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成人式の思い出

今から15年前に成人式、前日まで別に成人式なんか行かなくてもいいかと思ってたが、中学の卒業間際に一週間だけ付き合った元カノというにもおこがましい元カノのことが気になったり、同窓会で起こるかもしれない何かに急に期待をしてしまい、前日22時頃に慌てて一緒に行く人を探した。

そんな急に連絡しても捕まる人がいるわけもなく、中学を卒業してからも交流のあったそこそこ仲良い友達は、(自分なんかよりもっと仲の良い)友達と車で成人式いくからごめんとかで断られた。
中学卒業後、同級生と関わりたくなくて、みんなとは別の県の大学に進学して高校デビューを狙った代償は大きかった。
5人くらいに連絡して全員に断られた後、最終的には、同じ部活だった成人式に行かなそうなMくんを無理に誘って行くことにした。

成人式会場に着くと、面識ある同級生と少し話したり、前述の元カノもチラッとだけ確認した。
会場に仕事の関係で母親がいて、母親の友達の娘、要は全く面識のない方なのだが、母親のゴリ押しによってMくんと自分とその娘さんと写真を撮った。成人式で撮った写真はその1枚で、3人とも完璧な苦笑いを浮かべていた。

帰りに元クラスメイトに会い、「久しぶりじゃん!同窓会いくでしょ?」と声をかけられ、「どこでやるかわかれば・・」とこたえたが、なぜか行ってたまるかという気持ちになり、当初の目的であった同窓会に参加することをやめてしまった。
ここで勇気を振り絞って行っていたら・・・、とあったかもしれない未来を思い、下記のようなイベントを時折開催する人間になってしまった。同窓会の意味を、これを読んだあなたの辞書には付け足しておいてほしい。


会場から帰る途中、なんとなく他の男子2人と偶然一緒になり、Mくんを含むその4人でボーリングに行くことになった。用事ができたことが嬉しくて帰宅後にすぐにイオンまでチャリで行く。

ボーリングが始まると、そもそも同窓会に行けなかった人間の集まりなので、大して盛り上がらないまま3ゲームくらいやった。もしかしたら6ゲームくらいやったかもしれない。同窓会のことで頭がいっぱいだったから、詳しいゲーム数は覚えてないし、みんなそうだったに違いない。

帰ろうとしたら、別のレーンで同級生の女性陣もボーリングをしており、中の1人が自分達に近づいてきた。
同窓会にはない別のストーリーが始まるかと思ったが、「写真撮ってください〜!」と言われた。一瞬期待したが、もちろん、女性陣たちだけの写真を撮影してほしいという意味だ。
言われるがまま撮影したら、「あれ?同じ中学?こんな人いたっけ?」と言われた。良い事をしたはずのに傷つけられて悲しくなった。

帰り道に、今日なんだったんだろうなと思いながら少し泣き、自転車で全速力で帰った。

あの頃ボーリングした奴等は今頃なにをしてるのだろうか。
新成人の皆様、おめでとうございます。

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