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すれ違っていても

その日は、せっかく恋人がお休みだったのに、僕が診察や色々あってすれ違ってばかりで昼間に通話をする事が叶わなかった。

時間的なすれ違いは仕方が無いと解っていても、少し寂しくなってしまう僕は、恋人の事が好き過ぎるな、と思う。

夜は少しでも、声が聞けるだろうか。

寝る時、通話したいな。

淡い期待を胸に、彼女が忙しくしてるであろう時間を僕は本を読んだり、noteを書いたりして過ごしていた。

何をしていても、恋人の事ばかり考えてしまう。
読んでいる本に海が出てくれば彼女を想い、音楽を聴けば彼女に思いを馳せ、ネットで服を見ていれば、彼女に似合いそうなアクセサリーやなんかをいつの間にか見ている。

時間はすれ違っていても、気持ちはずっと彼女の傍にいる。
彼女もそうだったなら。

そんな事を思いながら、いつの間にか眠ってしまっていた。


夜中、トイレに起きた。
トイレから帰って来る所でLINEの通知音が聞こえた。
恋人かも!急いでスマホを見る。
「おやすみLINE」だ!早く返信しないと彼女が寝てしまう!
僕の恋人は秒で寝てしまうので、こういう時はのんびりしていられないのだ。

間に合った。
寝落ち通話できる事が僕は嬉しくてテンションが上がる。

恋人も
「今日はすれ違ってて、お昼に声が聞けなかったから嬉しい」
って。

あぁ〜!!!可愛い!!!
彼女も同じ気持ちだったんだ!と僕の心は弾む。


少しのおしゃべりと甘い時間を過ごして、幸せに包まれて寝落ち……。


時間的にすれ違っても、僕らの気持ちはお互い寄り添ってる事を確認出来た僕は、幸せで、幸せで、堪らなくなる。

お互い想いあってた事、知ってたけどね。
知ってても、確認できると嬉しくなって幸せ気分。
ふわふわ心が軽くなる。

寝落ち通話、最高か。

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