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【問題:この動物は?】新南星 CELESTIAL WARRIORS 変形部落灵兽侠【中華玩具レビュー】

・中華玩具、集めてますか?

 今回は「新南星玩具」から発売されている変形トイ「CELESTIAL WARRIORS 変形部落灵兽侠」のレビューです。
 何の動物がモチーフなのか考えながら商品の実態を見ていきましょう。

・まずはロボットモードから

「ゾウやろなぁ…」
 胸部にビーストモードの顔を配置するヒーローロボットの王道スタイル。全身がブルーの成型色なので少々見づらいが、長い鼻と左右の牙、広がった耳などゾウがモチーフであることは明らかである。

横から見るとゾウの顔がわかりやすい。
特徴的な目と牙にはクリアパーツが使われている。

 背面は非常にスッキリした形状となっている。部品を背負いがちな変形ロボット玩具としてはかなり綺麗。

 頭部は目鼻口のあるヒロイックな顔立ち。目はクリアパーツだが少々暗めに見えてしまうのが欠点。

・付属品とアクション

 さて、一旦ゾウの話は忘れてロボットモードで遊んでいこう。この玩具は可動もそこそこ優秀だ。

本体の他に専用武器が付いてくる。

 付属の武器はSF系レールガン的な形状。手に対してグリップが太く持たせにくかったので、端のエッジを削って調整する必要アリ。

 肩、肘、腰、股関節、膝はクリック関節。手首足首と腰フロントアーマーはボールジョイントで可動。その他の首、二の腕や太腿ロールの軸可動も合わせて全身一通り可動する仕様となっている。

 中華玩具らしく全体的にプラスチックの質は少し安っぽいが、ロボットモード時の保持力は十分確保されていて遊びやすい。

 肘が二重関節なのに90°弱しか曲がらなかったり、開脚や首の回転角度が狭かったりとやや窮屈なところもある。この辺りは遊びながら動かし方に慣れていくのがよさそう。

「変形したらゾウになるんやろなぁ…」

・変形!

 手順はシンプルだが、全身の可動部を余すことなく使っていく。まずはロボ頭部を収納し、腰リアアーマーを展開。

 腰をひねり、腕と脚を折り曲げてビーストモードのポジションに移動させていく。細長い脚部を折り曲げていく工程が面白い。

 肩アーマーは取り外して武器の左右に接続し、ビーストモードの背中にセットする。




・「よーし、ゾウが出来たぞ…」

 ロボットモードから変形完了!いよいよビーストモードだ!

この重厚な雰囲気、まさにゾウの巨大機械獣!

「…………あれっ?」

 なだらかに伸びる長い鼻、尖った牙、大きく広がった耳。そしてしなやかな脚と鋭い爪!

 軽く曲げた後ろ脚はまさに今にも獲物に飛び掛からんとする肉食獣の姿!

…が、顔はゾウ!!

「なんか…思ってたんと違うな……」

その頭部からは想像もつかないほど素早さを感じさせるスマートな体格。果たして、この動物はなんだろう?

 もちろん全身フル可動である。獰猛なポーズを取っても顔はゾウ。これは何の動物だ?

これは明らかにネコ科動物のポーズだ。

 一応、前足先のボールジョイントのみ緩かったので瞬間接着剤を使って調整した。それ以外は非常に安定したビーストモードである。背中の武器は差し込み口で仰角俯角の可動ができる。

「凄まじい違和感はあるけれど…」

 とはいえ、見慣れると結構カッコいい気もしてくる。不思議なものである。

・サイズ比較

 いつものおふどボ(サンスマイルトイズ製)と7インチのモーコンスポーン(マクファーレントイズ製)と比較。
 実はかなり大きめの玩具だったりする。

細いゾウだなあ。
ちょっとしたDX戦隊ロボくらいのボリューム。

・パッケージ

なんと横から見たビーストモードを載せている。
パッケージが説明書を兼ねるタイプ。
大型商品なので取っ手つき。
内側に線画風のイラストも載っている。

・総評「この動物は何だったんだろう?」

やっぱり変かもしれない。

 謎の動物について考えさせられた品だったが、ネタバラシをしてしまうと同シリーズのホワイトタイガー型メカの頭部だけゾウに作り直したせいでこんな仕様になっているのである。頭はゾウ、身体はトラ。玩具メーカーのリデコの産物。この動物の正体はそれ以上でもそれ以下でもないのだ。

おもちゃとしてはよく出来ている。

 そうなると今度は「頭だけゾウにしときゃ大丈夫だろ」というデザイナーの判断に謎が残るのだが…。何はともあれ、ユニークな変形玩具として楽しめるのでよしとしよう。
 ちなみに2023年12月現在、アリエクでは3600円程度で購入できる。「ゾウとトラのキメラでも大丈夫だよ!」という判断のできる方にはオススメだ。


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