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遠い世界に

 1959年生まれのボクがフォークソングなどを聞き出した1971年ごろ、ラジオではさかんに「中津川フォークジャンボリー」の話をしていました。これは正式には「全日本フォークジャンボリー」と呼ばれるのだけど、この年の第3回をもって打ち切られたイベントです。愛知県豊田市に住むボクとしては、住む町の北側の山(猿投山)を越えたら行けるような場所で開催されてた事にすごく興味を持ち、その頃から聞き出した自分より一世代上のオトナなアーティストたちにあこがれていった時期でした。
 今回の『脳内ヘビロテソング』はそんな楽曲のひとつ、五つの赤い風船 が歌う「遠い世界に」(1969年5月リリース、作詞作曲:西岡たかし)です。写真はネットからいただきました。
 1番です。『♫ 遠い世界に 旅に出ようか それとも 赤い風船に乗って 雲の上を 歩いてみようか 太陽の光で 虹を作った お空の風を もらってかえって 暗い霧を 吹きとばしたい』当時のボクが惹かれたのは、何かまだ見ぬ世界への想いだったのでしょうか、ハープのような音色のイントロに心が躍ったものです。
 2番です。『僕らの住んでる この町にも 明るい太陽 顔を見せても 心の中は いつも悲しい 力をあわせて 生きる事さえ いまではみんな 忘れてしまった だけど僕たち 若者がいる』政治に対する不満もあったりした、大学紛争などが起きた時代を背景にしてたのでしょうか。そして3番です。『雲にかくれた 小さな星はこれが日本だ 私の国だ 若い力を 体に感じて みんなで歩こう 長い道だが 一つの道を 力のかぎり 明日の世界を 探しに行こう』
 聞き出した当時、小学校6年生だったはずだと思いますが、さすがに2番の『だけど僕たち若者がいる』とか3番の『これが日本だ私の国だ』あたりの歌詞は、なんだか言い過ぎと感じてたのか、心を赤らめて聞いてた記憶が。でもだから今も“脳内ヘビロテなのか。若者みんなが良い意味で同じ方向を向いてたよなあ、とメロディと共に青く酸っぱい思い出がよみがえってくるのです。

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