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【なにやってもアートなんすか…?】

「便器」が「アート」になる。

「アートって分かんねえ」
と思わせている原因の1つはこの作品にあります。
なにがそれをアートにしているのか、ゆる〜く話を進めていきます。

マルセル・デュシャンという芸術家は、「泉」(1917年)の発表で芸術の意味性を拡大し、その後の表現に革命をもたらしマシタ。

簡単に言うと、芸術作品の美しさの基準を拡げたのがこの作品です。

このnoteでは、その後のアートシーンについてスズキが「なんだこれ」と思った作品を3つ取り上げて解説します。

◆◆◆

■紹介する作品

⚫︎オルランの「整形アート」
⚫︎アルテ・ポーヴェラの「馬アート」
⚫︎クリス・バーデンの「銃撃アート」

について、

・作家の特徴は?
・どういう意味があるのか?
・どういう活動の中でのアートなのか?

に焦点を当ててざっくりまとめていきます。


■オルランの「整形アート」

「整形」と聞いてなにを思いつくでしょうか?おそらくは「韓国」「高額」「ぴえん」だと思いマス。

更に「整形アート」は綺麗になることが目的ではありません。

フランスのオルランという作家が20回以上に渡って行っているこの作品は、作家自身がその身体を使って作品を制作するトランスボディというジャンルに含まれ、自傷行為や体液を使った作品などもこのジャンルに含まれています。

オルランはかつての有名な絵画に登場する女性の顔に整形することで「理想の美」に近づき、それを写真や映像に残すことでメディアの侵略性を浮き彫りにしました。その映像はさまざまな国の都市でリアルタイムに流れたそうです。

詳しい内容はこのHPに載っていますが、全部英語なので読める方はぜひdigってみてクダサイ。
スズキはグロいのが苦手なので見続けるのはちっと無理でした…。


■ヤニス・クネリスの「馬アート」

これは本当に意味分からんと思いマス。「馬?アート?は??????」
というような色んな疑問が浮かぶと同時に、それがアートとして成り立つと考えると余計に混乱してきます。

ヤニス・クネリスは「アルテ・ポーヴェラ」という「身近な物体を”あるものをあるものとして在らしめること”」を理念としている芸術運動を担った芸術家の1人です。

簡単に言うと、石ころとか紙とかの”存在”に注目することで、社会や芸術に対して「ありがとうの気持ち忘れんな」ということを主張しました。

ヤニス・クネリスの作品では、12頭の馬をアートギャラリーに放ちました。
四方を白い壁で仕切られた空間に馬がたくさん…違和感しかないと思いマス。

彼の作品はその違和感が狙いでした。
違和感を感じることで、馬の”存在”に改めて気づき、「馬も生き物だよ!生きてるよ!」ってことを伝えようとしたのです。

当時は似たような作品が多く制作(?)されましたが、生き物を使ったものは少なかったようです。

気になった方はぜひググってみてください。オルランの作品よりも受け入れやすいと思います。


■クリス・バーデンの「銃撃アート」

銃をアートに取り入れた作家は他にもいますが、自分の体に弾を撃ちこむということをアートとして表現したのは彼だけだと思います。(スズキ調べ)

彼も体を使うという点ではオルランと同じですが、その意味において決定的な違いがあります。

彼の場合はボディアートと呼ばれ、オルランのトランスボディが「身体の拡張」を目指したのに対し、「モノとして消費できない」ことに重点を置き、社会的・政治的なメッセージ性が高いようデス。

銃は主に人に対して使われるモノであることから、戦争や紛争に対するアンチテーゼ的な意味を含んだ表現だったのではないでしょうか?(スズキ的解釈)

彼は他にも車に自分の身体を釘で張りつけたり過激な手法を採ることが多かったようですが、メディアに取り上げられることでより有名になることを目論んだ理性的な一面も垣間見えます。


■で?

で、まとめながら思ったのは
「なんも考えなくて良い」
ということです。

難しい言葉が出てきたりしますが、この3作品の文を読んでまったく衝撃を受けなかった方はいないと思います。

それだけでアートは既に成立してしまっていますし、発想の転換をすればなんでもアートになるんだなということが分かります。興味がわいたときだけ調べてみてください。(言われなくても分かってますよねゴメンナサイ)

アート鑑賞には知識が必要だという話もありますが、それは現代アート以前の話と言いますか、美術館やらギャラリーなんかでの展示はその場にあるパンフレットを読めば作者の考えていることは大体掴めます。

研究者でもない限り、軽い気持ちで考えてみれば良いと思うんです。

「なんだこれすげーな」っていうことが月1でもあればおもろいと思います。めちゃ前衛的(最新的)なアートは頻繁にできるわけではないので、たまぁに過去のものをググってみるのもありです。

ただただ最近アートの世界にハマっただけで偉そうなことは言えませんが、現代アートは簡単に沼ります。

特に飽きっぽい方は沼ると思いマス。ぼくがそうなので…()

◆◆◆

まだ読んでいない方はぜひ週一で更新している【物欲0のインキャがアーティストに1万円渡した話】も読んでみてクダサイ。
活動真っ只中のアーティストさんに直接話を聞いているのでかなり深掘りしてイマス。

明日20時に#1-5を公開するのでそちらもぜひチェックしてください〜!

スズキのツイッターにていち早く情報を垂れ流させて頂きます(どうでも良いことも呟きます)ので、そちらも良ければフォローお願いシマス…!

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