見出し画像

心もよう 井上陽水

 この歌はなんだか調子がもうひとつ、な時により脳内に響いてくれる曲のような気がしてます。今回ご紹介します楽曲は井上陽水さん歌う「心もよう」(作詞・作曲:井上陽水)です。1973年9月にリリースされたこの曲、陽水さんとして4枚目の、そしてその年の12月リリース、日本初のミリオンセラーとなるアルバム「氷の世界」の先行シングルでした。写真は当時のレコードジャケットです。
 まず1番です。『♫さみしさのつれづれに手紙を したためています あなたに 黒いインクがきれいでしょう 青いびんせんが悲しいでしょう?! あなたの笑い顔を不思議なことに 今日は覚えていました 19になったお祝いに 作った歌も忘れたのにー    ☆さみしさだけを手紙につめて ふるさとにすむあなたに送る あなたにとって見飽きた文字が 季節の中でうもれてしまう』
 黒いインクに青い便箋、中学2年生の感性にビンビンきてました。ギターのアルペジオでなんとかマネした気になるイントロを聞きながら心の準備をするも、どうにも受け止めきれないさみしさを、1番の歌詞から真正面に受けてしまい、ココロはかき乱されて。
 2番です。『遠くで暮らす事が二人に良くないのは わかっていました くもりガラスの外は雨 私の気持ちは書けません ☆さみしさだけを手紙につめて ふるさとにすむあなたに送る あなたにとって見飽きた文字が 季節の中でうもれてしまう ☆☆あざやか色の春はかげろうまぶしい夏の光は強く秋風の後 雪が追いかけ 季節はめぐり あなたを変える Ah Ah....』
 訴えるようにさみしさを送る手紙を書く気持ちもさることながら、あざやか色〜から始まる☆☆ふたつめのサビ。50文字に満たない七五調の歌詞で、四季を表し一年という時間経過を感じさせる。この見事な語句回しはボク自身にとっても、表現するいちばんの教科書となっています。ボクが番組スタートから始めさせてもらったTVシリーズ「名探偵コナン」オープニング曲アバンナレーションは、そのフォーマットリズムとしての置き方のお手本は実はアニメ「スーパージェッター」です。ですが意味を詰め込む内容表現に関しては、この曲の四季をめぐるお手本サビ歌詞がいつも頭の中にあったのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?