🌈☮️💚🎹🌏🇺🇸🇯🇵😇【偶然と想像8plus A】【アート、美的感性、量子物理学、九鬼周造の偶然性の問題から正伝寺の禅の庭を【偶然】愛する日本とイギリスの2人の有名なミュージシャンでアーティスト、デヴィッド・ボウイと谷村新司さんを考察してみた】

 【偶然と想像8】【アート、美的感性、量子物理学、九鬼周造の偶然性の問題から正伝寺の禅の庭を【偶然】愛する日本とイギリスの2人の有名なミュージシャンでアーティスト、デヴィッド・ボウイさんと谷村新司さんを考察してみた】

まず九鬼周造さんが偶然性の問題で3つに分けた偶然の問題からデヴィッド・ボウイさんと谷村新司さんを考察すると：

1.単なる偶然だ。2人はイギリス人と日本人で知り合いではないはず---  定言的理性的述語的偶然
2.2人ともミュージシャンでアーティストだから美的感性が繊細で鋭いから単なる偶然以上--- 仮説的経験的偶然
3.国籍・民族を超えた【普遍的な美しさ】があるから--- 2人とも、ボウイは京都に詳しい友人がいたし、谷村新司さんはお姉さんに教えられて知った経緯があり、2つの無関係な系が偶然に時間空間を超えて交錯した---離接的形而上学的偶然

アインシュタインの相対性理論によれば、過去・現在・未来の区別は存在しないという。　遅延波と先進波の相殺する場としての【現在】があるだけだ。偶然と必然はコインの裏表だとしたら、起こってしまった単なる偶然とまだ起こっていない想像はやはり、我々の生きる現在の瞬間瞬間にタイムレスに交差していると言っていいだろう。まだ見ぬ過去と懐かしい未来がスパイラルに渦を巻いている世界を生きている。フランス・ヌーベルバーグの巨匠・エリック・ロメールさんは、この偶然と必然の〈はざま〉にある人間心理の機微をクォリティ高く彼のポエティックで美しい映像の中に封じ込めていた。日本の濱口竜介監督も『偶然と想像』という作品でその意味深い影響を見事に垣間見せていた。光速以内では、過去から未来へ時間が流れていると意識は感じる。また、光速を超えると、未来から過去へと時間が反転するという。しかし、素粒子物理学の世界においては、素粒子の動きに過去か未来かという方向の区別はないという。我々が生きる日常生活は過去から未来へのエントロピックな一方向になっている。
時間は人間の意識が創り出していると言えるかもしれない。

著者の一考察として、
意識が一瞬光速を超えた時、クォンタムジャンプした時、過去と未来、原因と結果の方向性は反転し、偶然と必然の【境界】は消滅する。現在は、遅延波と先進波が一つになる一瞬一瞬である。(我々が瞑想等により真に無心でフロー状態にある時には、エントロピーは限りなく下がり超光速で膨張する大宇宙の進化と向上の周波数と同じ波動を呼吸しているかもしれない。)
九鬼自身の言う時間は『直観的・観想的時間』と呼びうるであろう。円環的エコロジー的と言えるだろう。仏教では、悟りを直観する瞬間、転依と呼ばれる(心理学での転移とは異なる)時間・手段・目的などの反転現象が見られるという。その場合には、偶然と必然は全く一つのコインの表裏になっているのだろう。以上のことを鑑みると、同じ1935年に、湯川さんの中間子論とアインシュタイン=ポドルスキー=ローゼンのEPRパラドックスと九鬼周造の偶然性の問題が提示された事実も単なる偶然とは言い難い意味性を持っていると著者は直観するのである。

湯川さんは著作集3の物質と時空(P.92)において、『相互作用が行われている過程では、素粒子は光速以下で走るよりも、むしろ光速以上で走っているほうがふつうで、核力を生じる中間子はほとんど光速以上で核子間を往復していると考えられる。だから、素粒子が光速以下でしか運動しないというのは相互作用の機構まで立入って考えれば正しくないのである。』と記されている。素粒子の相互作用が光速以上の運動を持っているなら、2つの素粒子の分離不能性もみとめられるであろう。(すでにアスペの実験がある。)そして、量子テレポーテーションが可能であるならば人間を中心としてみた偶然と必然は単に大宇宙のひとつのローカル状況における見え方と言えるかもしれない。(そういう意味で、時間は存在しないとも言えるかもしれない。) 
いずれにしても、普遍的な美的感性が民族や国籍を超えていることには何か【偶然】を越えたCosmic-Sympathy(宇宙的共感)とでも呼ぶべき意識が横たわっているのだろう。(この民族や国籍を超えた宇宙的共感をこの地球上で多くの人が分かち合い助け合えれば戦争は起こらなくなるんだろう。)
もうすぐ9月から京都で大規模な【アンディ・ウォーホル・キョート展】が開かれる。ウォーホルは京都の龍安寺の石庭を見て有名なエンパイアステートビルをただ8時間写しっぱなしにするという実験映画を帰国後に制作した。この事実も美的感性が民族や国籍を超えている一例だと思われる。龍安寺の石庭といえば、イギリス・エリザベス女王も訪れて絶賛されたことで有名だが、セックスピストルズのジョニー・ロットンさんも龍安寺の石庭を見て感動したとか？『なんだよ、砂と石だけの禅の庭か、くだらねえ、you Bastard❗️』とは言わなかったようだ。