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長編文学小説・MとRの物語

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Mというのは、あの、三島由紀夫さんのことです。三島由紀夫さんが現代によみがえり、女子高生とともに小説を書いていく、というお話です。ファンタジーっぽいですが、純文学です。
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#クライマックス

【まとめ】長編文学小説「MとRの物語」

前書き  タイトルの「M」というのは、あの、三島由紀夫さんのことです。三島由紀夫さんが現代によみがえり、女子高生とともに小説を書いていく、というお話です。ファンタジーっぽいですが、純文学です。  三島さんが死の直前に書き上げた、「豊穣の海」全4巻の大長編小説は、実は全5巻となる予定だった、またエンディングは実際に発表されたものとは違う予定だったという、わりと信ぴょう性の高い噂があります。本小説は、作者である私(超プリン体)が三島由紀夫さんになりきり、三島さんを現代によみがえ

76「MとRの物語(Aルート)」第五章 8節 豊饒の海

たぶんこれが、事実上の「第一部・最終話」。 ちょっと煮込みすぎた気もするけど、 この凝縮された、ニツメのような、 漆のような文体こそが、私本来の持ち味なのだ!(くわっ。 (目次はこちら) その日、Rは帰宅するとすぐにノートPCを起動して、「未来の可能性」、というファイルを作り、メモ帳で開いて書き込み始めた。 私の未来の可能性  (1)ビットコインで大儲け(無理  (2)Mさんと一緒に小説を書いて大儲け(難しい?  (3)コンビニのアルバイトに復帰(これがいいかも?  

77「MとRの物語(Aルート)」終章 ゲームオーバー

ついに第一部、最終話。 これを書くために生きてきた、と 思わずにはいられない。 お付き合いいただいたみなさん。 いいねを押してくださったみなさん。 ありがとうございました! (目次はこちら) 終章  シチショウホウコク シチショウテンセイ  アラヤサウナリ マクマノメイドウ  神によってこの男の身体に叩き込まれた俺は、  こいつの謀略を辛うじて回避して、今これを書いている。  そう、右腕さえ動けば支障はないのだ。  それにしても……。  神どころかMまでも下僕とし