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企画のスタート55

 54で講談社を訪れたお話をしましたが、今度は小学館です。講談社で得た経験?を元に当時面白く読んでた「少年サンデー」の2作品についてアニメ企画をしたいとアポを取って神保町へ。「シティーハンター」の原作許諾のために死ぬほど通った集英社のすぐ隣のビルが小学館。「少年サンデー」はもちろん学年雑誌にはお世話になったなあ、なんて思いながら、受付で地下の喫茶店「TOP」を指示されてそこで待つ事に。そこへ来てくれた人は小学館編集者の奥山豊彦さんと言いました。
 その連載マンガのどこが気に入ったのか、アニメにするならどんな事を大事にしたいのか。もちろん作品ごとにポイントはまるで違うので、簡単な企画書を見せて気に入ったところを素直に話しました。奥山さんの返しはその作品の今の人気度と、そこに到達するまでの作家や編集者の努力や工夫のお話。なんならこのうちの一本は、今からオレがその先生の仕事場にちょうど行く用事あるからついてくる?なんておそるべき展開になってしまったのです。心の準備も無くうっかりそのお誘いに乗ったボクは、その漫画家先生との挨拶にすっかり舞い上がってしまいます。別雑誌のヒット作について読んでなかったこともあって、企画したマンガのフェイバリットポイントをひとつも言えずに退散したのでした。残念な記憶であります。
原作者というか漫画家さんに会うのはこれで3人目。当たり前にいろいろなタイプがあり、その先生攻略より先に担当編集者との意思疎通がまず大切である事を改めて実感。「シティーハンター」の堀江信彦さんの時のように、作品を完全に背負ってる編集者との会話が最重要で、作品を愛するとともにその編集者の志向に合わせていくのだ!くらいの想いでないと、なかなか作品を任せてはもらえる所までは行けないものなんだなと。でもその日3時間くらい一緒してもらった初対面の奥山さんとは、いろいろ話せたし実はボクの人生の中で最大級とも言える出会いになります。というわけでこのお話はちょっと先の方に続きます。
 講談社の時に持っていった企画と小学館に持っていった企画、それぞれの原作漫画のタイトルですが、もう少し先になったら言えるかな。でもとにかく成立しなかったからなあ。というか今どう考えてもアレで成立するワケはない。でも思いのほか大きな一歩にはなったんです。
 さて写真は神頼みシリーズ😓ではないのですが、小雨の東京・井草八幡宮の鳥居と参道。奥に漂う空気が違いますね。

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