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企画のスタート121

 1990年も終わりに近づいていました。毎週レギュラーの「YAWARA!」は超快調放送中、関西では視聴率20%を超える回も出てきてました。そして日曜日19時に再度「シティーハンター」が呼ばれることになります。シナリオ打ち合わせを含めてその制作も始まってました。そのお話は基本的にメインはサンライズ植田益朗プロデューサーと打ち合わせするのですが、この頃からその後輩の望月真人プロデューサーも参加してくれます。
 1991年4月放送開始予定という事で、90年内に決めておかなくてはならない事が多く、その第一は番組タイトルでした。「シティーハンター」「シティーハンター2」「シティーハンター3」とやってきてさあその次は、となるわけです。普通なら「シティーハンター4」なのですが、さすがに面白味に欠ける。だからと言って「新シティーハンター」や「続シティーハンター」はなんだかね。「新シティーハンター」の新は新宿の新だ、なんて意見もあったけど、やっぱりピンとこない。
 日曜日19時、東京ドーム中継順調プロ野球でトビトビになる枠と言われてて制作本数は13話。放送期間も長くて半年なのでここはキチッと作品がタイトにわかるタイトルを、という事で「シティーハンター‘91」としました。平成に入ってすぐ、そして20世紀最後の10年のスタートを飾る気持ちも込めてます。
 その「‘91」の内容ですが、「3」で、あえてなるべくさわらないようにした原作をピックアップすることにします。ボクの気持ちとしては今もそうなのですが、原作の最後にあたる冴羽獠と育ての親・海原神との確執につながる部分は、小さいことも含めてまたの機会にガバッとアニメ化できるようにとっておきたいと思ってました。でも北条司先生の原作はやはりユニークで面白く、ボクとしては結果的にTVシリーズの最後に宝石箱のような「シティーハンター’91」が出来上がったと思っています。
 写真は季節モノ、友人の声優武虎さんから分けていただいた、この2週間くらいしか食べられない丹波篠山の黒大豆枝豆です。塩で茹でて藻塩で食べてホクホクでした。

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