松野太紀さん「タチヨミ」

 この時期恒例の朗読劇、「タチヨミ」に行ってきました。朗読劇といってもそこはさすがの松野演出(ここではボクはいつものように松野と呼ばせていただきます)、読み方演技はもちろん動きや音楽などにいろいろ工夫が入り、上演時間があっという間の舞台になってます。冒頭は松野自らの前説、といっても若い女性スタッフをいじって、そして千秋楽らしい演目説明あって、とにかく始まる前からアットホームな空気が満ちています。いつもながらいろいろ期待が持てます。
 ボクが見たのが楽日ということもあって、10日間公演の中でもちょっと特別バージョンだったのかもしれませんが、とにかく演題が幅広い。おふざけコミカル掛け合いもありながら、現代社会の隙間をついてる問題作ストーリーもあったりでいろいろ飽きさせません。後で聞くと日々変わる出演声優さんたちは、自分の与えられた役割の他に、その日に突然振られる役もあるとかで、出る方の緊張感もハンパないモノになっているようです。そして実力で演じて観客の心もつかんで、舞台の終了を迎える。そーゆーのはすごい稽古のゆえに出来上がる気持ちなんでしょうけど、立場が違うし思っても仕方ないけどうらやましい!その中に居たい、と思ってしまう自分がるんですね、困ったもんだ。
 実はこの公演は7回目。ボクは全部を観ているのでその成長をこの目で追いかけていることに。なので暗転の椅子やマイクの位置移動、朗読のメリハリに直結する多数のモブ人物の使い方。そして歌唱も含む音楽の占め方。どれもが松野の個性が反映され、面白いしこんなの考えてたのか、と思わされたりして。まあ、あれ?って言う演目もあるのですが、笑いとリアルシリアスの狭間があるようでないようで、でも劇場内の空気は充実してる、この空間がお客さんにとっても宝物になっているのは確かですね。
最後に松野本人から次回公演の話も出てました。
 「金田一少年の事件簿」から23年、そしてどうも大阪芸術大学のご縁もある声優・役者の松野と、2020年も一緒に歩いて行けたら、と願っています😊

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