Kemper PROFILER Stageのすすめ

こんにちは。
マルチエフェクター評を読んでいただいた方からコメントを送ってくださり、その中で勢いでKemper推しをしてしまったので、具体的になにが推しポイントなのかを説明していきたいと思います。

Kemper PROFILER Stageとは

知っている方がほとんどだと思いますが、あえて説明すると、Kemper PROFILERとは本物のアンプをキャプチャーして音質や性質を取り込んで再生するアンプシミュレーターと実用的なエフェクターを搭載しているアンプシミュレーター&マルチエフェクターです。その機能を足元のペダルと一体化させたフロアモデルがStageとなります。

Stageの特徴

もともとKemper PROFILERはアンプヘッドの形をしていたため、スピーカーの上に置き、ライブでは別売りのリモートフットスイッチをステージの足元に置いて使うという形でしたが、これを一体化させたものがStageとなるため、ライブでの可搬性が向上しています。
他の機能はヘッド型と変わりないため、機能縮小版ではなくフル機能版といっても過言ではありません。

Kemper PROFILER Stageのおすすめポイント

Kemper PROFILERのRigやプリセットがそのまま使える

デスクトップ型のKemper PROFILERを持っていれば、そのままStageにコピーして使うことが可能です。家のDTMで作った音をそのままStageでは何の不自由もなく使えます。

単体で全部完結できる。

前述のとおり、フロアマルチであってもフル機能版なので、Stageさえ持っていればデスクトップ型と全く同じように音作りが可能。

有料Rigを使うと本領発揮

Rigと呼ばれるアンプデータは出荷時に多数プリセットが準備されていますが、そのほとんどは実践で使うには少しぼんやりした印象なので、お店での試奏時に大したことないという感想を持たれた方は多いと思います。
しかし、インターネットに存在する有料Rigサイトで数千円で上質のRigが入手できます。有料で販売しているサイトのキャプチャークオリティは無料のそれとは一線を画すものとなっており、アンプの生々しさも再現されています。
私のおすすめ有料Rig販売サイトはTop Jimiですが、Fortin Ampがオフィシャルで出しているMESHUGGAH AMPのRigパックもめちゃくちゃ使えます。

もちろんIRも取り込めるので、有名サイトOwnHammerでキャビネットにこだわっても良いかと。

アンプのキャプチャーがアンプに特化している

最近、マルチエフェクターでもキャプチャー機能がもてはやされており、いくつかの機種に同様の機能がありますが、アンプだけじゃなくディストーションなどのダイナミック系エフェクターの取り込みもできるよう汎用性が高いキャプチャー機能は、キャプチャー後のパラメーターがGAINとEQ程度しか無く、取り込んだ音を調整することが難しくなっています。Kemperはアンプに特化したキャプチャーをするため、キャプチャー後のパラメーターもたくさんあり、細かく音の調整ができるようになっています。
キャプチャーのクオリティに関しては、キャプチャ後の調整を必要としなければ。クオリティ的にはどのメーカーもしっかりキャプチャできていると感じます。

プリセットとエフェクトのON/OFFの出来が良い

Rigプリセットは5つのスイッチで切り替えますが、曲の途中に一瞬だけディレイを使いたいというときは、エフェクターのスイッチが別に用意されているので、そちらを設定できます。さらにプリセットの一部だけパラメーターを変更できるモーフ機能というものがあるので、かゆいところに手が届く設計となっています。そして、エフェクターのスイッチは押し続けるとアンラッチモードと自動的に認識されるので、踏んでいる間だけONという操作も可能です。ライブで使える機能が満載です。

システムが軽い

おそらくエンジニアが優秀なのでしょう。旧世代のDSPを使っているにもかかわらずシステムが軽いし、プリセットの切り替えも、しっかり確認すると微妙にラグがありますが、実用範囲内のレベルです。インタフェースのわかりやすさを徹底的に犠牲にしている事でシステムの軽量化が図られているようです。何年も実践で使っていますが、システムが落ちたことはありません。

Stageを買うときに覚悟すること

総評としてはとても良いのですが、その分犠牲にしている部分もあるので、経験も含めて挙げておきます。

スイッチが弱い

Line6やBOSSではめったに起こらないのですが、フットスイッチが押し込みづらくなるという問題を何度か経験しました。
自分はStageを2台所有しているのですが、予備が必要と思ったので複数台体制をとっています。
スイッチ不良ですが、持っている2台とも数年内に発生しましたので、かなり高確率で発生するものと思います。
ちなみに修理は国内販売品も並行輸入品でもKorgの修理センターに送って有償で修理できます。スイッチ交換のみで在庫があれば1週間程度で戻ってくるイメージです。ちなみに並行輸入品は工賃が少々高くなります。

起動・終了に時間がかかる

これはいろんなサイトを見ていて、気にしている人がちらほらいたので書いただけなのですが、起動は30秒程度、終了はボタン長押しから10秒程度かかるので、確かに長いといえば長いのですが、ステージ経って5秒で演奏はじめたり、演奏終わったら数秒で消えないと死ぬ病気にでもかかっているのでしょうか?自分はこれで困ったことは一度もないのですが。

初期導入の敷居が高い

こちらも人による事柄なんですが、とにかくインタフェースは機能優先でつくられているため、ぱっと見で操作できるというわけではなく、説明書片手に理解する必要はあります。
自分の周りにも、これができないから直感で操作できるマルチに行ってしまう人も多いのですが、個人的にはめちゃくちゃもったいないなーと思ってます。最初に使い方を覚えたら、これほど使えるマルチは無いのに…と。

まとめ

自分はライブやレコーディングに使いまくっているので、Stage最高!って結論になりますが、お気に入りのRigが見つからなければただのクソマルチになる恐れがあるので、もし気になっている方がいましたが、まず購入比較対象のマルチを試奏して、ピンとくる音色が見つからなければインターネットの有料Rigサイトでサンプルを聴いて判断してみてください。
Kemper PROFILER Stageは使いこなせたら無敵になれます。

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