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さよなら横山さん

 音響効果の横山正和さんの訃報が届く。えーっと思う間に直近いつ会ったっけ?の想いが頭をめぐる。…やっぱりかなり会っていない、会えていない。こんな形でその事実に至ることに自分の不明を感じる。そして悔しい。もちろんどうにもならないことなんだけど、何もできないことなんだけど、悔しい。
 横山さんとはTVシリーズ「名探偵コナン」スタート時からのおつきあい。ボクにとってはあまり饒舌じゃない、でも明るいおじさん。音響監督の浦上靖夫さん(=うらさん)とはスタジオ内の名コンビでした。その背景はお仕事もあるけどやっぱりゴルフかな。かなり上のレベルでの勝負ですが、良い勝負。プレーそのものはうらさんの方が目立ってた気がしたけど、横山さんは秘めた闘志みたいなのを時折感じさせて、すごいスコアを見せてくれたことも。
 コナン劇場版のダビング作業時が毎年いろいろお話できる時でした。今回の音効のポイントはココかな、ってちょっと苦労した箇所とか、ここはこーゆー風に見てよ(聞いてよ)みたいなお話を聞くのが楽しみでした。一昨年の「スワッチのアニメ日記」にもここぞというヘリコプター音の使い方を書かせてもらってます。
「映像の演出は見てわかりやすいけど、音響効果の演出って言うのもちゃんとあるからわかってくれなくても耳に残ってくれると嬉しいね」
 初めて訪れたJR中央線豊田駅。真冬のような冷たい風が吹き荒ぶ中、大勢の弔問客が横山さんとの別れを惜しんでいました。式次第が始まるまでの会場音楽は「名探偵コナン」、でもその低い音量が横山さんとの距離を感じさせられます。写真の中に入ってしまった横山さんに最後のお別れを。本当にありがとうございました。写真は無関係ですが、谷中霊園です。

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