企画のスタート131
東京は曇りがちでちょっと肌寒い感じのする文化の日。みなさまいかがお過ごしですか?
1991年春に放送中「YAWARA!」の何がすごいかって、やっぱりマイナーだった女子柔道を思い切りメジャーにしたところにあるかと。ヤワラちゃんと呼ばれた、谷亮子(旧姓田村さん)選手のように、実際に大活躍する人たちも多く出てきたこともありますが、原作の「YAWARA!」が先にあってのヤワラちゃんなのですから。彼女が一躍有名になったのは1990年の福岡国際での優勝からと記憶してます。その頃前後して浦沢直樹先生の原作連載はもちろん、アニメも大会も「YAWARA!」旋風が巻き起こってました。
その「YAWARA!」お話の中でも特に面白いのが、1991年春頃ずっと放送されてた三葉女子短大柔道部が戦う団体戦だと思っています。何が面白いかって、昨日は部員のキャラクターを紹介しましたが、その彼女らの活躍があるとして、それがストーリー上のご都合ではないところです。すなわち、あるわけないじゃん展開ではなく、ちゃんと描く方も柔道というものがわかってて起きうる出来事が重なっていく。これは浦沢先生やこの日記によく登場してもらう当時の編集者・奥山豊彦さんたちの念密な取材のタマモノですね。
目立ったのはやっぱりキョンキョンですかね。体重36kgの虚弱体質が柔道公式戦に挑むのですから。見てる方は思わず笑っちゃう要素はあっても、彼女には彼女の矜恃があり、それは見てる方もわかってる矜恃で、だから戦いは結果がどうあれ展開はムチャ面白いことになる。そんなキャラクターが次々と登場してくるのですから目が離せない、それが続いてく。
そしてやっぱり伊東富士子でしょう。いや、ボクは思わず富士子さんでしょ、と言ってしまうな。このキャラクターにはさん付けが似合います。気持ち良いほど真っ直ぐな富士子さん先頭に、団体戦は初夏までハイテンションで続いていくのでした。写真は1991年全日本体重別選手権のテレホンカードです。