知ることの楽しさ

図書館の休館が続いています。図書館に行くのは、知りたいことがあるから。知りたいことを知るのはとても楽しい。

その「楽しさ」はどこから来るのか。中学一年生のときの、人生初の英語の授業。その日のことを今でもおぼえています。帰り道に友達の家に寄って「英語って面白い」と小躍りしました。

今ほどは街に英語があふれていない時代。親の世代はアルファベットさえもちゃんとは読めず、自分自身も、見よう見まねで自分の名をローマ字で書くのがやっとでした。

中学のはじめての授業で

"I like English." "Do you like English?" "Yes, I like English, too."

これを知って、うれしくてうれしくてたまりませんでした。何度も声に出しました。その日の朝までまったく知らなかったのに、帰るときには英語を少しだけでも知っているのだから、興奮が止まりませんでした。教科書のそのページの、大きな字をずっと見てました。

高校生になって、宿題が増えて、少し嫌いになりかけたときもありますが、私は、基本、英語がずっと好きでした。知ることが、分かることがうれしくて。

最初の授業から何十年も経って、今でも新しいことを知ります。そしてそのたびに、あの日と同じうれしさと興奮を味わうのです。それを探しに、ときどき図書館へ行くのです。

中学の英語の授業を、基本は英語ですることになるという話。そのやり方でほんとうに、私が感じた「面白い」「うれしい」を、子どもたちが感じられるのでしょうか。

すずき

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