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エアコンの電気代はそんなに高いのか?

都内ではエアコン使用が必要な日がまだ続きそうです。そんな中で気になるのが電気代ですが、これについてはファイナンシャルプランナーなどが情報発信していますが正確性に欠ける記事も多いため、今回実測データとともに情報発信したいと思います。

まず電気料金ですが、基本料金を除いた従量部分は消費した電力量に比例します。電力量は電力×時間で計算され単位はWh(ワットアワー)です。電力とはよく電気機器のカタログに書かれているなじみにある値で単位はW(ワット)です。これに使用した時間をかけると電力量になります。
例えば、500Wの機器を1時間動作させると500Wh(0.5kWh)になります。
ちなみに、現在1000Wh(1kWh)の電気代は約30円です。

ある記事によると、エアコンの電気料金の算出にあたっては、エアコンの定格消費電力×時間で計算して1日の電気代としています。
家庭用のエアコンであれば定格消費電力は500Wくらいが多いのでこれに24をかけて12kWh、つまり360円としています。1か月連続稼働ですと1万円超の金額です。
この計算は、ドライヤーやテレビのように機器の消費電力が一定であれば間違いではありませんが、エアコンの場合は消費電力は刻々と変化します。
室外機がうなりを上げて稼働していたり、ほとんど動いていない状態があるなど皆さんは体感していると思います。

では、具体的にどのくらいの電気代になったのかデータをお見せします。
定格消費電力450Wの東芝製のエアコン(2023年製)で、8月のある日のデータです。
都内で最高気温が34度、6畳間で設定温度が28度で10分間隔での測定です。

1日の消費電力推移

やはり日中の時間帯は消費電力が高いのですが、それでも平均すると200Wくらいでしょうか。夜間になるとほとんどの時間帯で100W以下となります。定格消費電力の450Wとはかなり乖離があるようです。
ちなみにこの一日のデータを使って電気料金を計算してみますと約62円となりました。(1kWh=30円で計算)
設定温度がやや高めで6畳間ということもありますが意外と電気代がかかっていないという印象でした。
夜間に限ってみれば、外気温が下がっているというのもあって一晩で約11円となりました。
よく電気代節約のために夜間はエアコンを止めるという方はいらっしゃいますがこの程度の金額であればエアコンをつけっぱなしにして快適に過ごした方がよいのではないかと思います。

ちなみに、エアコンの定格消費電力ですがJISで定められて状態での消費電力であり、実際には条件によってこれより大きい状態もあり少ない状態もありますが実際の稼働時の平均電力よりはだいぶ大きい状態と言えます。
単純に定格消費電力を実際の電気代の算出に使うのは不適切と思われます。

その他、外出時にエアコンを停止させた方がいいかどうかもよく議論になりますがこれに関してもデータを取ってみました。
結論からいいますと1~2時間程度の外出であればどちらでもほとんど差がなかったです。
個人的には、帰宅時の快適性を考慮した場合つけっぱなしの方がよいと思っています。


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