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がいこつの歌

 ボクが小学生から中学生になる頃あたりからラジオを聴き出します。今思えばすごいコトだったのですが、父親がボクのために日曜大工よろしく、家の裏の一角に物置のような一畳くらいの部屋を作ってくれて。初めての自分の部屋、というか空間。そしてそこにいる間はずっとラジオが鳴っていました。それも昭和47年7月、いわゆる47.7豪雨で豊田市駅一帯は床上浸水になり、この部屋も大事にしていた当時のモーターショーのパンフレットなども無くなりましたが。
 一世代上のアーティストが歌う、反戦歌や社会風刺ソングを好んで聞いていたのもその頃。というわけで今回の『脳内ヘビロテソング』は、岡林信康さんが歌う「くそくらえ節」(作詞作曲:岡林信康 1969年8月リリース)のB面「がいこつの歌」です。写真はネットからです。
 まずは1番と2番です。『🎵がいこつが ケラケラ笑ってこう言った どうせてめえらみんなくたばって おいらみたいになっちまうのに 誰が偉いもあるもんか どうしてそんなにでっかいつらをやりたがるのか聞かせておくれよ ええ年さらしてプロレスどっこの 政治家先生
 がいこつが ケラケラ笑ってこう言った どうせてめえらみんなくたばって おいらみたいになっちまうのに 損も得もあるもんけ どうしてそんなにエゲツなく 儲けたがるのか聞かせておくれよ ヨダレたらして戦争まってる 資本家先生』
 もー歌詞は子供にとってもホントにわかりやすく、ライブで岡林さんがいろいろアレンジして歌うのを聞いて、オトナに近づいたような気になって笑っていたものです。
 3番です。『🎵がいこつが ケラケラ笑ってこう言った どうせてめえらみんなくたばって おいらみたいになっちまうのに 誰がまじめもあらへんにゃ どうしてそんなにまじめな顔して 人間やめて機械になってる ゲップにおわれてヨタヨタ歩きの 労働者のみなさん』
 実は子供心に政治家や資本家お金持ちを揶揄するのは良いとして、ここに労働者を持ってくるのはどうよ、とは思っていました。でも4番には納得したものです。
 4番です。『🎵がいこつがまじめな顔してこういった どうせみんなみんなくたばって おいらみたいになっちまうんだから せめて命のある間 つまらぬことにウロウロしないで 大事に大事に使っておくれよ 一度しかない オマハンの命』
 こんな感じの曲なんですが、ボクにとってコトあるごとに心をここに戻して考える、そんな『脳内ヘビロテソング』の一曲なのです。

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