10/13 ニコ生仮想ドラフト 中日ドラゴンズ担当の振り返り~現実の中日ドラフトの予想を交えて~

表題中の仮想ドラフトが無事終了いたしました。体調の悪い中、司会進行から指名選手の解説まで務めた主催者にじんぎさんにこの場を借りてお礼申し上げます。

(※今回の記事は前半部分をドラフト全体の振り返りと指名した選手の寸評

後半部分を指名順の改善案や現実のドラフト予想としています)


【ニコ生仮想ドラフト 全体指名結果】

10.13 ニコ生仮想ドラフト結果

ご覧いただいている表ですが、高卒投手の評価に偏りが現れた感があります。具体的には及川・井上・前・鈴木などですね。そしてその分だけ津留崎・稲毛田・堀田などの速球派右腕が自分の予想より上になったという印象です。

・いうほど球の速くない前くん

・フォームが若干ぎこちなく怪我も多い井上くん

・アマチュア野球好きが嫌いがちな四球の多い及川くん はともかく

・速球、変化球を兼備してスタイルもかっこいい鈴木くん

がここまで余るのは流石に驚きました。自分が4位まで投手1人に抑えたのは年齢と守備位置のバランスを気にしてのものでしたが、よくも悪くもこれが仮想ドラフトの醍醐味ということでしょうか。

さて、中日ドラゴンズの指名を担当した自分の指名は以下のようになりました。


1位入札 奥川(投)

外れ1位 石川(内)

2位   宮城(投)

3位   佐藤直(外)

4位   柘植(捕)

5位   及川(投)

6位   杉尾(投)

こちらは今回獲得した選手の寸評です。

少々お手間をおかけしますが、気になる方は石川への言及からはじめに各選手についてツイートを辿っていただければと思います。

https://twitter.com/suwaharu07/status/1183327471921328128


Twitterで語ってない分の寸評を挙げるとすれば、こんな感じでしょう…

①奥川:

恐らく藤浪以来となる高卒1年目から先発いけそうな逸材。森下よりも球速・制球は優れ佐々木以上の変化球を持ち、しかも高校では格が違いすぎて本領を発揮しきれていない大器(それ故に不用意な一発を浴びることもあるのですが)。入札するのは当然。

①石川:

高橋周平で埋まりかけたサード。次代は石垣が控えるものの、二軍は内野手が足りなすぎて一時期はスタメン構成に苦慮するほどの有様。そんな折に補充できる内野手として、また打者として2019ドラフト最上位の逸材。彼がいれば平田の後継に石垣や、また石川本人を据えるプランも現実味を帯びチームの可能性を大いに広げる一手。ハズレ一番手にするのは当然。

(※愛知県生まれ・東邦高校出身なので地元ポイント+2)

②宮城:

岡田・福が踏ん張るものの次に控える左腕が松葉しかいない状況の救世主となりうる左腕。高校生だが、いい意味でも悪い意味でも身体が既に完成に近づいているためピッチングスタイルから考えても早期に活躍できると考えての指名。

左腕で140キロ中盤~をゾーンに決められればそれだけで一軍級は確定といってもよく、スライダーかチェンジアップの一方だけでも制球できれば1年目からショートイニングを任せられる逸材。

(※米村チーフスカウトが推しまくっているのでスカウトポイント+1)

③佐藤:

Twitterでは「足の速い井領」と書いたが「若い江越」と言っていいかも。打撃には期待していないが、ハマったときは相手が社会人の強豪だろうとプロの一軍級ピッチャー(具体的にはアドゥワ誠)だろうと打ちまくる爆発力を持つ。今年の外野手はどの世代も卓越した打撃を見せるものが少なく不作に見えるが、身体能力が優れる彼なら必ず使いどころはあるだろう。

(※野本スカウトが推しまくっているのでスカウトポイント+1)

④柘植:

守屋・平井といった新進の投手を輩出したHonda鈴鹿で若い時期から正捕手と中軸を任される逸材。スローイングも早く、打撃はプロの混じるウィンターリーグでも3割を越えるなど前年指名漏れが不思議がられる選手。

Twitterでも書いたが、前年の指名漏れは実力不足ゆえでなく「若い正捕手をHonda鈴鹿が出し渋ったのでは?」という推測も込みでの指名。1年経てば上位指名じゃなくても許してくれますよね?という思惑もある。

(※地元企業出身のため地元ポイント+1)

⑤及川:

現実なら2位までに呼ばれるであろう逸材。審判の判定に嫌われたり、同じ球を続ける不用意な配球からコースヒットを打たれるなどの不運で敗退したが実力は最上位クラス。140キロ中盤をストライクの厳しいゾーンに狙って投げる凄い選手だが……身体がまだまだ細いため、即戦力とは言い難い。アマチュア野球好き界隈内のイメージよりもずっとスムーズに、そして大きく育つ選手……だと、いいな。

(※小山スカウトが推しまくっているのでスカウトポイント+1 左腕なので更に+1)

⑥杉尾:

Twitterでは「右投手版ヤクルト石川」と書いたが球歴では笠原に似ている。無名校(笠原の場合は新設校)をエースとして大いに引っ張り、全国区へ押し上げたすさまじい克己心の持ち主。実績は大卒右腕屈指でありながら低身長と出身校ゆえに名前を知られていない。

完投能力が非常に高く、プロの複数球団スカウトがスポーツ紙に1年以上前からコメントを載せるなどの「無名に見せかけた有名」選手。球速が気になるが、下位ならよし。青柳・笠原以来の大卒下位ドラフト1年目からローテーション定着を狙える選手。

(※三瀬スカウトが推しまくっているのでスカウトポイント+1)


長々と書きましたが、まとめるとこうなります。

「上位で野手2:投手1」 「下位で野手1:投手2」

「素材型野手2:即戦力野手1」 「素材型投手1:即戦力投手2」

宮城は先発としては素材、中継ぎとしては即戦力と見ています。高卒上位指名投手を早くから中継ぎなんてひどい…!と自分で思いますが、素材型先発の及川も獲れたための判断です。


では、ここで事前に公開した当方の指名リストをおさらいしてみましょう。

コメント 2019-10-12 023425

各段の「真ん中」を見ていただきたいのですが、1位石川パターンをほぼ踏襲していることが分かります。ここからの差異を挙げるとすれば、

2位の即戦力先発(立野)が左腕リリーフ(宮城)に置き換わっています。

即戦力先発の枠は6位の杉尾に。素材型投手の枠は5位の及川になりました。

5位6位は「リリーフ+素材型先発」(中川+赤塚)の枠であるため、

「宮城・及川・杉尾」を「中川・赤塚・杉尾」と比較すると選手の役割は過不足なく置換されたことがわかります。


中日に必要な補強ポイントも埋まっており、総じてこちらの想定通りに回ったドラフトと言えるでしょう。

及川・鈴木らの下位余りは

『いくら仮想でもナイわ…(本音)』

と思いながら敢えて無視を続けていたのですが、流石に5位まで来ると我慢できませんでした。


まあまあ満足のいくドラフトでしたが、3~5位の中盤でかなり甘えたドラフトになったな、というのを同時に実感しています。

前回の記事で挙げた通り「2019ドラフトは投手と捕手の年」と考えています。そんな年に、上位3人にバッテリーが1人のみ・捕手は前年指名漏れの選手というのはいかがなものでしょうか。

佐藤直・柘植・及川の3人に全く不満はなく、現実の中日に入団すれば嬉しいですし実際に来てくれる見込みも小さくない選手たちだと思います。

しかしながら、今回のドラフトでは

『鈴木・浅田・落合・井上・及川・玉村の2~4位前半級が5位後半で拾えるぞこれ…』

という推測、あるいは仮想ドラフト特有の「なぜか特定世代の選手が過小評価される現象」に甘えてしまった感が否めません。

どういうことかというと、「上位3人できっちり投手・捕手を取るべきドラフト」において「下位でも上位級投手が獲れるという打算に甘えてしまった」ということです。現実で5位及川なんてできたら狂喜乱舞ですが。

(※こちらは指名中にサポーターを務めてくださった方とのやりとりです。非常に楽しく話せたものの今見返すと甘えの色がうかがえます)

無題

もしやり直しができるのであれば、この通り3位は坂本にして…

①石川(次世代強打者。地元ポイント+)

②宮城(次世代エース候補)

③坂本(即戦力左腕。先発でも中継ぎでも)

④藤田(次世代正捕手候補。石橋と同年齢だがチーム内の層的には問題なし。地元ポイント+)

⑤翁長or赤塚(次世代エース候補。赤塚は地元ポイント+)

⑥根来or加藤(一芸に秀で、ある程度即戦力として見られる次世代センター候補。加藤は地元ポイント+)

以上のような形になっていたと思います。

及川を獲れたコースと比べれば選手のスケール感では劣りますが、東海地方出身の選手も多く中日らしくないですか?いかがでしょう?


自己批判的な文章が続きましたが、及川に関係なく、初めの方で書いた通りなかなか満足のいく指名でした。地元枠は石川のみですが、他は各スカウトがかなりプッシュしている選手を獲れたのでそれもまた中日らしいと感じています。

今回の「3位佐藤直」ルートで及川・鈴木らの高卒上位候補投手を外すとこのような感じに改変できそうです。

①石川

②宮城

③佐藤直

④柘植

⑤中川or松田(左腕リリーフ。中川は野本スカウトポイント・松田は地元ポイント+)

⑥重吉・赤塚など(出身地が東海or北陸地方の地元枠素材型)

5・6位のどちらかに地元枠を入れるとグっと中日みが増してきますね。宮城が上位という点で評価が分かれそう(※速球派投手は低身長だとかなり怪我しやすい)ですが、自分なら、現実でこのドラフトを見られれば"トニオの料理をはじめて賞味したときの億康"みたいな反応になると思います。

なかなかウマいんじゃねーの

これが『ンマァ~~~~~イッ!!』レベルに達するためには、入札を引き当てるとか2位に1位レベルの選手が混入して見事獲得するといった幸運が必要になります。石川くんのくじを外していれば、先発向きの半素材・半即戦力投手を獲って上位を投手中心のドラフトにする予定でした。その場合野手は4位辺りで井上(履正社)・中村(慶應)といった強打者を獲りつつ進めたのでしょうが……先に海野・佐藤・郡司らの上位級捕手が獲られているのでちょっと厳しい展開になったかもしれません。


が、まあ「1回くじに外れて2回目に当たる」程度の運であればこういうドラフトが出来そうね………というのがこの記事の結論です。

最後に自分の理想のドラフトを書いて終わります。


1位 奥川(当然の如く与田監督が引き当てる)

2位 石川(奇跡の如く中日の順番まで余る)

3位 立野(奇跡の如く以下略。この1年間調子を落としているので全くありえないことはない)

4位 藤田(捕手としては世代No1。総合力では流石に東妻には劣る)

5位 根来(高校時代滅法足が速いので話題に!社会人でも立派なレギュラー外野手)

6位 松田("『グラゼニ』っぽい"で有名な名大の左腕)


こんなミーハーかつ質の伴ったドラフト見てみたいなぁ~

あっ、去年見たかぁ~(中日ファンの自慢)


おわり



ご質問等ございましたら(@suwaharu07)のTwitterないしは質問箱まで。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?