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クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ2021 第2ステージ

「ツール・ド・フランス前哨戦」第2ステージはオーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏のブリウドからソーギュまでの172.8km。

1級や2級山岳を含む全部で5つの山岳ポイントを擁し、最後の山岳ポイントの山頂からフィニッシュまでは4㎞。

今日もピュアスプリンターの出番はなく、パンチャータイプの選手に有利そうなステージとなった。


逃げは5名。

ルーカス・ペストルベルガー(ボーラ・ハンスグローエ)
アントニー・デュラプラス(アルケア・サムシック)
マシュー・ホームス(ロット・スーダル)
シェーン・アーチボルド(ドゥクーニンク・クイックステップ)
ロバート・パワー(キュベカ・アソス)

最初から3つ目の山岳ポイント(残り48.3㎞地点の4級山岳コート・ドーヴェル)まですべてでマシュー・ホームスが先頭通過。合計13ポイントを積み上げ、この日の山岳賞を確定させた。

そこからの下りでアーチボルドとペストルベルガーの2人が抜け出す。3分遅れで追いかけるメイン集団でもトレック・セガフレードマッズ・ピーダスンヤスパー・ストゥイヴェンの2人が抜け出したりもするが、下りが終わると共に集団に吸収。集団は主にバーレーン・ヴィクトリアスやイネオス・グレナディアーズがメインで牽引している。


残り17.2㎞。カテゴリのついていない小さな登りでペストルベルガーがアーチボルドを突き放し、独走を開始。

かつて、ジロ・デ・イタリアでワールドツアーに昇格したばかりのチームの最初のグランツールの最初のステージで、まさかのラスト1㎞からの逃げ切り勝利を決めたルーラー・スプリンターが、軽快なリズムでペダルを踏み続ける。

残り13.9㎞地点から始まる2級山岳コート・ドゥ・ラ・フォレット・ドゥ・プルシェレス(登坂距離6.9km、平均勾配6.4%)の登り口に差し掛かった時点でまだタイム差は2分半ほど。

カルロス・ロドリゲス(イネオス・グレナディアーズ)が牽引するメイン集団からはアレクサンダー・クリストフ(UAEチーム・エミレーツ)や総合リーダージャージを着るブレント・ファンムール(ロット・スーダル)、そして総合上位候補でもあったはずのヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ)までもが落ちていく。

それでもタイム差はなかなか縮まらない。残り7.9km。タイム差1分16秒。ミハウ・クフィアトコフスキ(イネオス・グレナディアーズ)も脱落した。


残り5.5㎞から始まる4級山岳コート・ド・マセット(登坂距離1.5km、平均勾配5.1%)でディラン・トゥーンス(バーレーン・ヴィクトリアス)アレハンドロ・バルベルデ(モビスター・チーム)ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ)ギヨーム・マルタン(コフィディス・ソルシオンクレディ)といったエース級の選手たちが一気にペースアップ。

先行して抜け出していたベン・オコーナー(AG2Rシトロエン・チーム)も飲み込みいよいよ臨戦態勢に入り込むが、残り3㎞を切ってまだタイム差は22秒も残っていた。


あとはもう、駆け抜けるだけだった。

29歳のオーストリア人。プロトンの中では陽気なお調子者の彼が、チーム全体に活気を与える鮮烈な勝利とリーダージャージ獲得を果たした。

第2ステージ


メイン集団ではこれだけ厳しい登りを経ながらもソンニ・コルブレッリがしっかりと残っており集団先頭。しかし勝ちきれなかったことに悔しそうにハンドルを叩く。

バルベルデがそこに食らいついての2位。アスグリーンの加速も鋭かったが、やや進路を阻まれてブレーキをかけている間にコルブレッリとバルベルデに遥か先へ行かれてしまった。

総合はペストルベルガーが12秒差で首位に立つが、あとはボーナスタイムでコルブレッリが総合2位、20秒差で総合3位にあれハンドロ・バルベルデが入り込み、以下は24秒差で団子となっている。


第3ステージは比較的緩やかなレイアウトの先に2.3㎞の登りフィニッシュ。勾配はそこまで厳しくなく、再びコルブレッリが上位に入り込むか、それともバルベルデやアランブルなどのパンチャータイプが優位に立つか。

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