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企画のスタート89

 どこからどう見ても普通のかわいい女子高生・猪熊柔。「YAWARA!」の主人公の魅力はそんな女の子がただひとつ、柔道だけがやたら強い、そのギャップにあります。その魅力をいかに伝えられるか、「YAWARA!」の主題歌にはそんなミッションがを込めたつもりです。
 今思えば、「シティーハンター」の音楽的成功もあってアニメ主題歌の地位?も少しずつ変わりつつある時代だったかもしれません。ボク自身も特に邦楽・歌謡曲を聴くのが大好きなので、今までの番組でおつきあいしてきた日本コロンビア、キャニオンレコード、そしてエピック・ソニーに続いて、ビクター音産、フォーライフ、ファンハウスなどにも知り合いができていき、いろいろ音楽を聴ける機会が増えました。そして何人かに「YAWARA!」のお話をしたところ、多くのリアクションの中にあったのがファンハウスの永井真理子さんでした。
 一緒にプロデューサーしているキティの鈴木聡さんとも話し合って、元気でボーイッシュな女性アーティストイメージを持つ永井さん良いよね、とファンハウスの木村さんらスタッフと打ち合わせを始めます。原作も読んでいただき、番組の方向をつかんだ上で「今こんな曲があるんだけど」と提案されたのが「ミラクル・ガール」。楽曲を聞きその明るいポップなテンポはまさに猪熊柔にうってつけの旗印と思って、さて具体的にといろいろお話を聞いたのが1989年4月。ファンハウス側が実はと話されたことには、その5月に「Miracle Girl」というタイトルアルバムがリリースされる事が決まっている。そしてそのアルバムにその「ミラクル・ガール」がもちろん収録される予定なんだと。
 10月アニメにしてはちょっと時期が早いよね、と鈴木さんとボク。数日持ち帰って木村さん、それならば、とアルバム発売は予定通りで、その「ミラクル・ガール」は「Miracle Girl」に収録しないというミラクルな戦略を提示してくれたのです。アニメ「YAWARA!」に賭ける意気込みをすごく感じられて、ならばそれでGO!と思いきや、意外なカベがそびえ立ったのでした。
 写真は今日は新宿ゴールデン街。この頃は週2くらい?今も行きつけが何軒かあるのですが、そして応援したいのですが、最近お店に行けずですみません😓

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