時代を先取りし過ぎた?

 今月に入ってから、新型ホンダステップワゴン、新型トヨタノア・ヴォクシーが相次いで発表された。今回、この2台に共通する点として、新たに全車3ナンバーになったことである。以前は、エアロ無しが5ナンバー、エアロ付きが3ナンバーだった。私はふと、3ナンバークラスの箱型ミニバンとして、以前生産していたマツダビアンテを思い出した。車の造り全体がマツダの独自色が強いので、車が好きな人には受けたが、ファミリー層には響かなかった。個人的には、個性的で好みが分かれるデザイン、3列目のシート方法が座面をチップアップさせて、前方にスライドする方式だったため、荷室の長さが限られていたこと、ライバル車のセレナ、ノア・ヴォクシー、ステップワゴンが5ナンバーサイズを基準としていたのに対し、ビアンテは全車3ナンバーだったことが、販売実績に結びつかなかったのではないかと思った。CX-8は3列目があるので、人によってはミニバンという解釈ができるのかもしれないが、空間効率を重視し、スライドドアを装着したタイプはマツダは現在製造していない。当時は個性的な存在だったビアンテだが、ステップワゴン、ノア・ヴォクシーが全車3ナンバー化され、個性的なデザインで注目されている状況を考えると、現代の日本の自動車市場だったら、もしかしたら受け入れられていたのではないかと思った。

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