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企画のスタート14

 今日も涼しい、というか油断してたら寒いくらい。天気もハッキリしないし。こーゆー時はやはり少しの時間でもご近所散歩かなあ。
 「ご再考ください」当時の後藤広喜少年ジャンプ編集長に企画書を返された直後はアタマ真っ白でよく覚えていません。我に返った後、諦めるわけにはいかないボクは植田益朗さんと2人で対策を練ります。良いアニメにできる時間がない、という事は良いアニメにさえすればいいんですよね😓その品質を担保にするロジックを抱えて次の日もう一度編集部を訪問。そこで「いくら熱意でモノを言われてもどうにもならないので、ここはできるという証拠を見せて下さい。ただそこで必ずしも良い返事が出るとは限りません。」という返事を引き出します。それが12月16日、その証拠は決定シナリオ2本に絵コンテ1本、提出の締め切りは年明け1987年1月5日月曜日でした。
 そこからさらに厳しい2人の年末となるのですが、特に大変なのはお願いされた脚本家と絵コンテマンです。絵コンテスタッフは植田さんにお任せですがその前にシナリオです。ベテランの星山博之さんと平野靖士さんに第1話2話を。原作本の1巻の印象深いエピソードを選んでとにかくシナリオ化、その内の一つを絵コンテに。こーゆー作業、今考えてもゾッとしますし、今なら出来ない(やらない)ですね。
 それだけやっているわけではありません。もう間に合わないので音楽や主題歌の打ち合わせも始めます。もし年明けに原作が通らなかったら、と思うと生きた心地はしませんでしたが、これまで原作につぎ込んできた想いと原作の面白さに支えられてた気がします。主題歌は年内に植田さんのツテで3つのレコード会社の名前があがってきてました。「キャッツ・アイ」の大ヒットにより、アニメ主題歌を見る目が少し変化してきてた頃です、各社から提案されたアーティストはかなりきらびやかな名前がならんでいました。続きます。
 写真はボクがよく行く新宿のお好み焼き屋。少しずつ再開の芽が出てきているようです😊

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