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2023年は新美南吉・生誕110年。代表作の「ごんぎつね」を朗読。

新美南吉:1913年〈大正2年〉 - 1943年〈昭和18年〉
今年2023年は生誕110年、没後80年にあたります。

代表作ともいえる「ごんぎつね」は南吉が17歳で書いた、と言われています。発表は18歳の1932年(昭和7年)は雑誌『赤い鳥』1月号でした。

舞台は新美南吉の出身地である、愛知県知多郡半田町(現・愛知県半田市)の隣の阿久比町にある権現山と言われています。「城」「お殿様」「お歯黒」という言葉がでてくることから幕末から明治にかけての時代設定と考えられています。

南吉が幼少の頃に聞かされた口伝(口頭伝承)をもとに創作されました。
彼は4歳で母を亡くしており、孤独で悪戯好きな狐の話が深く影響を与えたと言われています。

冒頭~前半の悪戯好きな子狐のごん、兵十への親近感をもつ様子を心温まるような表現が続いていたところから、急展開のラストの切ない最後の場面。
急降下のような変わりよう。

また、心理と重なるような情景描写が心に残る作品です。

私が大好きな一文は
パート5、兵十が加助と歩いている後を付けているごんの様子の描写です。

兵十のかげほうしをふみふみいきました。

ごんの兵十への好意が集約されたような表現描写だと思います。

朗読をする際は、冒頭のいたずらをするごんの様子、ごんのつぐないの行動のメリハリや、村の情景と心理描写がリンクするように心がけて練習しました。


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