しいね!この後の稽古もブチかまそうぜ」といつものご陽気なレオに戻っていた。スーツより私服の方が薄着だった。

コント『大丈夫ですか?』

喫茶店で別れ話をするコント。さきぽんさんが「彼氏以外の男と遊んでいる女」という役柄への役作りのためか、本番だけ「普段あまり見ないちょっといい素材のニット」を着て舞台に上がっていた。気合十分で大変よろしいと思った。レオが店員役だったので妙に説得力のあるコーヒーが飲めそうだった。この一杯のためにどれだけの人が汗を流したのか。私はコーヒー豆の生産工程に思いを馳せた。

映像『ジェロニモの読書感想』

私が読んだ本の感想を話す映像。撮影したのがオール稽古明けの寒い朝7時だったので全員声がガラガラだった。映像では「稽古の合間に4人が一息ついている」という設定だったが、実際は一息つく暇があったら一刻も早く帰りたくて涙が出ちゃうだって朝7時だもん、さながらアタックNo.1だった。コートを羽織っても平気じゃなかった。
最近は宮沢章夫著『牛への道』を読んでいます。

コント『確認』

会社にて部下が上司に確認を求めるコント。またレオの苦手なスーツの役柄を強要することになったが「海外支部から赴任してきた、デザイナーも兼任するオシャレサラリーマン。仕事と遊びはシームレス」という捻じ曲げ設定を伝えると「OK」と認可してくれた。その甲斐あってか本番中は体調を崩すこともなく無事に終えることができた。でもよくよく考えたら、あんな服着てるサラリーマン、いませんね。

映像『レオにご褒美をあげよう』

レオに日本の文化を紹介する映像。撮影でお邪魔した新宿歌舞伎町のお寿司屋さんは小肌の握りが1貫10円(1貫10円!?)だったので30貫食べて300円。別途お通しドリンク代などありますが超お得。

コント『クイズ倶楽部』

クイズ番組のコント。司会役の鈴木ジェロニモのセリフがほとんどアドリブだったとかなんとか様々な説があるようだが真相は藪の中。本人もよく分かっていない。正常な判断が出来る状態ではなかったということで裁かれたとて減刑を。何故かはわからないがこのコントを見た照明スタッフさんが私のファンになってくれたらしい。ありがとう。音響スタッフさんには「台本通りやってもらわないとタイミングが分からないので困ります」と怒られた。ごめんなさい。もうしませんし、もうできません。

映像『Rayo feat. Leo』

ゲスト・the Clock Handsの『Rayo』という曲にレオがラップでコラボする映像。打ち上げで相方の丸山君が大熱唱していたのがこの曲。原曲をどうぞ。

コント『初めて恋をした日に読まない話』

ドラマ『初めて恋をした日に読む話』(通称:はじこい)のパロディコント。横浜流星さん演じる「ゆりゆり」にあたる役を我らがまるごとゆーとが担ったわけだが、当日スタッフを務めてくれた同期のロットX・作から「ゆりゆりの顔が違い過ぎて話が入って来ん。あのドラマ好きやからイメージ壊さんといてくれ」と大ブーイングを浴びた。そこまで言わなくてもいいのにと思い画像検索して比較検討した結果、作が正解だった。まるごとゆーと、イメージ壊さんといてくれ。

コント『バンクシーの正体』

バンクシーが日本にやってくるコント。「バンクシー」ってボイパっぽく聞こえませんか。あんまり聞こえませんね。

ゲストステージ・the Clock Hands

今回のためだけの特別アレンジバージョンを披露してくれた。以前の投稿でも再三触れているように彼女たちは私の後輩、そう、一応、後輩にあたるのでリハーサル後に「ジェロニモさん!さっきの演奏についてアドバイスください!」と駆け寄ってきてくれた。私はまんざらでもない顔で「そうだねえ~。もっとお客さんに気持ちをぶつけたらいいんじゃないかな~。君たちもっと良くなるよ~」と音楽分かってます風の講釈を垂れていたら会場の全スタッフから「お前が言うな!」という視線を浴びせられた。味わいたくないほうの一体感だった。
the Clock Hands、YouTubeチャンネルのテーマ曲作成も行っているようなので、YouTube周りの方はタイアップをしてみてはいかがでしょう。ライブの転換時間に流れる無機質な曲とかも。アラいいじゃないですか。

コント『空き巣』

空き巣がたくさんいるコント。伊坂幸太郎作品に似たような状況があったような(ラッシュライフ?重力ピエロ?)気がしないでもない。空き巣は靴を履いたまま室内に上がるという設定上、黒いスニーカーがベストだったのだが黒いスニーカーはメルカリで手放していた。手持ちで間に合わせた結果「ニューバランスM990v2」という、色味は地味だがちょっといいスニーカーを履くことになった。自分が空き巣をはたらくとしたらまずこのスニーカーを手放して小金を儲けると思う。お気に入りなので手放したくないし、空き巣は絶対にしない。

エンディング

全ての演目を終えた4人とゲスト2人でステージに上がり、ありがとうございましたと告げた。皆せかせかと話してしまったので伝えたかったことの1/3も伝わらなかったかもしれない。純情な感情。一番伝えたいのは、関わってくれた全ての人への感謝。どうもありがとうございました。
たくさんの Special Thanks 誰そ彼は、フロントマンのまるごとゆーとから告げられるはず、そのときを待つべし。
BGMはthe Clock Handsの『トロイメライ / YUKI (Cover)』でした。

あとがき

意味があるのかどうかは判然としないけれども、意味があると信じてがむしゃらにやると楽しいもので。

できると思うから挑戦するのではなくて、やりたいと思えば挑戦すればいい。そのときにどんな結果が出ようとも後悔はないと思うんですよね

イチロー選手がこう言っていた。挑戦するならやりたいことを。同じ苗字だからか妙に親近感が(ない)。鈴木は日本におよそ180万人。この気持ちは1/1,800,000の純情な感情。

改めて、ユニットコントライブ『シカゴ・ブルーズ#02 〜三・二の一で〜』にご来場いただき誠にありがとうございました。定まらない私たちの、定まらないタグを添えて。
#シカゴブルーズ  

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