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DMCUC 環境考察まとめ(DM22-EX2期[~2023/4/14])

はじめに


最近割と人口が増えてきたDMCUCレギュレーション(非公式)ですが、どうやら誰も環境考察について詳しくまとめていないないっぽい事に気づきました。

せっかく勢いづいているのにこれではちょっともったいないと思い、実績のないCUC環境4ヶ月目のド新人ではありますが、BBQ鯖の有志の皆様にご助力頂き、環境考察記事を書いてみました。

なおデッキレシピはいずれもTwitterからの引用をさせていただいております。
問題がありましたらご連絡ください。確認次第、すぐ対応いたします。

【DMCUC 環境解説(~2023/4/14)】

>はじめに 

そもそもDMCUCとはなんぞや?という方もいらっしゃると思います。
そういった方はまず、ガチまとめに掲載された、Umore杯主催であるりんきい様によるCUC大会レポートをお読みください。レギュレーション解説や大会の雰囲気などがわかりやすく説明されています。

【CUC限定戦】第1回コモン・アンコモン限定戦!【大会レポート】
   https://gachi-matome.com/p-dm-cs-cuc/

リンク踏んで読むのが面倒だ!という方に簡単に説明しますと、
・ベースは通常環境のアドバンスフォーマットとなります。
メインデッキ・超次元・超GRを全てコモンまたはアンコモンのカードで構築します
・過去に一度でもコモンまたはアンコモンになっていれば、違うレアリティ表記のカードでも使用できます(例:アクア・サーファー、悪魔妖精ベラドンナ他)。
レアリティ設定のないカードは使用できません(例:龍頭星雲人/零誕祭、STARSCREAM -ALT MODE-他)。
・殿堂等はアドバンスのものに準拠します。
といった感じです。
(追記:レアリティ表記のないカードを使用できない旨のところを「使用できると誤記していました。申し訳ありません。)

まずざっくりと環境について説明したあと、主要デッキや今後の注目デッキについて説明する形で進めさせて頂きます。
『じっくり時間なんてないよ!』って方は、上記したりんきい様の記事と、このnoteの「環境図解」のところまで読んで頂ければだいたいどんな感じかは掴めるかと思います。

>ざっくり環境解説

環境最大手は、対応力の高さと構築の自由度などを持つスター進化ビートダウンです。
次点は、他を寄せ付けぬ圧倒的速さとサブギミックによる柔軟性を持つハチ公ワンショットが続きます。
この二大巨頭に対し、ネクラ墓地ソースや超次元ディスペクターなどのコントロールデッキが追従する形となっています。
盾追加トリビは少数派ではあるものの、スター進化やハチ公ワンショットでは対策しないと完封されるリスクが伴います。
ブロッケンループはこの環境でほぼ唯一のループデッキにして特殊勝利デッキで、こちらも少数派ながら立ち位置を確立しています。

>環境図解

<作成:わさなすび様> ご協力ありがとうございます!

矢印の根本側が矢印の先端側に対して有利です。

<例:トリーヴァ型スター進化>
有利:青緑型スター進化・墓地ソース全般・ハチ公全般・ブロッケンループ。
不利:アナカラー型スター進化・盾追加トリビ・アプル搭載のコントロール全般。

なお過去の優勝デッキはデネブログ様やUmore杯のTwitterアカウントなどでも閲覧可能です。



【主要デッキ解説】

ここからはDMCUC環境における主要デッキについて、入賞デッキレシピを交えつつ具体的に紹介していきます。

>スター進化ビートダウン

主にアナカラー・トリーヴァ・青緑、たまに青黒などで組まれるデッキです。
スター進化クリーチャーとシンカライズ持ちタマシードの優秀な耐性と高いカードパワーを活かした、対応力の高い進化ビートダウンデッキとなります。
デッキ名に《タン・ペペン》が含まれてるデッキも基本的にはこのタイプです。

スター進化はDMCUCで一番良く見かけるデッキタイプと言えます。主要カードが全てここ1~2年に発売されたものであるためカードパワーも入手性も非常に良好。TCGショップによくある1枚20~30円のストレージで40枚全部揃えたデッキでもなかなか強いデッキを構築できます。プレイングもまた比較的容易で、初心者から熟練者まで幅広く愛用されています。

特に《トテントン<ベア子.Star>》をはじめとする「場にタマシードがあるとき、Sトリガーを得る」効果を持つスター進化クリーチャーサイクルのおかげで防御力が高く、しかもいずれも4マナなので素引きしてしまっても展開しやすい特徴があります。
他にもCUC外でもそこそこ知れ渡ってる《トテントン<ベア子.Star>》+《タン・ペペン》による無敵コンボ、《ムシのんの心絵》や《推進型無重力ジャイロボール》による打点補強、《パーリ騎士の心絵》+《ググッピー<鮫.Star>》による毎ターンマナ加速&マナ補充、《アロマの海幻》によるアンブロッカブル付与、《カレイコの黒像》によるメタ戦略などなど・・・構築自由度がかなり高いのが特徴です。

わかりやすい強みを持つスター進化獣ですが、基本的にはパワー8000以下であるため、《The 大親分 鬼流院 刃/「アンノウンがナンボのモンじゃ!」》に討ち取られてしまいます。
手札交換要素もそれなりにあるものの、進化元と進化先を揃えないといけない上に3色構築が基本であるため、手札事故率もそこそこあるのが悩みどころです。
クリーチャーの数もそこまで多くは並ばないため、アンブロッカブル要素を取り入れないと相手にブロッカーを1~2枚立てられるだけで攻撃が通らないことも少なくありません。
わかりやすく強いと知られているだけに仮想敵になりやすく、対策をガッツリされてしまう印象です。


>赤緑ハチ公ワンショット

最速2tキル、安定3~4ターンキルが狙える《特攻の忠剣ハチ公》を主軸に置いたデッキです。
CUC環境では極めて高速かつ爆発力のあるデッキとして知られています。

基本プランは2ターン目にマナ加速を打ち、3ターン目に《特攻の忠剣ハチ公》で走り始める形となります。
もし防御要員やメタ要員を貼られたとしても《無重力推進型ジャイロボール》や《最終決戦だ!鬼丸ボーイ》などで対応できます。
さらにサプブランとしてランプ戦略に切替可能な構築も存在し、そちらではマナ加速を利用して、《The 大親分 鬼流院 刃/「アンノウンがナンボのモンじゃ!」》や《配球の超人/記録的剛球》などでゴリ押し戦略も取れます。
こちらでは《レレディ・バ・グーバ/ツインパクト・マップ》を採用することで、デッキの安定感を大きく上げることが可能です。

ただし《特攻の忠剣ハチ公》単体ではあくまで後続を呼べるだけのパワー3000の小型クリーチャーなので除去やブロッカーに弱く、マナ加速やデッキからの踏み倒しを多用するため《カレイコの黒像》が刺さるのが難点です。
さらにデッキ構成上、基本的に盾追加トリビに勝てません。

<余談>
超次元ハチ公から超次元ギミックを完全に排除し、代わりにツインパクトを中心に強力な防御札を大量に搭載した「ツインパクトハチ公」と呼ばれるデッキタイプが存在します。
こちらのデッキでは攻撃手段がハチ公のみになるものの高い防御力を確保でき、またガチンコジャッジでめくれると踏み倒せるブロッカーである《綺羅王女プリン/ハンター☆エイリアン仲良しビーム》やシールドから手札に加わる全ての呪文にSトリガーを付与出来る《天雷龍姫エリザベス/インビンシブル・フォートレス》がなかなか強力です。


>ネクラ墓地ソース

黒緑の墓地ソース戦略に超次元呪文とディスペクターを併用し、さらに光文明の《循環の補い 利取》+《Dの光陣 ムルムル守神宮》による無限ブロックコンボを盛り込んだ、潤沢なリソースが売りのコントロールデッキです。ネクラアビスとも呼ばれます。

《Dの光陣 ムルムル守神宮》と《目覚めのファミリア キナコ/ムボー日和》を組み合わせることで「毎ターン2マナで復活するスレイヤー持ちのブロッカー」という恐ろしい生き物が誕生します。
これと《霊刑連結 ジゴク・パルテノン》を併用して毎ターン確実に相手の攻勢とリソースを削っていくのがメインとなります。
また除去札や墓地回収札が多数採用されるなど、とにかくリソース差をつけるカードが多い印象です。
打点面も超次元呪文と《The 大親分 鬼流院 刃/「アンノウンがナンボのモンじゃ!」》《ベッドウ=ロウ》で補っているため、なかなか侮れません。

総じて優秀なデッキである一方、ピン差し採用のカードが多くなりやすく、取り扱いはそれなりに注意が必要となります。
また墓地を多用するデッキであるため、《若き大長老 アプル》で墓地を固められると少し面倒なことになり、《パーリ騎士の心絵》などで墓地リセットをかけられると動きが鈍ってしまいます。
特に《パーリ騎士の心得》は墓地リセットはされる上にハンデス等で削ったリソースを回復されるとかなり凶悪な1枚であるため、こちらも《若き大長老 アプル》やカード指定除去などで相手の動きを阻害しましょう。


>超次元ディスペクター

ネクラ・アナカラー・シータ・4cなどで組まれる超次元とディスペクターを組み合わせたランプ寄りのコントロールデッキです。

序盤はマナ加速を重ねたり除去札で相手を妨害し、中盤で《霊刑接続 ジゴク・パルテノン》や《炎勢混成 ガウスルヴィス》といった優秀なシステム能力持ちディスペクターを展開して相手の動きをさらに阻害し、その後超次元呪文や《The 大親分 鬼流院 刃/「アンノウンがナンボのモンじゃ!」》などで制圧していくプランとなります。
個々のクリーチャーのサイズが大きく、EXライフによる盾追加などを持つため、根気強く除去やハンデスを浴びせ続ければスター進化デッキ相手でも太刀打ちが可能です。

他方で守りはそこまで固くない事も多く、ハチ公ワンショットが早々に走り始めると止めきれないこともあります。
また《パーリ騎士の心絵》によって墓地リセットされたり削ったリソースを回復される危険があります。リソース回復については《若き大長老 アプル》やカード指定除去などで妨害出来るのでぜひ採用しましょう。


>盾追加トリビ

単にトリガービート、トリビとも呼ばれるデッキです。白緑またはトリーヴァなどで構築されます。
CUC環境特有の「相手のSトリガー潰しが困難」という状況を最大限利用し、デッキの大半をシールド追加持ちのSトリガーで埋め尽くすことで、いくら攻撃されても盾が尽きないようにした特殊なデッキです。

いくら殴られても盾は減らない上に盤面が整っていく驚異的な守りの堅さが特徴で、また《【今すぐ】うわっ…相手の攻撃止めすぎ…?【クリック】》でデッキ回復をされるため、ひたすら耐えてデッキ破壊を狙うこともできません。また《無重力推進型ジャイロボール》によってクリーチャーが全体強化されるため、恐ろしい打点になることもしばしばです。
スター進化やハチ公ワンショットをはじめとする大半のデッキの天敵であり、対策がなければそのまま封殺が可能です。

対策としては《ギガボルバ》や《無双霊樹メサイダグラス》などのSトリガー自体を封殺する、《カレイコの黒像》により盾追加を封殺するなどの方法があります。ただし前述のSトリガー封殺用カードはデュエマ最初期のカードであり入手性や使い勝手に難があり、カレイコの黒像は自分の動きも阻害するため、採用の際には注意が必要です。
また戦略上どうしてもロングゲームになりやすいため、時間切れ敗北が頻発するのも見過ごせない欠点です。2023/04/13時点のUmore杯では、時間切れになった時点でどちらかが投了しないと両者敗退扱いとなります。


>ブロッケンループ

CUCでは非常に珍しい特殊勝利ループデッキで、主に青緑で構築されます。
《堕呪 ウキドゥ》を無限回発動し、相手のデッキを全てシールド化することでデッキ破壊勝利を狙っていきます。

ループ条件・手順は下記の通りとなります。
★ループ条件
場:呪文コスト軽減要員(《ラブ・エルフィン》または《氷牙フランツ1世/魔弾オープン・ブレイン》)2体、《ブロッケン・ヴォーン》1体
手札:《堕呪 ウキドゥ》、《クローン・ファクトリー》A
マナ:《クローン・ファクトリー》Bがあり、青1マナが払える状態
★手順(以下、各カードは略称で記載します。)
1:ウキドゥを手打ち。相手のデッキトップ1枚が相手の盾に送られ、ブロッケン効果でウキドゥがマナ送りに。
2:マナに行ったウキドゥで青1マナを出し、ファクトリーAを手打ち。ファクトリーBと打った呪文をマナから回収。ブロッケン効果でファクトリーAがマナ送りに。
3:マナに行ったファクトリーAで青1マナを出し、2で回収したウキドゥを手打ち。相手のデッキトップ1枚が相手の盾に送られ、ブロッケン効果でウキドゥがマナ送りに。
4:マナに行ったウキドゥで青1マナを出し、2で回収したファクトリーBを手打ち。ファクトリーAと打った呪文をマナから回収。ブロッケン効果でファクトリーBがマナ送りに。
 この時点でループ開始の状態に戻りますので、あとは1~4を20回ほど繰り返せば相手はデッキ切れで負けます。

早ければ5~6ターン目にはループを開始可能と無理のない速さを持ちます。
ループデッキ故に、一度ループが成立すると相手はほぼ敗北不可避です。
盾を殴る必要もないため、盾追加トリビなどにも有利が取れるのが最大の特徴です。

ただしマナ送りとマナ回収が出来ないとループが出来ず、呪文コスト軽減クリーチャーの維持も必須な点が弱点となります。マナ回収を封じる《若き大長老 アプル》や軽量除去、相手の呪文コストを増やす《イオの伝道師ガガ・パックン》などで対策が可能です。
また単純に速度が遅い点から、ハチ公ワンショットやスター進化デッキであれば特別なことをせずともループ開始までに殴り倒せる可能性があります。

今後の注目デッキ

この記事をあげた翌日4/15には新スタートデッキ「竜軍・オブ・ボルシャック」が、その1週間後の4/22には新パック 「アビス・レボリューション 第1弾 双竜戦記」が発売されます。
上記で登場する新カードによって、CUC環境にもいくつかの変化が予想されます。特に大きな変化点がエレメント指定除去の登場で、今まで除去が難しかったタマシードを簡単に除去できるようになり、スター進化デッキや《無重力推進型ジャイロボール》が対策されやすくなると予想されています。

そこで今後CUC環境で台頭する可能性があるデッキをいくつか簡単にご紹介いたします。なお説明の都合上、未発売カードが含まれていることをご了承ください。

>青単ムートピア

ハチ公ワンショットに次ぐキルターンの速さと除去札の豊富さが売り。新弾で除去札が増える事に伴い、スター進化やハチ公ワンショットにも十分対抗できるデッキタイプになる可能性があります。
詳しくはもとはる様のnoteを参照ください。
【デュエマCUC解説】青単ムートピア
https://note.com/motoharu_puc/n/ncfcc39a8b190

>黒単アビス

現行主人公デッキでありながらこれまで主要パーツの大半が高レアだったためCUCでの構築が困難だったが、新弾のパーツである程度強力なデッキが組めるようになりました。スーパーデッキ等含めて今後も強化が続いてくデッキなので、目が離せません。

>青黒墓地退化

通常環境でも大暴れした青黒墓地退化。実は主要カードは軒並みUC以下のため構築可能だったが、実は有力な退化先がいないためCUC環境ではほぼ見かけないタイプでした。しかし新弾で登場する《ワイグラス=ワグラス/「宴を始はじめよう」》が有力な退化先候補に浮上したことで、注目集めています。

>赤単アーマード

新弾でプッシュされるテーマで、CUCでもいい感じのデッキが組めそうです。生きたジャイロボールである《パーチク・站・パタッピ》などが強力。ディスペクターである《隕襲電融 メテオスナイパー》なども併用できそうです。現状今期のメインライバルの位置づけであり、アーマード・ドラゴン自体が人気種族であるた、ある程度の発展性も期待できます。

>緑単ジャイアント

こちらも新弾でプッシュされるテーマで、CUCらしからぬ安定したマナ加速と手札補充が望めます。ただしデッキ全てをジャイアントで固めると動きが単調になりがちで、盾追加トリビなどへの対策も出来ないのが難点です。アーマードと異なり今後の登場も不明瞭なため、発展性もあまり期待できません。

>赤緑キリフダッシュ

最速後攻2ターンキルという驚異的な速さを持つ一方で、手札要求が高すぎるが故にハチ公デッキの後塵を拝する状態となっています。今後の環境変化次第で台頭する可能性は十分あります。

ちょっとした余談

<基本は盾割ってダイレクト>
DMCUCレギュレーション、実はビートダウン・コントロール・コンボのいずれであっても、(ブロッケンループ等の例外はありますが)「Sトリガーを踏むリスクを承知で盾を割り切り、ダイレクトアタックを決める」という手順を踏まないと勝てません。
この特殊な環境を利用したデッキが盾追加トリビというわけですね。

<単色速攻はどうなのよ?>
通常環境における低予算デッキの代名詞である赤単速攻のような「小型クリーチャーをひたすら出して殴り続ける」タイプ、実はあまり見かけることはありません。これはSトリガー化するスター進化クリーチャーや盾追加トリビの防御性能を超えるのが困難なためで、ハチ公ワンショットやスター進化に需要を奪われているような状態です。
逆を言えば運次第で大会でも勝ち越せる可能性は十分あります。

<「強いコモン」は半分ぐらいコモンじゃない>
いわゆる「強いコモン」とされるカードの多くが、実際にはR(★/レア)枠だったりします。
例えばアナカラーの代名詞とも言えるデドダムや、超大型ブロッカーを簡単に踏み倒せるヘブンズ・ゲートなんかが代表的ですね。
「コレ強いな、なんでみんな使ってないんだろ?」ってカードを採用する時は、レアリティ確認をお忘れなく。


謝辞

添削やアドバイスをいただいたBBQ鯖の皆様にお礼申し上げます。
・キー様
・ヨフカシ様
・アカネ様
・わさなすび様
・aranao様
・もとはる様
・k.k様
・ICLUCIAN様
・(あさか▼様
・りんきい様
・優勝レシピを記載してくださってる皆様
(順不同)


以上となります。
お読み頂きありがとうございました。

何か気になる点やご感想等ございましたら、TwitterやBBQ鯖で直接お聞かせ頂ければ幸いです。

コアラのスーどん @mohikan_koala
https://twitter.com/mohikan_koala


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