見出し画像

オーストラリア国内選手権TTでローハン・デニスが4年ぶり4回目の勝利を達成。そして昨年王者の若きルーク・プラップは欠場。

1月12日。オーストラリアのビクトリア州にある街バララットを舞台に、2022シーズン最初のナショナル選手権であるオーストラリア国内選手権個人タイムトライアルが開催された。

勝ったのは元世界王者ですでにこの国内選手権で3度勝利しているローハン・デニス(チーム・ユンボ・ヴィスマ)。最後に勝ったのが4年前の2018年。その後、アルカンシェルジャージを着ながら2回このレースに参加したものの、いずれも勝利には届かなかった。

しかし、今年ついに4年ぶりの勝利。新チームで幸先の良いシーズンの開幕を切ることとなった。


そして1分13秒差で2位となったのがルーク・ダーブリッジ(チーム・バイクエクスチェンジ・ジェイコ)。

彼もこれまで4回勝利しており、アルカンシェルを着たデニスを2度とも打ち破ったのも彼であった。しかし今回は2位。そしてこれが5回目の2位であり、9回目のメダル獲得。そしてデニスとダーブリッジが表彰台の1位と2位を独占することは今回で6回目となった。


一方、昨年このエリート個人タイムトライアルでダーブリッジを倒して優勝したのは、当時わずか20歳のルーク・プラップ(イネオス・グレナディアーズ)。

昨年のU23世界選手権個人タイムトライアル銀メダリストであり、今回のオーストラリア国内選手権でも注目されていたイネオスの新鋭は、Covid-19の濃厚接触の恐れがあるということで?残念ながら欠場。同じくイネオスのリッチー・ポートも出場しない中でのデニスの優勝となった。


代わりに、デニスから1分48秒遅れの銅メダリストとなったのは、昨年のプラップも所属していたアマチュアチーム「インフォームTMXメイク」のコナー・リーヒ(22歳)。

昨年のU23TT銀メダリストでもある彼は、エリートカテゴリ1年目となる今年見事に表彰台を獲得。

彼もまたトラックレースで活躍し、ナショナルチームパーシュートのメンバーとして活躍した過去があり、今後も注目していい選手かもしれない。


同じくインフォームTMXメイクのカーター・ターンブル(21歳)が2年連続となるU23TT王者に。

同チームからは昨年のエリートロード銀メダリストのケランド・オブライエンも輩出されており、彼は今年チーム・バイクエクスチェンジ・ジェイコにてプロデビュー。

今回の女子ジュニア銅メダリストも女子エリート銀メダリストもこのチームの選手であり、今後もオーストラリアの才能を生み出し続けるチームと言えるだろう。


女子エリートの王者は3年ぶりの優勝となる逃げスペシャリスト、グレース・ブラウン(FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ)。

昨年はオキシクリーン・ブルッヘ~デパンヌで優勝したりブエルタ・ア・ブルゴスで区間勝利、そして東京オリンピックのTTでも4位と活躍し、UCI世界ランキング14位、キャリア最大の成績を残したシーズンとなった彼女も、新チームでの幸先の良いスタートを切ることとなった。


今週末日曜日には男女エリートのロードレースが開催される。

男子は昨年非常に見ごたえのあるレースを展開。その立役者となったキャメロン・マイヤーとルーク・ダーブリッジはもちろん、昨年2位のケランド・オブライエンも加えたチーム・バイクエクスチェンジ・ジェイコは筆頭優勝候補であることはもちろん、デニスとクリス・ハーパーを擁するユンボ・ヴィスマ、そして今回は残念ながら出場できなかったルーク・プラップがリッチー・ポートと共に出場するであろうイネオス・グレナディアーズの活躍に期待していきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?