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炎上に学ぶ・上川外務大臣の「うまずしてなにが女性か」を徹底検証する

こんにちは、炎上大好きおじさんです(適当

昨日私がつぶやいた、これ。

「真意がうやむやのままの撤回は許されない!」、と書いたのだですが、実はもうその「真意」は述べられた上での、撤回だったようです。てへぺろごめんちゃい(笑

で、その「上川氏の真意」はこちら。

女性のパワーで私という衆議院議員を生んで、誕生させてくださった皆さんに、いま一度、皆さんの女性パワーを発揮していただき、知事を誕生させようという意味で申し上げた。私の真意と違う形で受け止められる可能性があるという指摘を真摯に受け止め、このたび撤回させていただきたい。

うーん、まあねえ、それはわかってたんだけどね。

「それ」っていうのは何かというと、「皆さんの女性パワーを発揮していただき、知事を誕生させようという意味」ですね。

でもだったらそう言えよって思います。なんでわざわざ、誤解させるような「生む」「生まず」なんていう、言葉を使うのか。

そもそもね、「石女(うまずめ)」っていう古い言葉があってね。その言葉はね、子供を産めない女性、子供を産む能力がない女性をおとしめ、さげすむ言葉なんですよね。

上川氏がその言葉を知っていたかどうかはわかりませんが、「うまずして」っていう言葉に、私はまっさきに「石女(うまずめ)」という言葉を連想し、嫌な気分になってしまいました。

言葉というのは、人を心地よくさせることもできるし、感動させることもできる。そして使い方によっては人を不愉快にし、激怒させることも可能。上川氏のこの言葉には、「人を呪い、不幸にするニュアンス」が背後に込められていると感じます。まあ、それを読み取れるのは、ごくごく限られた人かも知れませんけれど、今回のこの件に関しては、多くの方が不快感を表明されています。

で、今日はこの件に関して、「著名人はどのような発言をしているのか」を、私が収集して集計した結果をご報告するとともに、「じゃあ、上川氏はどう発言すべきだったのか」を、考えてみましょう。

と、その前にひとつ確認です。今回の上川氏の発言が、どのような場でなされたかですが、日テレがこのような映像をニュースで配信していますので、たぶんこのような閉ざされた場での発言ですね。「県知事選の自民党推薦候補の応援のため、静岡市で開いた会合で女性支援者らに演説」、という状況ですね。大前提としてこれを踏まえておきましょう。

では参ります。


1.自民党員による発言

自民党員、小野寺まさる氏

「誰が『私たち女性が(子供を)産まずして何が女性でしょうか?』なんて言った? 子供じゃなくて静岡県知事の話だろ?」

「上川外相の発言の一部を切り取り、その発言の趣旨を勝手に変え、『上川外相の発言は同じ女性として許せない!』と"正義の味方面"で批判をするって...人としてヤバ過ぎる」

出典はこちら:

この発言に対しての私の感想:
うーん、これはひどい。ひどすぎる(笑。
この人本当に自民党員なのかと思って、プロフィールまで確認しましたが、確かに自民党北海道支部の、副支部長だかなんだかを務めている人のようです。

自民党の支持率が低迷しているこの時に、同じ自民党からの不適切発言(?)に対しての擁護が、「正義の味方面で批判」、「人としてヤバ過ぎる」って、うーん、ヤバすぎるのは正直、ねえ(笑

でね、今回の集計で、著名人の方の発言を、「問題あり または 配慮不足」、「切り取りが悪い または 問題ない」、「問題にする方が悪い」、の3つに分類してカウントしていくことにしました。

集計のための分類:

「問題にする方が悪い」への、まさかの清き一票が自民党員から入りました(笑


2.「問題ない」派の発言

コメンテイター 三浦瑠麗氏

「みんな家事育児や仕事のかたわら、選挙運動の裏方から地元の働きかけまでボランティアで担ってくれてるのは現実問題として女性たちだっていう事実を知らんのか。創価学会の婦人部の意見が力を持ってるのもそこでしょうよ」
「『言葉の選び方に(産めない人への)配慮が足りない!』と被害者憑依して怒るのは勝手だけど、あのくだりは実際に家事育児を片務的に担い、選挙のボランティアまでしている聴衆のプライドをくすぐったんでしょう」
「うむという言葉を無意識にせよ選んだ背景には、聴衆の女性たちに自らの『力』を自覚させる何かがあったからだと思うよ。その『力』の自覚を記者は真正面から否定しにいくのかってこと」

この発言に対しての私の感想:
もともと三浦氏のことが、美人で頭も良くて大好きだった私ですが、利権がらみの黒い噂が出た時から、ちょっとさめてしまっています(笑

それはともかく、この発言は、ひとつの視点からは有りですね。「創価学会」と具体的に切り込んでいる所も、好印象です。

「あのくだりは実際に家事育児を片務的に担い、選挙のボランティアまでしている聴衆のプライドをくすぐったんでしょう」というのも、ちょっと言葉が悪いですが、「子供を産んでない女性をターゲットにした発言ではないので、第三者がつべこべ言うことじゃない」、というど正論ですね。

集計のための分類:

ド直球で「問題ない」とする意見ですね。下手すると「問題にする方が悪い」に集計してもいいくらいの過激さですけど、対象にしてるのは切り取りをした記者だけですので、落ち着きどころはここでしょう。


元大阪府知事 橋下徹氏

「選挙期間中ですから撤回したんでしょう、火消しを早くしなければいけないということで。でも、僕は許容できると思っています。支持者向けへの発言で、一般世間向けへの発言ではありません。それから子どもを産めをいう発言ではなくて、当選者を出させてほしいと。しかも現実、選挙運動に携わっている人たちは、若世代は参加しない、子育て世代も忙しい。現実、子育てが終わった人が多いんです。そういう人たちを鼓舞する表現としては、僕は許されると思う」

この発言に対しての私の感想:
私はタレント弁護士だった頃の橋下氏は、あまり好きではありませんでしたが、大阪府知事になった頃からは、ファンになっております。大ファンとまでは言えませんが(笑

橋下さんは、「許される」と明言していますね。弁護士資格を持つ橋下さんらしい意見で、「疑わしきは罰せず」みたいなものでしょう。

ただ、弁護士というのは時として、「勝訴」を狙うあまりに詭弁に走りがち。上川さんの発言に含まれている、ダブルミーニングとか比喩(メタファー)に、全く触れずにコメントする所もまた、弁護士らしいなと思います。

いい意味でも悪い意味でも、弁護士的視点からの、橋下氏ならではの意見ですね。

集計のための分類:

衆議院議員(無所属) 松原仁氏

「前後の文脈も含めると発言の趣旨は記事タイトルと違う印象。この部分だけ切り取れば不快に感じる方がいるのは当然だろうし、外務大臣として危うい表現なのも事実だが」

私はこの、松原氏という方を全く存じ上げません。なぜこの方のご意見がニュースで取り上げられるのかもよくわかりません。が、まあ一応集計対象としておきましょう。統計というのはサンプルが多ければ多いほど、信頼性が増しますので。

松原氏のご意見ですが、末尾が「だが」で終わっているので、実際どうお感じなのかを断定することが出来ませんでした。

「最初に結論を言う」という、ビジネスマンにありがちのスタイルで言うなら、この人の結論は「切り取り方に問題あり」

しかし「不快に感じる方がいるのは当然」、「外務大臣として危うい表現」という認識も持たれているようなので、「配慮不足」にも分類可能。

で、迷った結果「切り取りが悪い」に分類することにしました。「いや、そうも書いてるけどそのあとが本音だから!」、とご立腹されるかも知れませんが、全体としての数字の信頼性が下がることはなさそうだと判断して、強引に分類させていただきました、すみません。

俳優 石原良純

「『うまずして』って、ああ、また自民党的な、古い人が『子供ができない女なんて』って言っていると思ったら、解説を聞いたら本来は違うと」

「本来は『うまずして何が』ではなくて、女性パワーを持って新しい知事を誕生させなくていいんですか?って。そこまで言えば普通の話」

「今日、この話を聞くまでは、多くの人は『うまずして』って、子供を産まない人はなんだっていう発言なのかなと思う」

「ぼくは第一感としては、このことを話題にしたのは切り取り?その部分だけを切り取って話しているんじゃないかという気がしていた」

うーん、この人の発言も微妙ですね! 一件すると、「恣意的な切り取りに問題あり」とおっしゃられてるようですが、最後の一文で、過去形になっているので、ひょっとしたら今は別意見なのではと判断を迷ってしまいます。

が、この記事はテレビでの発言を文字にしたものなので、最後の一文で過去形になっているのでなんていう、余計な忖度はせずに「切り取りが悪い」に分類することにしますね。


3.「問題あり」派の発言

モデル 長谷川ミラ氏

「いやぁ…うん…言いたいことは、もちろん一部の切り抜きってのは、ものすごく理解できるんですけども」

「それにしても時代にあっていない発言というか、こういった目の前にいた方々に対しての発言がこういったメディアという形で我々世代に届けられると、正直ですよ、こういう世代の方がまだ上にいらっしゃるから、もしかすると変わってないのかな?なんて思ってしまうのは、現代世代のひとつの意見かなと思います」

「問題ない」派の橋下氏の意見への反論(?)という形だったようです。

私は橋下氏の意見にも共感するし、ミラ氏のご意見も、もっともだと思います。

「いやどっちやねん!」と言われるかも知れませんが、そもそも元の上川氏の発言が、恐らく意図してだと思うのですがダブルミーニングとか、比喩での表現になっているため、どっちも正解であり、どっちも不正解という中途半端になってしまうのですね。

まあそれは後ほど詳しく書かせていただくとして、この方の意見を分類すると、「時代に合ってない」不適切な発言、ということで、「問題あり/配慮不足」となります。

ニューヨーク州弁護士 山口真由氏 (財務官僚で信州大特任教授)

「切り取りだ、揚げ足取りだというのは、すごく分かるんですけど」「違う思いも湧き上がってきて、この言葉を生み出した空間があるんだと思うんですよね」

「自民党の女性支持者が集まっていて。その人たちは恐らくは、多くは結婚していて、子どもがいて、子どもが巣立ったからボランティアで善意の人たちの集団なんでしょうけど。ここにウケると思って、上川さんが政治的なセンスでひねり出しというのが自民党なんだと思うんですよ」

「そういう強固な支持層に抱えられているかぎり自民党の家族観はトップを代えてもそう簡単には変わらないなというのが、私はヒシヒシと感じる部分はありました」

山口氏は、美人なのにものすごいピンポイントで辛口な意見をズバズバ言っていくタイプで、私は大好きです(笑

それはともかく、ちょっと分類に困るコメントです。上川氏の発言がなされた状況を分析しているだけで、是とも非とも、名言はしてないのですよね。

ただ、山口氏のご意見は、私が感じていた、「意図してこっそりと、隠されて埋め込まれたダブンルミーニングもしくは比喩表現を使った、政治的意図を持ったプロパガンダもしくはアジテーション」、というのに近いかなと思いました。私としてはその点に関して、「言葉で人を操る、悪しき方の言葉の魔術」だと思っていますので、そんな私の思いを含めて勝手に「問題あり/配慮不足」とさせていただきました。

脳科学者 茂木健一郎氏

「メディアの切り取りの問題は常にあるが、今回のそこまでズレていないと思う」

「うまずして女性なのか、という文言自体、女性の属性に結びつけた表現。無意識にそういう意識があったのではないか、ということは否定できない」

「メディア側は“県知事をうむ”というメタファーであることは分かっていて報じたと思う。この件で、メディアはカスとか言ってる人はリテラシーがないのでは」

いつもすごくいい発想をされるため、私が軽く嫉妬を覚えてしまっている、脳科学者の茂木氏。

この人の意見にもすごく共感します。言葉もわかりやすくて伝わりやすいですね。

ただ、「メディアはカスとか言ってる人はリテラシーがない」という意見は言い過ぎで、自民党の小野寺氏とは逆の立場でひどいなとは思いますが、まあ細かく分類しすぎても何なので、「問題あり/配慮不足」に入れておきましょう(笑

毎日新聞論説委員 佐藤千矢子氏

「私も全部音声を聞きましたが、女性が産むことと知事を誕生させるということをくっつけてしゃべったばかりに、産まない女性は失格であるというふうに、意味としては受け取れてしまう言い方になった。率直に言って、非常に不愉快な感じを受けた。傷ついている人は、たくさんいると思う」

「子どもを産むとか産まないというのは、その人個人に決める権利があること。他人、ましてや国とか国会議員の人が『産めよ』とか『少子化のために産めよ』とか、強制する権利はまったくない」

「上川さんは直接の言い方はしていないけれど、意味としては、それに近いことをおっしゃった。非常に不適切で不愉快で、傷ついた人は多い発言だと思う。どうしてこんなことを言ってしまったのか」

「非常に優秀で、初の女性総理大臣になるとまでいわれている方。その方がおっしゃったというのは、とても意外でびっくり」

「人間はミスもある。事後対応がとても大事」

私はこの佐藤氏は全く存じ上げませんでしたが、きれっきれで、でも攻撃的ではないソフトな言い方で、うまく事の本質を射抜いていますね。

「子供がいる人への演説だったから」とか、「うむというのは出産の事ではないから」とか、そんな言い訳もまあわかりますが、実際こうやって動画が漏洩し、不愉快な思いをされている方が多数いるのだから、そこはしっかりと反省しないとダメなのです。

女性だけじゃなく男性にも、「うまずして」から「石女(うまずめ)」を連想してしまって不愉快に思ってしまった私のような人が、いるかも知れません。

仮にこれが、ぽっとでのアイドルなどの発言であれば、まあそこまで目くじらを立てなくてもと思いますが、「国民の意見を代弁するために、言葉で討論を行うことを、自ら買って出た国会議員」ですので、言葉の使い方には慎重になられてはどうかなと思います。

あ、ちょっと私の気持ちにすごく近い発言だったので、私の言葉をついでに語っちゃいました、すみません。

ソフトな言葉でのご意見ではあるけれども、軽く上川氏をとがめる感じですので「問題あり/配慮不足」

俳優 谷原章介氏 (めざまし8のMC)

「発言に、どこかジェンダーをバイアスして乗っけるのは今の時代ではないのかも知れませんね」

MCとしての発言ということで、ちょっと引いた立場でのご意見ですけれど、「問題あり/配慮不足」に入れさせていただきます。だいぶ疲れてきたので、サクサクいきましょう(笑


立憲民主党 塩村文夏氏

「早めの撤回は良かったと思います。しかし。上川大臣の真意は『支援する知事を生み出す』ことだったかも知れませんが、『女性が子どもを産む』ことを前提とした発言であったことが問題だと気づいて頂けていればと思います」


立憲民主党 小西洋之氏

「女性であることと自民候補を当選させることは何の関係もない。とすると、上川外相に『子どもを生まずして何が女性か』という偏見、差別意識がなければ生まれない暴言だ」


立憲民主党 蓮舫氏

「女性は『産む』との前提。『比喩』だとしても、もう、やめてほしい。本当に痛い」
「産む産まない、結婚するしない。別姓を主張する。どれも『ワガママ』という時代を終わりにしたいのに総理候補と言われる方がこの発言。産む機械と言った方も静岡の自民党代議士でした」


立憲民主党 小沢一郎氏

「国民の苦しみや悲しみが分からない人間に政治など到底無理。国会議員などすぐに辞めるべき」


日本共産党 山添拓氏

「子を産むかどうかは、もとより個人の選択。産みたくても産めない苦しみを抱える人もいる。応援演説で思わず出る本音に、アップデートされない自民党政治のジェンダー感覚がにじむ」


国民民主党 玉木雄一郎氏

「次期総理候補とも言われている方ですから、突っ込まれる余地のある発言をしたことは、正直、軽率だったと思います」

4.集計結果

ということで集計結果です。メディアで報じられている、著名人の意見では、「問題あり/配慮不足」が圧倒的。

5.私個人の意見

結論である、「今回の件からの気づき」を書く前に、私個人の意見をまとめておきます。あくまで私個人の意見であるため、反論はほどほどにお願いしますね。

・言葉には、白い言霊と黒い言霊がある。国会議員が黒い言霊を使うべきではない

先にも述べましたが、言葉は人を元気にもするし、病気にもします。「言霊」というのは、確実に存在します。今回の事例では上川氏は、「女だったら自民党推薦のこの女性を応援して当選まで導けるはずだ」という、脅迫まがいの刷り込みで、支持者を縛って動かそうと画策したようにしか、私には思えません。まあそこまでは考えてなかった可能性も、ないこともないですが。それはともかく私の考える理想の政治家とは、人を元気にし場にいい風を吹かせて周囲の人を健康に幸福にしていくもの。断じて、恐怖や呪いで人の思考を停止させ、行動を強いるものではありません。上川氏の発言に対して、「気持ち悪い」という印象を覚えた方がいらっしゃるようですが、たぶんその人は、「黒い言霊」であることを感じ取られたのだと思います。

・ミスリードを誘うダブルミーニングを意図的に仕込んでおいて、それを指摘されたら「誤解される恐れがあるので撤回」は、支援者を軽く見ている。

「女性」、「うむ」とくれば、「赤ちゃん」と連想するのが当たり前。それを「誤解される可能性」なんて言うのは、演説を聞いていた支援者を完全になめ切っています。まあ支援者なので、何を言われても反論も反発もできないのかも知れませんが、少なくともそれが動画として外部に漏れ、こうやって炎上しているということは、そんな上川氏の演説を疑問に思っているのが、少なくとも一人はいるということ。その人がいなければ、支援者の方はずっとなめられっぱなしのままだったということになります。そうならなくて、よかったですね。

・表記が「うむ」か「生む」か「産む」かなんて、関係ない

「ニュース記事には『生む』って書かれてたけど、『うむ』って訂正されたじゃないか、それが問題ないという証拠」だと主張されている方がいらっしゃいますが、何の証拠にもなっていませんね。もともと上川さんのは口頭での「うむ」という発言だったため、「生む」か「産む」のどちらか。その二つに明確な違いなんてないんですよね。ただ、これに対して反論されると、面倒くさいだけで生産性のない議論になってしまうため、反論はお控えいただくようお願いします。

・もう女性を武器にして通用する時代じゃない

女性の政治家がいなかった頃は、女性を武器にして票を得るのは正しいことだったのかも知れませんが、今はもうそういう時代ではありません。女性というだけで当選して、そのあと国会では何もしない、あるいは答弁でしどろもどろ、みたいな自民党の女性議員を見てしまっているため、「やっぱり女性に政治は無理なんじゃないか、いや、少なくとも女性であるというだけで、票を入れる俺はおかしかったな」、と反省している男性は多くいるはずです。またアメリカでは逆に、いきすぎた女性優遇に対する揺り戻しが来ています。国会議員として優秀な男性と、あまり優秀ではない女性が対決して、優秀でない女性ばかりが当選してしまったら、国政はどうなるでしょうか? 今後はそうではなく、男性でも女性でも、ちゃんと資質を見抜いて投票しないといけない時代です。上川さんの発言は、それに逆行しているのですよね。

・コンコルド効果からの脱却

ネット上では今回の件で、必死で上川氏を弁護しようとしている方を多くみかけますが、たぶん何等かの理由で自民党を応援し続けないといけない方々なのかな、と思います。沈みゆくどろ船からは、早めに逃げ出すのが良し。

コンコルド効果:

事業を続けても利益が見込めないにもかかわらず、それまでの大きな投資が無駄になることを惜しんで事業をやめられない状態になること。

6.では上川氏はどう言えばよかったのか

さてさて、最後に今回の事例からの気づきと、上川氏はどう言うのが正解だったのかです。

今回、とある会議室っぽい「閉じられた場」で、上川氏が支援者を「縛る」ための「黒い言霊」を発したわけなのですけれど、たぶんそれは、ICレコーダーやスマホがない時代だったらうまくいったのでしょうけど、今は簡単に録音されて、漏洩しちゃうのですよね。

ですのでさきほど私が述べたように、「国会議員は黒い言霊は使わない」、というのが、これからの時代では重要です。

もしくは、演説の前に手荷物検査をして、スマホやICレコーダーは、没収しておくかですね。

以上、簡単ですが今回の事例からの私の気付きでした。

「じゃあ、上川氏はどう言えばよかったの?」、ですが、黒い言霊から、呪いや毒を抜き、言いたいことをわかりやすく伝え、上から目線はやめて頭を下げて丁寧に、お願いするべきでした。

やってみましょう。まず、問題となった上川氏の発言はこちら。

(静岡県知事選の候補として)一歩を踏み出していただいたこの方を、私たち女性がうまずして何が女性でしょうか。

私も初陣のときに皆さんに「うみの苦しみにあるけれども、ぜひうんでください」と演説で申し上げた。この候補者のことを思うと、その場面が頭によぎる。

今日は男性もいらっしゃいますが、うみの苦しみは本当にすごい。でもうまれてくる未来の静岡県、今の静岡県を考えると、私たちは手を緩めてはいけない。力を結集すればこの戦いを勝ち抜くことができる

まず「うまずしてなにが女性でしょうか!」、という上から目線の、女性という属性で一体感を得ようとする、やすっぽいアジテーションをやめましょう。

そもそもさきほど述べた通り、「うまずして」という言葉は、「石女(うまずめ)」という女性蔑視の言葉を連想させ、論外。まあ今時の若い人は、石女なんていう言葉は、知らないかも知れませんけど。

男性女性とか言う差別的な発言も、時代にあってないので削除。もし入れるとしたらジョークの仕込みとして。

「うみの苦しみ」なんていう共感も、政治とは全く無関係。こんな演説に騙され投票しちゃう方も悪いのですが、やはりしっかり資質を見極めるべきで、その点この上川議員の演説は、何かを期待させるかというと全く感じませんね。そこを修正しなければいけませんが、具体的な政策には何も触れられておりませんので、膨らませようがないですね。そこはあきらめましょう。

と、検討してみるとほとんど内容がない、「女を武器にした、女性に共感してもらうための訴え」しかないことがわかりますね。

うーん、非常に難しいですがリライトしてみましょう。

(静岡県知事選の候補として)一歩を踏み出していただいたこの方を、私達が応援して、必ずや当選に導きましょう。

私の初陣のときにも、皆さんには大変お世話になりました。そのご恩返しもまだ出来ていない中でのお願いとなりますが、どうぞよろしくお願い致します。

今日は女性の方が多くいらっしゃいます。その中にはお子さんやお孫さんのいらっしゃる方も、きっと多いでしょう。これからの世界や日本、そして静岡に、子供達にたくせる希望ある未来はあるでしょうか? そんな未来は私達が、一緒に作っていかなければなりません。

そのために、お子さんのいる方も、そうでない方も、一緒にこの方を応援してくださるようお願いします。子供達のために、希望ある静岡を実現していくことをお約束します。一緒に頑張りましょう。

呪詛や毒を抜くことには成功しました。が、やはり上川氏ならではのメダマとなる政策が一つでもあって、それをさらっと入れられるといいですね。

上川氏と言えばこれ、というメダマ政策があるのか、ないとしたらどうやって作っていくのか。

私に言えるのはそれだけだー。(疲れたので投げやり


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