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企画のスタート92

 「YAWARA!」キャスティングのお話です。基本的にオーディションを行いました。そうそう、音響監督のお話が先ですね。音響制作会社は「シティーハンター」と同じオーディオプランニングユー(=APU)になりました。そこの社長の浦上靖夫さん(=うらさん)は、シティーの音響監督も務めてもらっててこの日記にもよく登場してくれてます。もともとは虫プロ出身のうらさん、アニメの黎明期からこの業界を支えていて数々の名作も音響監督してます。今回のアニメ制作会社マッドハウスの丸山正雄さんはうらさんと虫プロの同僚だったので、ボクとしてはシティーに引き続きお願い、なのですが、「YAWARA!」の音響を担当してもらえたのは必然だったかもしれません。
 さらにお弟子さんの小林克良さんが同時期の「シティーハンター3」で音響監督一人立ち。なのでうらさんには「YAWARA!」という新企画作品に、第一歩からブンブンらつ腕を奮ってもらえたと思います。で、この作品のヒロイン猪熊柔役のオーディション。うらさんの段階では何人聞いてもらってたかわからないけど、確かボクは5、6人の音声を聞かせてもらった記憶があります。
 柔道だけは抜群に強い!以外はごくごく普通の女子高生。滋悟郎じいちゃんに鍛えられる柔道トレーニングはちゃんとこなすけど、それ以外は恋にオシャレにショッピングに夢中な女の子。こんなキャラクターを自然にこなせる人はなかなかいません。小学館編集担当の奥山豊彦さんらが目をつけた「ねるとん紅鯨団」ナレーションの皆口裕子さん(=みなちゃん)。ボクと前作ボスコの関係もあって、以前書いたように編集者たちと直接会話をしてもらう機会もできました。そんなこともあってみなちゃんはそれからの期間、原作マンガ「YAWARA!」をすごく読み込んでくれてたようです。というわけで、ボクがみなちゃんのオーディション音声を聞いた時に、もうすでにその猪熊柔が見事にそこにいたのでした。写真はいまだに大切に使ってるYAWARA!タオルです。

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