見出し画像

利己と利他の両立

こんにちは。
立命館大学Sustainable Week実行委員会の西野です。
私は理工学部の4回生で、2回生の春からSW実行委員会に所属しているのでSustainable Weekの本番に携わるのは今年で3度目となります。

このnoteはSWのメンバーやSW2020で企画をする人たちが想いを発信するものということで、私が企画をする上で大切だと思うポイントと、SW2020の見どころや注目してほしいところについてお話したいと思います。

SW2020 -ニューノーマルな文化祭-

Sustainable Weekは、2017年に「はじめよう、僕らの未来デザイン」というテーマで学生たちがそれぞれの活動をSDGsにあてはめて、やりたいことを表現する企画を実施するところから始まりました。

今年で4年目となるSustainable Week2020は「ニューノーマルな文化祭」をサブタイトルに掲げており、まさにそれぞれが多様な分野で多様な手段で表現する文化をつくりあげる場として継続しています。ここではSWメンバーのみならず、周りのサークルや学外団体も「やってみたい」を実現する企画者になることができます。

Sustainable Weekは毎年テーマや企画内容は異なりますが、この点に関しては変わらないところではないかと思います。では、なぜ毎年全く違った企画をすることができるのか。その答えはとても単純で、メンバーの入れ替わりがあるからだと思っています。

Sustainable Weekに入るメンバーの多くが自身の興味・関心をもってプロジェクトを進めています。元からプロジェクトを持っていなくても、SWメンバーに刺激を受けて自分でやりたい企画をもつ人も多くいます。そうした一人一人の「やってみたい」を実現できる大きなプラットフォームとして、Sustainable Weekというイベントが機能できているのではないかと思います。

利己と利他でつくる企画

さて、ここからは具体的にSWで行っているような企画はどう成り立つのか、私なりの分析をお話したいと思います。

先ほど書いたようにSWでは学生の「やりたいこと」「興味関心」を表現していますが、企画を立案するときの心情を2つに分類すると「利己」と「利他」に分けられると思います。利己とは簡単に言い換えると自己満足、利他とは社会貢献のような「人のため」の精神を言います。

企画者がやりたいことを表現するだけではただの発表会になってしまいますが、Sustainable Week実行委員会は、SDGsをはじめとする社会課題の解決を目指して様々な活動を行う団体です。企画ごとに「課題意識を伝えたい」「考え方を発信したい」「社会課題の解決につなげたい」といった目的があるため、自己満足のためだけの企画になるのを避けることができます。

突然ですが、稼ぐために起業する人と、ソーシャルビジネスで起業する人の差は、利己と利他が両立しているかどうかだと考えます。前者はある一定の期間活動すると「自分は何のために稼ぐのだろう」という心理状態に陥るといいます。後者、すなわち自分のやりたいことと社会課題を結びつけてビジネスに出来ている人は、常に「自分がやりたい」と「社会にこうなってほしい」という願望のバランスが上手くできていると思うのです。

これは1つの企画に関しても同じことが言えます。イベントを企画する上で自己満足だけでは協力者も参加者もついてきません。「このテーマを発信したい」「社会を少しでも変えたい」という想いに共感した人が協力者となり、それに惹かれた人々が参加者となります。

もちろん、よっぽど社会課題と密接なところで生きている人でなければ「この問題を解決するために...!」というモチベーションで最後まで頑張れる人は多くないでしょう。

「利己心なくして利他心なし」という言葉があります。逆も然りですが、これがまさに今書いたような話だと思います。ある場面では企画者が満足していて、それが参加者のため、社会のためにつながる。これが利己心と利他心の両立ではないでしょうか。

利己が先か、利他が先か

企画には利己と利他の心が両立していることが大切であるという考えを述べてきましたが、どちらが先にモチベーションとしてあがってくるかどうかは人によって、また同じ人でも企画によって異なります。

例えば、SNSやテレビ番組で面白い企画があり、「私もこんなことやってみたい!」というところから企画を考えるのは利己が先立ったものになります。これをただやるだけだとパクリになり面白くありませんが、自分の発信したい課題意識と繋げて考えてみることで、新しい企画の流れが見えてくるようになります。

逆に、強い課題意識をもっている人が「この想いをどうにか伝えたい」という気持ちから企画を立案するものは、利他が先立ったものになります。これも、参加者がひたすら話を聞くだけの1時間にするのではなく、今まで関心を持っていなかった一般人に少しでも関心を向けてもらうための入り口をつくるために、企画として面白くすることが必要になります。この場合の利己は、「自分の利他心を尊重する」ことではないかと思います。参加者を増やすためだけの企画にするのではなく、企画の中で絶対に自分の課題意識を伝えるといった強い想いをもつことがすなわち利己であると思います。

このように、企画をするモチベーションというのは人それぞれで、大きく利己が先にくるものと利他が先にくるもので分けることができ、どちらも欠かせないものであるということが私の考えの総括となります。どちらかが欠けていたら、企画者自身のモチベーションが薄くなってしまったり、参加者が思うように集まらない、企画を通して目的を達成できないという結末が待っていると思います。

おわりに

Sustainable Week実行委員会は、メンバーそれぞれが興味・関心をもってプロジェクトをもつことを勧めています。SWメンバーにとどまらず、関西、日本、そして世界の若者のマイプロジェクトを様々な形で自由に表現できる次世代のSDGsプラットフォームとしてSustainable Week2020が機能してほしいです。これがまさに当団体が目指す「増殖型SDGsエコシステム」につながっていくと思います。

そして、ぜひ企画者それぞれの想いを知った上で企画に参加していただければいいなと思っています。なぜなら、このnoteで書いているように人それぞれ企画のモチベーションや想いが異なるからです。企画者の想いはこの先もSustainable Weekのnoteのマガジン「Sustainable Week 2020」で発信していきます。

メンバーそれぞれが持つSW2020に対する気持ちや企画に対する思いや背景が、Sustainable Week 2020という一つの場所に集結する、10月5日(月)~10日(土)の6日間。ぜひ、さまざまな視点からSustainable Week 2020をお楽しみください。

Sustainable Week 2020特設サイトはこちらから御覧いただけます。
▶ https://sustainableweek.org/sw2020


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?