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安野光雅さん

 今まであまり書いてきませんでしたがボクは東京支社に転勤になってすぐ、アニメ制作と同時に番組広報の仕事も命じられてます。いくつかのSP番組もあったのですが、レギュラー番組として1985年8月東京で任につきすぐ担当した番組が「遠くへ行きたい」でした。
 広報の仕事としては毎週の番組企画書を読み、番組ロケに行ってきたAD(アシスタントディレクター)さんと報告受け的打ち合わせをする事。ADが現地で何枚か写真を撮ってきたフィルムを預かり、企画書と読み合わせますが、
特に大事なのが現地ならではの出来事やアクシデントの話を聞く事。いくらロケハンして予定立てても旅と言うものはそうはいかない事が多く、それもまたこの番組の魅力でもありました。毎回話を聞いて約800字くらいの広報原稿を書き、TV誌とか各パブ媒体に働きかけていくのがひとつの仕事でした。
 ボクがこの番組の広報を担当した時期は、番組主題歌「遠くへ行きたい」のOP曲アーティストをたどると明白です。記してみるなら、ダ・カーポさん、岩崎宏美さん、オユンナさん。期日は1985年9月頃から1994年3月頃まで。そうなんです、実は9年半も担当してたのです。なのでテレビマンユニオンや四季映画放送のスタッフとも長いおつきあいをさせていただいてたのですが、今回この日記に書こうと思ったのは、安野光雅さんの訃報を受けてです。
 安野さんとはOP映像で安野さんの描く絵をリニューアルするタイミング(1990年ごろ?)で、北海道網走〜小清水の旅に同行した事がありました。秋だったと思います。ロケ時間の合間、少し冷えてきた午後、宣伝担当としてですが2人でお話しできる機会に恵まれました。当時はもう今のボクよりも年長だったと思いますが、その年齢理想的な穏やかさとクリエイターならではのぶっといインパクトを感じた記憶は忘れられません。写真は番組に使用されてた絵の一枚です。童謡「ふるさと」を思い起こす数々の作品は見る度に気持ちのオアシスになっていました。…心よりご冥福をお祈りいたします。

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