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【解説】シリコンバレーバンク破綻!!経緯や理由を分かりやすく説明!!普通のサラリーマン向け!!

①これだけおさえて!!3つのポイント

1. ベンチャー企業との関わりが多かった、アメリカで16位の大きな銀行が破綻した。

2.「ベンチャー企業向けの銀行」や「長期債券への投資」といった偏った経営方針が裏目に出た。リスク分散ができていなかったともいえる。

3.破綻した理由ですが、昨今の社会や経済の情勢等、様々な要因があります。例えば、インフレ、ロシアのウクライナ侵攻、ベンチャー企業への投資減少など、様々な影響を受けた。

②シリコンバレーバンクの概要

1.アメリカで16位の大きな銀行。総資産が約28兆円なので、九州のふくおかフィナンシャルグループと同じくらいの規模。日本でふくおかフィナンシャルグループが破綻したら、大変。

2.SVBは社名のとおり、アメリカのカリフォルニア州のシリコンバレーといったエリアで銀行業を展開しておりました。シリコンバレーは、昔はITベンチャーであった、GoogleやApple等の本社があります。ベンチャー企業の聖地として知られてます。このベンチャー企業の預金をたくさん預かっていた銀行です。

3.SVBの投資は長期債券への比重が高かった。銀行のビジネスモデルは低金利で預金を集めて、長期で高い金利でお金を貸したり、債券などの有価証券に投資をしたりします。SVBは、債券への投資が多かったです。

③破綻の理由

結論、めちゃくちゃ色々な要因があります。
経済は、政治、社会情勢、景気等、さまざまな要因が繋がって影響を受けます。
ここでは、インフレ、債券価格の下落、ベンチャー企業への投資減少の3つを挙げさせて頂きます。
インフレと債券価格の下落はセットでご説明します。

1.インフレ&債券価格の下落
インフレの要因は色々とありますが、一つの要因として、ロシアのウクライナ侵攻があります。

ロシアのウクライナ侵攻

エネルギー関連の需要増&価格高騰

様々なモノの原料高騰

インフレ
(モノの値段が上がること/日本も電気代や紙代など値上がり)

インフレ

FRBがインフレ抑制のため利上げ実施

利上げすると債券の価格が下がる
この意味を理解するのが難しい方は、とりあえず、利上げすると債券価格は下がると覚えといてください。後ほど少し説明します。

SVB保有の債券価格下落

含み損を抱える(売却しなければ損にはならない状態)

★債券と利上げについて簡単に補足説明します。繰り返しなりますが、利上げすると債券の価格が下がります。
例えば、1年後に101万円受け取れる権利がある国債が100万円で市場に出回っていたとします。この場合、100万円が101万円になって返ってくるので、利回り1%になります。
次に、利上げ後に新しい国債が市場に出回った場合を考えます。例えばこの新しい国債が利回り5%の場合、過去の国債より価値が高くなります。
よって、過去に保有していた利回り1%の国債は価値が下がります。
なので、利上げすると債券価格が下がります。

2.ベンチャー企業への投資減少
ベンチャー企業への投資減少は、色々な要因はありますが、大きくは世界的な景気の後退です。

インフレ

利上げ

景気後退

投資減少

ベンチャー企業への投資も減少

SVBに口座があるベンチャー企業の預金が減少(口座からお金を引き落とす)

SVBの預金が減少

SVBは現金確保が必要

含み損がある状態の債券を売却

2,400億円の損失を計上を発表

SVBのCEOが資金調達のため3,000億円の増資発表

SVBの財務への不安蔓延(SNS等で一気に拡散)

預金しているベンチャー企業が一気に預金を引き出す(1日で5兆円引き落とし)
→取り付け騒ぎ

損失と増資発表後、わずか2日でSVBが破綻

④教訓や今後に関して

1.リスク分散がとても大切
今回のSVBの破綻は「ベンチャー企業向けの銀行」や「長期債券への投資」といった偏った方針が、裏目に出ました。皆様も自分自身が投資をする際は、しっかりとリスク分散しましょう。

2.マジで予期せぬことが起こることを頭にインプットする
ロシアのウクライナ侵攻、コロナ、インフレ、アメリカで16位の銀行が破綻する等、本当に未来がどうなるか?は分からないことを改めて認識する。

以上です。
読んで下さり、誠にありがとうございます!!

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