スバルの「0次安全」

 スバルといえば、衝突被害軽減システムのアイサイトを真っ先に思い浮かべる方が多いのではないだろうか。確かにスバルは、衝突被害軽減システムを昔から研究しており、ADAというシステムを市販化し、SIクルーズ、アイサイトへとつなげていった。ただ、スバルを知る上では、衝突被害軽減システムよりも基礎段階である、0次安全について知ってもらいたい。

 0次安全とは、運転をするうえで、視界、運転姿勢、ペダルの適切な配置などが安全の基礎であるという考え方である。特に私が強調して伝えたいのが、運転視界である。例えば、スバル車は全般的に車体前方のピラーの配置が視界の妨げにならない位置になっており、実際の太さよりも細く見えるため、周囲を確認しやすいようになっている。運転席に座って、走ってみると、実際の車の寸法よりも小さく感じることがある。最近はどうしても、デザイン重視で、サイドガラスを大きく蹴り上げたデザインや、ピラーが太いことがある。しかし、スバルは一貫して0次安全のポリシーを貫いている。そのため、デザインもどちらかというと、ガラスエリアが広く、開放感がある。ぜひ、車内に乗り込んで、車を走らせてもらいたい。

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